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王妃の館 / VIVA! FESTA!(東京宝塚劇場 4/6 18:30) [観劇メモ]


洗練された石田作品って感じだった。
場面転換などが上手だし、台詞も自然。説教臭くない。
そして、セクハラがないのがよい。多分。
(オカマの扱いはどうなのかやや疑問だが。)

みんなに役があって、ドタバタして、いわゆる「ハートウォーミング」、やや人生訓あり。
田渕 大輔は大劇場デビュー? なかなかいいんじゃないでしょうか。

真風演じるルイ14世にドラマがあり、
自殺未遂夫婦に物語のクライマックスがあるので、
どうしても主人公が弱いのが難点。
それを、ルイを裏切った自分にショックを受ける、
しかもヒロインが救ってくれた→恋に発展、てのは、やや無理がある。
が、まあくんは、前半戦は笑いを取る形で、差をつけてて良かった。
長い手足がコミカルに動くのが、ほんと面白い。

りくとあっきーが儲け役。
二人とも、これまでのよくある役を少しずらしたところにある、
笑える路線で、とにかく愛おしい。
あっきーの硬質な感じが、硬派に転じ、そこから、硬派で不器用な男子、になって、
しかも、オカマに好かれちゃって、ハッピーエンド、、って何それーー。

美風舞良は、おばちゃんの悲哀を演じさせたらぴか一。
大好きな真風&うらら様がクラシカルさをいかして、大昔の貴族の亡霊で、ピッタリ。
瀬音りさが、真風の母親役で長台詞! 芝居上手い人なんだから、この調子で使って!
凛きらが着々と悪役路線で、しかもショーで4人口とか入っててうれしい(もう少し「重さ」がほしいかな~)

みりおんは、退団なのにそれっぽい役じゃなかったなあ。
でも、「今の仕事をやめて、しばらく自分を見つめ直す」ていう台詞が、退団仕様なのかしら。

ショーは中村Aだが、わりと楽しい。
祭りっていうコンセプトがやりやすいよね。
闘牛の場面が音楽も振付も装置も面白かったなあ。

宙組はスターさんがそこそこいる気がする。豪華豪華。

あ、あと、春瀬さんと七生さんも素敵だと思うんだけど、
もうちょっと使ってほしいわ~。

トップ娘役を男役が囲む場面が、みりおん退団仕様、かな?
でも、こういう場面て、昔は退団時に限らず、もっと普通にあったよねー。

そして、最後にデュエットダンスで泣いた。
みりおん、ほんとに良かったね。
「女をうっとりさせてる自分にうっとりしてるまあさま」にもときめくー。
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仮面のロマネスク / EXCITER!! 2017(神奈川県民ホール 4/2 15:00) [観劇メモ]


映画の『危険な関係』が元から大好きなので、
脳内保管しやすい、というアドバンテージがありまして。
なので、それなりに楽しめたけど、
やはり、柴田作品は無理なのでは、という感じは否めない。

どうして二人同時に落とすんだっけか、
それでもメルトゥイユが本命ってどういうわけなんだっけ、
と、すごく現代的な感覚で疑問符がとんでしまって、
いやいや、貴族の恋愛ってこういうもんだから、
これが退廃の美学だから、と自分に言い聞かせる。

つまり、そういうことに疑問を持たないぐらい入り込むということは、やや難しかった。

どの生徒さんも、「全然ダメ!」なんてことないのに。
みりたんはいきがってる高校生みたいで母性本能くすぐるし、
ユキちゃんは細雪の長女がやれる迫力だし(「蒔岡の家名が!」とか言ってほしい)
ダンスニー役は、まあ毎回、なぜこの人がっていうキャスティングなんだけど、
カレーは笑いをとっててよくやってたし、
マイティはかっこかわいいし、
べーちゃんは貞淑さが全面に出てて「こんな人でも情念があるのね~」と思わせるし、
召使3人組が元気良かったし

うーん、何がいかんのかのう

五峰さんがいると、ぱっと世界観がかわる。
そうなんだよねー
やっぱ古い作品を続けて行くっていうのは、
人の面で続けて出てる人とかが大事なんよ、きっと。
宝塚は入れ替わりが激しいから、なかなかそこが難しいのよ。
だからこそ、長くいる専科さんが大事なのよ!
上級生をもっと大事にしなくちゃいけないのよ!

