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摩天楼狂詩曲(ニューヨークラプソディー)(宝塚バウホール 8/15 11:00) [観劇メモ]

ベタすぎて…、こ、これは学芸会か!? みたいな作品なんだけど…。

でも、嫌いにはなれないんだな。鈴木圭、いい人なんだろうね。だって、ところどころうるっとしちゃったんだもん。

うるっとポイント1は、マスター(みきちぐ)が夢について語るところ。夢を追わなくなっても、その夢を追ってたときの気持ちは今も変わらない、だって。それって、「革命が俺を裏切っても、俺は革命を裏切らない」と似てる? 似てる?

夢を追う青年と、いい加減就職したほうがいいのではと心配する彼女。リアルだなー。彼の夢の中にはもう私は含まれていないのかも、二人の大切な記念日を忘れるなんてひどいわ! リアルだなー。実際にあったんだろうなー、鈴木圭にw

夢を追うとか言っておいて結局甲斐性なしの主人公。正直、最初はあんまかっこよくみえない。んだけども、最後にヒロインを危機から救ったあと、そのせいで自分のチャンスがつぶれちゃったことを、ぜんっぜん気にしてない様子が、めっちゃかっこよかった。本当にさわやかな、素直な、心のきれいな人なんだなって。それが包容力につながってた。こういう男の子を好きになるって、わかるよなー、と。ともみん(夢乃聖夏)にとっては、すごくいい宛書きだったんじゃないかな。こういう役は今の学年でしかできないだろうし。歌も芝居も上手くなってて、ちょっと感動しちゃったよ。

というわけで、うるっとポイント2は、ヒロインを助けることができたあとの場面でした。

でも、その後のラブシーンでラブラブ歌ったあと、なぜ暗転するー。そのままバンドのメンバーがスライドしてきて、バンドの演奏になって、そのままライブハウスの場面にすればいいじゃん。いちいちもったいない。

あと、致命的なのが、主題歌がださすぎること。60年代の歌謡曲みたいで、とてもロックだとは思えない。まあ、衣装からすると、プレスリーの時代みたいだから、いいのかも? でもでもメロディーが演歌っぽすぎて、日本のウェットさ満載だよ? 

み き ち ぐ(美 稀 千 種)万 歳。もっと歌わせろー。

みやるり(美弥るりか)の緑のスーツ、新喜劇の中條さんかと。悪役かっこいいぜ的なソロがあり、腰つきがまだまだで、でも頑張ってやってる姿がまずまずで、発展途上だけど「キャー」って思えるのが楽しい。低い声が好きなんだけど、そのせいか舌たらずになるところが惜しいなー。

しーらん(壱城あずさ)、おいしい。こういうの、ほんっと楽しそう。そしてうまい。この二人、役がわりで逆もあるそうだから、それはさらに面白そうだね。しーらんが悪役やったら、「やりすぎー」って感じで楽しそうだし、みやるりのコミカルなバーテンって、「いっぱいいっぱい」って感じで楽しそうだわ。

せあら(妃咲せあら)はあれでいいのかにゃあ。ヒロイン役者だと思うんだが。でもちゃんとハイテンションでひっかきまわす女の子を造形してた。かつてのヒロインが女役になっていく過程のひとつの役どころだということはわかるけど、複雑だ。

一幕のヒロインの衣装が地味すぎる。副組長(万里柚美)のほうが豪華じゃないか(社長だからしかたないけど)。現代もののお衣装も、楽しみのひとつなのよう。

まよ(天霧真世)、いいオジサン役者になってきたなあ。顔立ちが外人っぽいのも得かも。

下級生がぜんぜんわからなくなっている。。。朝都まおがちょっとおいしかった。麻央 侑希はなんであんなにぷくぷくにみえるんだ? フィナーレのシンプルな衣装のほうがスタイルよくみえる。

