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アルジェの男/ダンス・ロマネスク(東京宝塚劇場 9/17 15:50) [観劇メモ]

嫌いじゃないです、この話。極端に言えば、『ファントム』より好きかもしれない。名前がついてる登場人物、みんな葛藤してるから、なんか「物語を観たぞー」って気になれる。少女が思う「文学」「大人の世界」ってやつ。女性の役で重要な役が三つもあるのも、それぞれにちょっとづつ感情移入できそうでうれしい。

けど、リピートしたいかというと…。うううう。なんでだろー。

普通、数十年前の作品の再演っていうと、すごくテンポがのろいか、古い演出(出語りとかピエロとか)で白けるか、どっちかなんだけど、アルジェの男はそういう点は大丈夫だった。(大野たっくんの努力だろーか?)そりゃ確かに、ところどころ歌が古かったりするけど、BGM的な音楽はむしろかっこよかった。台詞も柴田先生らしく文語調で現代的ではないけど、でもそこは好き。

じゃあ、何がリピートを妨げるかっていうと…。

なんかね、舞台上がスカスカな気がするんです。装置とか照明とか衣装とか、、、あー、言葉は悪いが「貧相」というか。単純に、ただただお金がないのかなー? って思ってしまった。それとも、こういうのが当時は普通だったのかな。

そして、そういう地味な舞台上を埋め尽くすだけの、スターさんがあんまりいないと思ってしまった。霧矢さんは、それ以前に、そもそも役に合ってない気がした。だって、あんな優秀そうな人、悪いことする必要ないじゃん。ふつーに暮らしてれば、ふつーに出世できそうじゃん。なんで裏町にいるのかがわからない…。うわーん、実も蓋もないっす。

龍真咲は見た目はどうしても女の子なんだけど、声だけ聞いてるとなかなか男役らしくなってきたような(母音の「あ」がタータンに似てる!?)。明日海りおは、笑顔でしずかーに復讐するのが似合う。花陽みらの盲目の演技が予想外に良かったなあ。あーちゃんの役は、宛書きだよねっ?

というわけで、ひたすらまりものダンスばかり観ていたのであった。ヘソ! ヘソ! あの役も、彼女には合わないよなあ〜。

ショーは無難に定食を食べました、という感じ。主題歌がもっさりしているのと、衣装の色合いにセンスがないのが残念。『ミロワール』はこれほど色合い悪くなかったのにな。

ノートルダムの場面がいいですな。ANJU先生振付けなんですな。顔の傷やせむしの様子が、タカラヅカの範囲内でリアルでいい(ファントムの傷もあれぐらいにすればいいのに)。そして、最後の昇天の羽やステンドグラスが、とても綺麗。たいていタカラヅカはこういうところで外すから、今回はヒットだ。あとは、中詰め前の、デュエットダンスがちょ〜大人で良かった。

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