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パラレルワールドを失って [ヅカ的近況]

張り合いがないとはいえ、
そこそこ普通に生活しているわけですが。
(そして、何か観たらやはり書かずにはいられなくなって、
予想よりも頻繁に登場してしまうわけですが (^-^;


ふと気づくと、
「嫌なこと」に対する耐性が、すごーーく落ちている。

たとえば、
仕事で、違う部署の人に嫌味を言われたり、
ミスを注意されたり、
人事異動が不安だったり、

そういうことは、今までだってちょこちょこあって、
それなりにやり過ごしてきた、よくあることなのに、
今はものすごーーくうんざりしてしまう。


ああ、そうか、
パラレルワールドがないからだ。


去年までは、
嫌なことがあっても、
「ま、それはそれとして」
と思えたんです。

「ま、それはそれとして、次のお茶会はいつかしら」
「ま、それはそれとして、次の公演は○○だから」
「ま、それはそれとして、今日も観劇だから」

あるときはラスベガスのカジノに、
あるときは大江戸八百八町に、
あるときは1930年代の上海に、
そしてすみれ色のあのムラに、
生きていたんですもの、私!


でも今はそのパラレルワールドがないの。


最近のささやかな楽しみは、朝ドラの玉木宏を見て、
乾いた心に潤いをもたらすことなんですが
(もともと玉木宏好きなんだけど、朝ドラ始まったときは忙しすぎてノーチェックだった)
「新次郎サマ~」とうっとりしても、
どこかで「でもこれ、映像だから編集してるしね」
「どうせ今頃クランクアップしてるんだよね」と思ってしまう。


でもでも、舞台は、同じ時を生きれるんだよーーー!


『HEAD'S UP!』の舞台映像をスカパーでやっていて、早速見たのですが、
舞台への愛に満ちていて、涙無しには見れなかったです。
舞台は、作る側と観る側が、同じ時を生きている。
裏方さんのことは客席からは見えないけど、
でも「気」として劇場に満ちてるもん。
舞台を愛した人たちの霊だっている、それが全然怖くない。


ましてや宝塚。
「応援する」という形で一緒に生きていける。
そして、タカラジェンヌはタカラジェンヌという役を、
舞台を降りても演じてくれている。


あーーー
そのパラレルワールドがなくなってしまった今、
現実のとげとげしさから気を紛らせることができない。
一度パラレルワールドを経験してしまうと、落差がつらい。トホホ。


本当に、得難い時間だったのだなあ。
宝塚に好きな人がいて、応援して、同じ時を過ごせるということは。
まあ、麻薬のようものかもしれなくて、
本当の意味で良いことなのかわからないけど。



今その時間を過ごしている人たちが、
できるだけ長く、
できるだけ仲良く、
素晴らしい時間を満喫できますように。



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カンタレラ2016-愛と裏切りの毒薬(博品館劇場 2/19 18:30) [観劇メモ(ヅカ以外)]

OSKのお芝居も悪くないね!

OSKのお芝居を観るのは実に8年ぶり。

前回
http://pt-omoitsuki.blog.so-net.ne.jp/2008-07-22

小さな劇場でいろいろやっていたみたいだけど、観に行く機会がなく、
前回の印象で、芝居はいまいちなんじゃないか、と思っていたのですが、
そんなことなかったです。

あの後、上手くなったのか?
それとも前回のがアレだっただけなのか?

でも、セリフ中心のは本当に久々なようですね。
(ちどりさんの記事→http://blog.livedoor.jp/chidori527/

細かな、目線だけ動かして心情を表すとか、
台詞の間で関係性を表すとか、
そういった芝居も普通に上手でした。

12人という少人数で、
有名なチェーザレ・ボルジアをめぐる話で、
退屈しそうになりそうで、ならない。
オチはまあ、ああするしかないだろう、という感じで。
すごく深く感銘を受ける内容、というわけではないけど、
それぞれの技芸員さん(って言うんですよね? OSKは)の
キャラクターにあった役で(多分。レビューで観ていて感じていた印象にピッタリだった)
あー、あの場面のあれ、かっこよかったな、素敵だったな、
と印象に残る。
十分じゃないですか。

私は、ストーリーがあって、
登場人物の心情が動いて、それを台詞で表現する芝居が好きなので、
「考えさせられるなあ」とか「深いなあ」でなくても全然かまわないので、
これからも芝居が観たいです。

「愛している」という言葉が違う意味に取られたりするところなんか、特に面白い。
そこそこいい脚本なのかも。

ただ、主人公のキャラが難しいと思いました。
いろんなふうに描かれる人物。
残虐で、傲慢で、、、
それを少女歌劇の枠に沿わせるために、
「家のために(=妹への愛のために)」ってことにしてるわけですが、
なかなかつらいものがある。
あるときはイメージ通りの残虐キャラで、あるときは良い人……ブレブレ?
まあ、桐生さんのキャラでねじふせたというところ。

