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おかしな二人(宝塚バウホール 9/23 11:00) [観劇メモ]

他人が追いつめられている様子って、どうして笑えるんだろう。本人的にはものすごく大変なんだろうけど、はたから見ているとおかしい。自殺を止めようとするのとか、もちろん止めるほうもめちゃくちゃ大変なんだけど、どこか笑っちゃう部分があるんだよね(実体験)。やばいぞ、病んでるぞ、と深刻に思いつつも、人間の弱さが愛おしいんだろうね、きっと。

だからこの話も、笑って笑って楽しいけど、どこかじーんとするというか、人間って…って思う。ああ、それが喜劇ってことか。

喜劇といえば。真の喜劇役者は、普段は静かだという。マヤさんもそういうお人柄なんだと思う。フィリックスは神経質だけど、それを嫌な人に見せない、愛おしい人に見せられるのは、やはりマヤさんの実力と人柄。もてる気がなさそうなのにもてちゃうところが、本当におかしいし、よかったねと思う。

トドさんは私の好きな、豪放磊落系で、イケメンで、わがまま放題で、かっこよくて。

ポーカー仲間の4人では、やっぱりみきちぐが桁違いに上手い。ミッキーがこの中で最下とは驚いた。滑舌がよくてねえ。ミッキーは、いまっちとタイプが似てるよね、スタイル以外はすべてに恵まれている。れん様、フィナーレのダンスがスターさんだったわあ。碧海りまちゃんは女の子っぽく見えちゃうのが残念。でも、思ったよりも芝居できるんだね(成績上だから当たり前か)。セクシー姉妹の二人、はじけててよかったなあ。きれいでいて、押し出しがあって、星組の娘役はこうでなくっちゃ。

てなわけで、8人しか出てこない。ラブロマンスもない。歌も踊りも装置転換もない。でも大満足。「歌も踊りもないのになんでこんなに疲れるんだろう」ってアドリブで言ってたけど、ほんと、全力投球でやってる。全力投球できる脚本。そして、遊び心満載の演出(宝塚の舞台で掃除機が本当に使われているのを、初めて見た!)。ちょっと声が枯れそうなところもあったけど、せりふをぽんぽん言い合って、でももちろん間はちゃんととっていて、人間の弱さにうるっとして。

もちろん、もっと洗練させることはできると思う。端の席だったせいか、せりふが聞き取りづらいところがけっこうあった。部屋の入り口が私の席からは見えなくて、重要なギャグが理解できないことも何回かあった。下級生たちの芝居がいまいちなところもあった。

でも、この企画自体がすばらしい。アナウンスもトドさんとマヤさんが対。トドさんがいたからできたとも言えるんだけど、ああ、いったい誰がこの企画を思いついたんだろう。

フィナーレで、マヤさんが「マイウェイ」を歌って客席降りした。専科エンカレ、二度ともマヤさんでてないんだよね、人気者だから本公演でひっぱりだこで。やっと、まるまる一曲歌うのを聞けたよ。歌手向きの声ではないけど、うまいし、客席全体を包み込むだけのオーラがある。最初の「え? おたま持参?」で笑わせ、「私には愛する舞台があるから」で号泣させ(元の歌詞は「歌」ね。しかも舞台に戻ってきて階段上がるところが、ちょうどこの歌詞なのだ)、最後には山口百恵の真似でまた笑わせる。涙がとまらないにゃ。

なんか、マヤさんへの愛を語ってしまったな。

(ところで、1998年にやってたドラマ『カミさんなんかこわくない』に似てると思ったんだけど、こういう男性ばかりが集まって、妻の悪口言ったり、近所の美女に翻弄されたりって、よくある話かな? ニール・サイモンが最初なのかな?)
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ノバ・ボサ・ノバ/めぐり会いは再び(中日劇場 9/23 16:30) [観劇メモ]

箇条書きにて。

<ノバボサ>
・ともみんオーロ、一応ぎらぎら感はある。もっと大物感がほしいけども。
・みやるりマール、重苦しい芝居が私好み。死んだブリーザの顔をずっと撫でてた。あと5cm背が高かったらなあああ。
・クズ拾いが客席降りでプレゼントもらいまくりとは知らなかった。
・しーらんの板についたちんぴらっぷりに惚れ惚れ。
・ベニーはメール夫人のほうが全然本領発揮。

<めぐり会いは再び>
・早乙女わかばのほうが頭身バランスはいいんだろうが、演技は華雅りりかのほうがいい。
・れおんは今のスターさんの中ではちゅーがうまいほうだな。(上から目線)
・しーらんのめがね! 髪型! へたれっぷり!
・みきちぐの下に美城れんがいるって、まだまだ層があついよな、星組。
・どこまでが劇作家の予定通りなのか、じゅんちゃんとしーらんの顔を交互に観ていたがわからなかった。せりふからすると、すべて想定内のようだが、それなら「よし!」みたいな顔をしてほしい。→前回の不満点はこういう意味なのでした。
・ときめきつつこっぱずかしいのは、あれだ、始まりがいわゆる少女マンガパターンだからだ。最初反発してるけど、じつは好きあってて、、っていう。きゃー、はずかしい。小柳先生、同世代だなー。こののりは非常によろしい。
・どうしても「?」と思うのは、夢咲ねねのほうが「どじっこ」タイプで、姉(せあらにしてもころちゃんにしても)のほうが奇矯で、不思議ちゃんで、ふつう男の人はいやがるタイプだと思うんだが。。。。この姉と結婚するなんて、相当包容力のある男性だと思うんだが。。。ねねちゃんはふつーに男性にもてるでしょ、ふんっ。と思ってしまう。
・あと、「男は所詮」「女は所詮」って考え方がどうもなあ。従者と入れ替わる動機としてだけならいいけど、ずっとそればっかり言われると、うんざりする。まあ、自分だってそう思っているところはあるけれど。
・「幼い頃のあこがれが、きらめきだす」っていう歌詞がまた、昭和戦前期の宝塚歌劇っぽさを出している。白井鉄造が作った、ノスタルジー。

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