ふと気づいたのだが、ちょうど前日に観た細雪と同じで、
終わってゆく古い制度、その美学の話なのだ。

だからこそ、「古い」ということを実感できるような雰囲気がほしい~


エキサイターは懐かしかった~
最初は、「あああ、ふみかがいない…!!」と泣き崩れそうになったけど、
全ツ規模なので、ある程度別物として見れた。
セクシーな場面で五峰さんがいて、ほんと良かった。
ちゃんとセクシーな場面になってたと思う。

そうそう、みりたんの歌声がなめらかで、
まとびさんはしゃがれてたなー、と懐かしく思い(しゃがれ声、好きでした)。

コメディ場面は、「りお」つながりで、リオのカーニバルらしいのだが、
ちょっとごちゃごちゃしていた。
「ブラジル」の曲が入る編曲も、ごちゃごちゃ。
そして、びっくが変身して五峰さんってのは、うーん(笑)
やっぱ姫花ぐらいの差がほしいな。
変身した後のみりたんが、チンピラ衣装が似合わな過ぎて、
これまた、まとびさんのチンピラ似合いっぷりを懐かしく思い出した。

大好きなハバナの場面、楽しくもあり、
しかし、こんな歌詞だったかな? とも思い。
もはや青春の日々は遠くなりにけり、、、
しかし、若い生徒さんたちが懸命に生きている姿を素晴らしいと思い、、、
いやはや、完全に老人ですな。

ところで、紅羽真希さんてかっこよくなった?
表情が素敵くない?


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細雪(明治座 4/1 16:00) [観劇メモ(ヅカ以外)]

暗転が長くて、休憩も2回あって、まったりしている形式だけど、
中身は全然面白い。退屈しない。
さすが菊田一夫。

映画しか見たことないけど、
三女が次女の夫のことを好きっていう設定は排除されてた。
それだけに、四姉妹を男たちが賛美している構造が強調されていて、
女優さんの美しさを讃え、楽しむ舞台になってるのも、いい。

リカちゃんの三女は、メラニーの路線。(化粧が変だけど 笑)
もはや能の世界って感じで、一人だけ不思議ちゃん。
壮さんの四女は、本当にお似合い。特に赤いツーピースがいい。

最初は、中間管理職的に、
家を重視する長女と、言うこときかない三女四女にはさまれた
次女(水野真紀)に感情移入する作りになってるんだけど、
最終的には、ずっと不機嫌でずっと体面ばかり言ってきた長女(賀来千香子)が、
夫と心を通わせるシーンがクライマックスになってて、泣けるーーー。
やっぱり、カンパニーのかなめは、長女なんだね。

あ~、細雪ごっこをしたい~
あの台詞回しとか、真似したい~~!
三軒茶屋婦人会の『紅姉妹』が細雪ごっこ、やってたなあ)

しかし、細雪を観てきたよ、というと、
大阪のお嬢様の存在が、関東人には全然伝わらないんですわ。
芦屋なら伝わるんだけど。
上本町って、今はただのターミナル駅のイメージだし。
もはや、時代劇の範疇なんだろうな。

でも時代劇として続いていってほしい。
着物の着付け、所作、セリフ回し、、、
そして、新派なのかな? 前を向いて見えをきる感じとか、
続けていないと途絶えちゃいそう。
女優さんもスライドして続いているんだよね。
(リカちゃんが長女や次女をやるのも面白い…か??)
リピーターが多いらしいし、納得だ。

三女が結婚する相手が、好みだわー。
と思ってたら、『王様と私』の外交官役の人だった。
長女の夫も『王様と私』の総理大臣だ。しかしいい声だ、この人。
麻世が出ているのはうれしかったが、映画では一徳の役で、ちょっと似合わないね。

また観たいなあ。
ほんと、名作として続いているのも納得でした。


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