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DREAM BOYS(帝国劇場 9/27 18:00) [観劇メモ(ヅカ以外)]

わたし的には二度目のジャニーズ公演。→一度目はこちら

いやあ、すごいですねえ。ジャニーズって。

ただひたすら青年や少年のキラキラを堪能するの。ストーリーはそのための道具にすぎないから、破綻はしてないけど、高度なものでは全くなく。あいだあいだに、キラッキラやノリノリのショーナンバーがあり。バンバン空飛んで、壁を歩いちゃったり、天井を歩いちゃったり、オケピに落ちちゃったり。なんでそこでマトリックス~?(笑)

宝塚って、同じ女性が男役を演じる(もしくは夢の世界の娘役を演じる)、その現実と幻想のあわいを楽しむもの。だけど、ジャニーズはひたすら、自分とは違う男性の肉体を、あますところなく現実として楽しむものなんですね。

この作品自体はタッキーや亀梨くんが主演していたんですね。昨年からは玉森裕太くん。歌舞伎のドラマで顔を知ってます(その程度ですんません!)

これがまた…前回観たタッキー同様、アスリートのようにいろいろな演技や歌やアクロバットをこなしていました。細いのに、体幹がしっかりしてるんだろうなあ。基本的に、憂いを帯びて物思いにふけったり、苦悩したりしている場面が多い。客席に向かって、挑発したり、目線を投げかけたり、さらっていったり、ということが無い。スターオーラはあるんだけど、それで客席と一体になろうというオラオラ感は無い。

あーー。ちょっと明日海りお様をほうふつとさせる。(似てるとかじゃなくて、舞台での居方って意味よ。)そうか、みんなそういうのが好きなのか~。なるほどね~。

観客からすると、自分が関わろうとは思わない、外から観ている感じ。ジャニーズって、男の子たちがワイワイしているのを見て楽しむものだもんね。(あ、でもジャニーズのコンサートってもっと一体感があるイメージ。これはミュージカルだからなのかな?)

オラオラな顔で踊っていた人が一人いて、ついついそういうほうに目がいってしまい、名前をチェック→佐久間大介。背丈はみわっち、顔はユウヒ、踊りはキレキレでした。

で、リカちゃんは彼らのマネージャーの役。ツレちゃんがパトロンの役。でも、じつは…! という。二人のバトル場面があったのが、本当にうれしくてうれしくて。『BOY FROM OZ』のジュディ・ガーランドとライザ・ミネリを思い出して、めっちゃテンション上がりました。それと、リカちゃんが少年たちにアドリブで絡まれてるのが、すごく楽しそうでした。

ネタバレしちゃうと、二人とも「悪い母親」なんです。これ…前回観たタッキーの舞台もそうだった。女性の役がこの二人しかなくて、(当然、主人公たちの「彼女」というポジションはなく)母親、しかも悪い母親っていうがなんとも気になりますよ。

みなさん、汗だくで頑張ってたなあ~。ありがたや。


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サウンドシアター eclipse(シアタークリエ 9/25 19:00) [観劇メモ(ヅカ以外)]

安倍晴明がキツネの子だという逸話を中心にしたお話なんですが、友人の蘆屋道満との絡みが、めちゃくちゃ良かったです。この人、普通は悪役扱いなんですね。このお話では、いじめられる清明をかばったり、だけどだんだん清明に追い抜かれていったり、切ないんですよ。ラストはなんと…! おいおい(泣いている)。

1幕で、蘆屋道満やってるの誰? 気のいいあんちゃんで、演技のテンションが高くてすごくいいじゃんいいじゃんと思ってたら、伊礼彼方だったという。晴明は碓井将大という中性的でオドオドした感じの人で、組み合わせがめっちゃBL風味でした。(サウンドシアターってわりと、男性二人の会話が中心よね? そういう目で見るべきだったりするのね?)