ヒロインの音波みのりちゃんは、とにかく顔が好みだー。っていうか、、、ベタな役すぎて(ほかのキャラクターもみんなそうだけど)、どう演じるかとかそういう問題じゃない気がする。。。

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麗しのサブリナ(宝塚大劇場 8/14 15:00) [観劇メモ]

とりあえずライナスというキャラクターが好きです。映画みたときからそう思ったので、私の好みのタイプなんだわ、きっと。かたぶつで、でも本当は優しくて、表情があんまりないんだけど、じつは心が動いていて、仕事もできるから、恋愛もいざとなると初回から上級テク、わーわーわー、そういう男の人を、チョイチョイいじりたーい。銀橋でいきなり株のこと歌い出すとこ、わくわくするぅぅ(ここ、『ガイズ&ドールズ』に似てる曲だね)。まとびさん(真飛聖)は『花のいそぎ』以来、包容力満点だと思ってきたけど、こりゃ極めつけだわ〜。

ライナスは素敵なんです。みなさん素敵なんです。ハッピーで善良なお話です。

でも、ちょっと退屈なんだよな、トホホ。

盛り上がらないのよー。そこもっと笑わせればいいのにとか、そこもっとせりふ変えればいいのにとか、そういう細かなところに行き届かない感じ。演出、そうだ演出がおかしいんだ。

特に、前半はナンバーが多くてそこそこ明るく盛り上がる場面が続くんだけど、後半はライナスとサブリナのやりとりが主でナンバーもソロばかり。心情ドラマっぽくなる。だから、明るく盛り上げるのではなくて、感情移入させて盛り上げなきゃいけない。なのに、フランス行きのいきさつが、ほんっと、わかりにくい。

えーっと、ライナスはどういうつもりで切符を買ったんだっけ? 親にはこう言ってるけど、サブリナにはこう思わせて…、で、いつサブリナに本気になったのかな? 考え出すとますます盛り上がらないから考えないようにする、といつのまにか終わってた、みたいな。

サブリナの部屋が花道だったり、みわっち(愛音羽麗)をストーリーテラーにするとか、ちょっとした工夫で面白いところはあるのになあ。

らんはなちゃん(蘭乃はな)は、思ったよりも(笑)歌が聞けた。歌い上げるときの表情が硬いかなあ。歌い終わってニッコリすると、かわい〜。台詞も、感情をどっと出すとき、どうしても均一になってしまうのがもったいないな。(これはまとびさんもそうで、わざとつっけんどんにしようとすると、棒読みっぽくなってしまう。)

でもね、「あの子がいればなんだってできる」とかって歌詞があるんだけど、こういう歌詞って歌謡曲でもよくあるけど、その意味が初めてわかったよ。ただいるだけで心が暖かくなるような、希望がもてるような、そういう存在。それが、少女そのものであり、娘役トップなんだよね。そして、それこそが少女歌劇の本来の存在意義なんだよね(それにひきかえ今のタカラヅカは(T T)。)…その点でトップ娘役として素晴らしいと思った。

みつめおまあだいもん(華形ひかる、真野すがた、朝夏まなと、望海風斗)がもったいない。というか、こんなに人いらんやろ。「使用人がおいしい」って聞いてたけど、路線スターさんがあんななのに比較して、の意味だったのね。

使用人sは、おのおのが同時に違うことをしていることで相殺されてしまっているように感じた。みつめおまあだいもんの場面も、作品の力が足りないぶんを小芝居でうめようとして、そりゃあ場面場面の温度は上がるし、リピーターは楽しいけど、作品全体の力が最初っからないから、かえって「頑張ってるよね、うん」で終わってしまうというか。うーーーん。せめて、それぞれの小芝居を整理して、相殺しないように段取りをつけるのは、演出家の義務なのでは!????

映画でみて素敵だなと思っていた、タイトスカート内蔵みたいなドレス、再現されててうれしかった。あんなふうになってるのね。

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