桐生さん(自分的にはマギー)の堂々とした様子に、チェーザレはぴったり。
ヒロインは舞風りら…じゃなくて舞美りら(自分的には透水さらさ)、
静止画像よりも動いてるほうが全然かわいいし、声がいい。
愛人枠の娘役さん、この人もすごくお綺麗(自分的には美原志帆)。
しっかし娘役のレベル高いなあ。
お目当ての真麻さん、なんと悪役でした、お上手お上手、
衣装がスタイル悪く見えちゃってたけど、
(みきちぐに見える。あ、みきちぐ大好きですよ、もちろん)
魔ものになって踊るとこ、マジかっこいい。
悠浦さんのへたれキャラも母性本能くすぐるねえ。
愛瀬さんは王子様で(自分的にはかしちゃんかな)
楊さんは押し出し強い系(どう見ても嘉月絵理さん)。

何か元ネタがあるのかな? と思いながら観てましたが、
ニコ動のミュージカルで上演されたものを借りてきたんですね。
(元雪組の彩夏涼ちゃんが出てたんだ~へ~)

どうりで、ヒロインの出番がすごく多いとか、
ラブが中途半端だとか、
それは宝塚に見慣れているからそう感じるのかと思ったけど、
そもそもが少女歌劇じゃないところのものだったと知って納得。

そして、突然、中目黒のカフェでかかってるような音楽が入り、
しかも、化学薬品みたいな名前を連呼するので、
一体なんなんだろうと思ってましたが、
これまた機械に歌わせる音楽のヒット曲だそうで。
元気いっぱいのOSKなので、
こうした激しいノリのものは、それほど違和感なかったです。

しかし、ヒゲ部ファンとしては、
お父さん役のヒゲ、どうにかならなかったのかと、そこだけは強く改善を要求したい。
芝居やらないと、そういうノウハウが受け継がれないってことなんじゃん!??

…公式ブログ見てたら、あもたまが指導に行ったりしてるんだね。へ~~


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KOHKI OKADA presents I Love Musical(グローブ座 2/6 17:30) [観劇メモ(ヅカ以外)]

もう2週間も前になってしまいましたが。

リカちゃんが出演するということで、
『グッバイ・ガール』でラブラブだった
岡田さんの芸能生活25周年コンサートに行ってきました。

ゲストをたくさん呼んで、
共演した舞台の曲などをセンスよく選んで、
観たことある役と、夢の配役とを絶妙にミックス。

特に、ジャンバルジャンが石井一孝、ジャベールが今拓哉、
で、マリウスが岡田浩暉、というのは本当にあった組み合わせなんですね。
そのレミゼ観てないので、とってもありがたい。


歌ウマさんの歌をバリバリ聞かせてくれて、
仲良しなところをいっぱい見せてもらって、
すごーーく楽しかった。お得。

人望なんだろなあ~~~


リカちゃんはガイズの「女神よ、今夜だけ」と、明菜の「少女A」を歌ってました。
こんな歌ウマさんの中で大丈夫か、
それだけが心配だったんだけど、
いやはや、全然問題なかった。
ちゃんとレッスンしてるのね。
(つーか、アメリカンミュージカルのヒロインはキーが合わないんだよね…)

気を許している感じで、リカちゃんはとても楽しそうでした。
今までずっと、
「メラニーが素晴らしかったから、
岡田さんがリカちゃんのことを素敵だと言ってくれる」
のだと思ってたけど、
そうじゃなくて、
「岡田さんが相手だったからこそ、メラニーがあんなに素晴らしかった」
のかも!?
リカちゃんが女優らしくなれたのは、岡田さんのおかげ!??

いやはや、ありがたやありがたや。


ゲストそれぞれが子どもの頃の思い出の曲を歌うコーナーがあったんですが、
物まね満載で、
特に、石井さん(影山先生!)の
「泳げたいやきくん」が最っ高に面白かったなあ。

高橋由美子がチイママキャラでかっこよかったり、
大塚千弘がピチピチギャルからイイ女になってたり、
平方元基が『マイフェアレディ』で感じた通りのボケキャラだったり、
万里生は万里生だったり、

あと、印象的だったのは、『HEAD'S UP!』
我々のお腹をよじらせまくった今さんが、
なんというか…友人の譬えがうますぎるんだけど、
ほくしょうかいりさんだった(笑)


25周年…
「君だけを見ていた」とか、知ってる知ってる!
「愛していると言ってくれ」にも出てたんだ!
会社員→バンド→俳優→ミュージカルって、
なかなか波乱万丈ですよ。
トップさんが卒業して女優になって、
初舞台から芸能生活30周年(リカちゃんが今年そうだね)
てのとは重みが違うよねえ。
客席で泣いているファンの方もいらした。
おめでとうございました!


(……ふみかは9年後(25-16=9)何してんのかなあ(笑)



ちなみに。
はじめて岡田さんを(生で)観たのはコレでした
スウィート・チャリティ
http://pt-omoitsuki.blog.so-net.ne.jp/2006-09-07

これも観てた。
All Shuck Up
http://pt-omoitsuki.blog.so-net.ne.jp/2007-12-11-1

愛と青春の宝塚
影山先生~(再演だから、リカちゃんとは共演してないのよね)
http://pt-omoitsuki.blog.so-net.ne.jp/2011-02-21-1

風と共に去りぬ
誰もが驚いたイチャイチャっぷり。
http://pt-omoitsuki.blog.so-net.ne.jp/2011-06-19

で、グッバイ・ガール
http://pt-omoitsuki.blog.so-net.ne.jp/2015-08-17
http://pt-omoitsuki.blog.so-net.ne.jp/2015-08-31
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