人の心に住む鬼がテーマなんですが、結果的には、鬼を住まわせてしまう人間でありつつも、やっぱりそれと表裏一体として「情」というものがあるんだなあ。…というお話。泣けます。

キャストは今まで見た中では一番多くて、5人。マミさんが、清明の母など3役をやっていたのですが、このお母さん役がすごくあだっぽくて色っぽくてかっこよかった! 山寺宏一が藤原道長の役。道長の設定が、ただのえらくなった人ではなく、人間味があって面白かった。

清明が死につつある時、関係者が過去を回想するという仕組みになっていて、登場人物が多いこともあり、複雑になりそうなんだけど、全然そんなことはなく、舞台装置の変換もないのに、よくまあ脚本と音楽、照明等々だけでわかりやすく作れるなあ、と感心。それに、こういう魔術ものって、設定が矛盾しがちなんだけど(ヴァンパイアにかまれると死ぬの? それともヴァンパイアになるの? とか)、そういうこともなかった。ここ大事。

寒いときには寒い空気が流れてきたり、最後は客席に雪が降ったりと、そういう仕掛けも楽しかったです。日本伝統の手品があったり、大倉喜七郎が作ったという尺八とフルートの合体の楽器が使われてたり、勉強にもなりましたよ。

やっぱり、ラストを知ってからもう一度観たいですねえ。明日で終わりかあ。

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ふみか茶(9/13) [お茶会報告]

最初、マイクの音量のせいか、ハウったり声がぼおーっと響いたりしてしまって、それを「みなさん聞きづらくないですか? 私は頭蓋骨が痛いです」と言ってたのがおかしかったです。頭蓋骨って。

で、一番聞きたいのが、ラウシャー大司教の役作り。歴代のラウシャーさんは、コミカルな印象があったのですが、意図的に変えたのですか? というような質問に対して。

「は!? そんなことないよ! あれは真面目にやればやるほどおかしいっていう役。笑わそうと思ったら、笑ってもらえないんです。あの重臣たちが、あの人たちなりに大真面目に生きているからこそ、エリザベートとうまくからまないし、笑えることもあるっていう、そういう役なんです!」

と力説。「私が今まで、そんな表面的な役作りをしたことがあった?」と言わんばかりの、眉間のしわが、す・て・き…(Mなファンは、うっとり…)

いや、確かにそうだ、そうだよ。形から入る人じゃなかったよ、ごめん、ほんとごめん。でもイケメンだったから! ラウシャー大司教があまりにデキるふうで、イケメンで、「弾圧粛清してください♪」がすごいワルい顔で、かっこよかったから! ついつい気をとられてしまったんですうう。許してくださいい。

髪型も、今までのラウシャーさんと違いますよね…という質問にも「マッシュルームカットの人なんて今までいませんよ!(そ、そうかな…少なくともオカッパではあったような…)聖職者たちがどうしてマッシュルームっぽい髪型だと思われているかわかります? 神様に自分をささげるお仕事で忙しくて、身なりにかまわなかった結果、髪の毛がのばしっぱなしでああなっちゃうんですよ。だから、そういうことを踏まえて、あの髪型(毛先そろってなくてちょっとくるっとしてる)にしてるんです。」

ごもっとも。

(で、でもスチール写真だと前髪ちょっと整えてるよね…)(←しつこい)

かように、キリスト教についていろいろ調べて、楽屋前にもキリスト教に関するものを置いているそうですよ。

ちなみに、中日ベルばらのプロヴァンス伯爵についても、「あの人、知ってますか? ひどい人なんですよ、あんなこと言っておいて、いざとなったらイギリスに逃げて、自分が王様になれそうだと思ったら戻ってくるんです。でも痛風で死んじゃうの。」と、調べたことを教えてくださいました。

役者魂に完敗。じゃなくて乾杯。同じことか。

エリザベートという作品自体については、12年前に黒天使最下級生として出演したときと、全然違う世界が見えていて新鮮だそうです。

ゲームはテーブル対抗のクイズをしたのですが、同点の勝者を一組にしぼるときに、ふみかちゃんが「全員でじゃんけんして勝ち残った人がいるテーブルが勝ちでいいんじゃない? そっちのほうが早いでしょ」と、いちいち仕切ってくれるのが、Mなファン的にはツボでした。きゃは。

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SANCTUARY(サンクチュアリ)(バウホール 9/13 14:30) [観劇メモ]

面白かったです。ちょっと「そこ、はしょりすぎなんちゃう?」と思う箇所もあったけど、意欲は感じた。若手でもこんな作家がいるなら、ちょっと安心かも。

最初の数場面で、難しい時代背景を平易に説明していて、でも説明セリフではなく、感心感心。たくさんの生徒さんにちゃんと見せ場があって、感心感心。歴史好きという点、みんなにめいっぱい宛書きという点では、大野たっくん的。

陰惨な時代背景や、暗い照明、斎藤先生の音楽という点ではオギー的でもある。デビュー作も降霊術がモチーフだったから、ダークなのが好きなのかしら。

確かに、ほぼ全員死にます。めっちゃめちゃ暗い話です。でもお涙ちょうだいのために死ぬわけじゃないの。盛り上げるために死ぬわけでもないの。

主役二人の愛を際立たせるためなの。このラブの描きかたがめちゃくちゃ気に入ったー!

いなか育ちの爽やか青年アンリ、政略結婚も平和のためと前向き。一方の王女マルゴは陰謀渦巻く宮廷育ちでヤケになってる。そんなマルゴの心を、アンリが溶かす話かと思ったんです。最初は。やだ、ちょー好み、と。

でも違った。途中でいろいろあって(長くなるので省略 笑)アンリがすさんでしまうと、今度はマルゴが彼を癒すのです。そうきたかー。

マルゴのうららちゃんが、美しいこと。

「あなたを信じることだけが私の希望なのです。」このセリフでアンリの心も観客の心もわしづかみ。

アンリと出会ったことで、マルゴが変わったんですね。そんな二人が、互いだけを信じて、恐ろしい世の中をともに生き抜いていこうと誓い合う。なんという愛の描きかたなんでしょう。史実とは全然違うようですが、この創作は乙女心にぐっときますわー。

アンリ役の愛月さんはうまいのかどうなのかわからないのですが、少なくともキスシーンが上手くてびっくりしました。よく考えたら、ユウヒさんの役で新人公演やってるからだね。大事なことです。

怖いお母さんカトリーヌドメディチがせーこちゃん、ほか花里さん、花音さんと、宙はこのあたりの女役さんうまいよね。松風さんが本格的な老け役。専科さんがやってもいいぐらいの役、がんばってました。

色気のある声(かしちゃんみたい)の春瀬さんはこれでますます人気が出そう? 私好みの顔のかわいい七生さんは儲け役。でもおとなの役も見てみたい。

96期の秋音光が、気弱で母に操られている王様役。なかなか良かった。防犯ビデオに映っているあの子が…感慨深い。加害者でもあり被害者でもあるんだよね、このあたりの役割を果たした96期生は。しみじみしちゃいます。

で、二番手りんきら! 絶対こういうの似合うと思ってたよ〜。宗教にも狂信的、うららちゃんへの執着も狂信的、でもイケメンで堂々としてる。りんきらキターー。押し出しもバウの後ろまで届いたよ。

りんきらと絡む遥羽ららちゃんは、WMWを映像で見たときかわいいと思った子だ。ちょっともっさりしてるが、顔立ちが好み。

歴史の復習したうえで、もう一回ぐらい観て、細部を語りたいなあ。そんないい作品でした。
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エリザベート(宝塚大劇場 9/13 11:00) [観劇メモ]

北翔フランツがいい!

こんな人間的なフランツ見たことない!

助命嘆願をしりぞけるとき両手で判を推す葛藤、嫁姑問題を突きつけられたあとの困り顔、エリザベートに拒否されたときの呆然顔、もう一挙手一投足から目が離せません。

今までのフランツも素敵だった。でも、素敵すぎるがゆえに感情移入しづらく、結局フランツってひどい人よねって思ってしまいがちだったように思う。

北翔さんはどの役も人間的。だから、銀ちゃんのヤスみたいに宝塚の枠を出てしまうこともある。でも今回はそれが良かったみたいだ。フランツが宝塚的素敵さから逸脱したからこそ、フランツに感情移入できる。

だからもはや、フランツという一人の男が、エリザベートを媒介として死=ハプスブルグの終焉=近代を迎え入れてしまった、というストーリーに思えるほどなのだ。なんて新鮮。

いるよね、そういう人って。自分は保守的で頑迷なのに、だからこそ自由な人に惹かれてしまい、でも自分を変えて相手に合わせることができなくて、しょっちゅう衝突してしまう。あるある。

夜のボートなんか切なすぎて涙、涙。

いや…ちょっと他から浮いてるのかもしれんが。北翔フランツは。ひょっとしたら。

でも、エリザベートって、キャスティングによっていろんな解釈が成り立つから深いよね。トートだって、時代の空気だったり、愛そのものだったり、ストーカーだったりもしちゃう。やっぱり名作だ。

で、フランツばっかり見てたのでほかがよくわからんのですが、だいもんルキーニが熱量あって良かったのと、トート閣下がひたすら美しくて、徹夜で当日券に並んでる人はそれが見たいんだろうなあと思ったのと、、、がりんのマダム・ヴォルフが色気あってよかったなあ。女役に転向してほしかった、マジで。蘭ちゃんシシィはちょっと顔色が悪く、そこが良かった。ヴィンディッシュ嬢が私には物足りなかった。
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The lost glory / パッショネイト宝塚!(東京宝塚劇場 9/9 18:30) [観劇メモ]

レオン→トドさんの組み合わせをただただ楽しむ話なの?? 元ネタのオセローも男同士の愛のもつれという解釈があるようですが。

いかんせん、みなさん言うように、イヴァーノ(レオン)とオットー(トドさん)のこれまでが描かれてないから、なんでそんなに恨んでるのか、感情移入できない。トドさんが、ちょっとしたことで妻(ねね)を疑うのも、移民でコンプレックスがあってっていう背景が説明セリフだけだから、ピンと来ない。

なんとも薄っぺらい作品…

ミュージカルとしての作りはとても良くて、気持ち良かったです。音楽は太田先生なんだね。

好景気に浮かれる愚かなニューヨーク市民が裏の主人公なんだろう。ミュージカルっぽさのおかげでそこは伝わってきた。ペットボトルアートで摩天楼を示すのも、儚さの象徴なんだろう。主人公たちがもっと書き込まれていたら、民衆と重奏して、人は見たいものしか見ない、というテーマがもっと伝わってきただろうに。

衣装が綺麗だったなあ。景子たんは衣装だけは絶対に外さないよね。優香りこのワンピ、欲しいなあ。

トドさんは背の高いトップコンビにはさまれても小さく見えない存在感。だけど歌がますます聞きづらい…。黒いレオンはショーブランぶりでうれしい。ねねは眉毛が変よ〜。ただただ愛を訴える様子は、ちょっと前なら白々しかったかもしれないけど、すごく説得力があったのは、ジョゼフィーヌや第二章の成果だな。

そうそう、三人のタンゴの幻想の場面も素敵だった。

ベニーは相変わらずのイカれた人の役で、もうどうしたらいいのかわからない。真風さんの前髪がやる気で素敵。音波みのりちゃんが小さな役…まさこ様も…人事が露骨だのう。みのりちゃんの夫、ゆうほさとるみたい→海はやとだった。綺咲あいりは芝居はまともになったが顔が貧相やね。サムの子供、誰かと思ったら音咲か…。

ショーはコンガのパクリ? 茶と水色とオレンジの配色といい、構成といい。ラテンのショーはそんなもの?いやいや、もっといろいろあるでしょう。コンガ自体が過去のラテンショーを踏まえてるんだから、孫引きしてったら劣化するのは当たり前。それに、セクシー場面は紫とか、帽子持った男役が銀橋とか、ミスタースイングじゃん。まだ若いのにセルフパクリはないやろ〜

とは言え、紫セクシー場面は良かった、単なる私の好みです。あと中詰めのおらおら言ってる様子は、星組だなあ、とうれしくなる。2006ベルばらの薔薇タンを思い出す。カポエイラのレオンはすごいし、帽子持った男役が銀橋はやっぱりカッコいい(チュニジアの夜という曲も好き)。

迷彩柄にキンキラキンなんてヤンキーみたいな衣装が似合ってしまうレオン&ねねに、かつて私が「錦糸町のバカップル」と誉め称えたワタル&檀ちゃんの面影を見たよ。来年5月までかけぬけてくれ!
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