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ザ・ヒットパレード(ル テアトル銀座 7/25 19:00) [観劇メモ(ヅカ以外)]

日本のショービズを変えたナベプロの創始者夫妻の物語。裏方の仕事だし、ふつーに成功しちゃった人たちなので、そんなにドラマチックな出来事は起こらないんだよねえ。そこに、数々の名曲をからめてショー的に進行していくから、どうしても説明台詞が多くなってしまう。歌のあいまに説明台詞って、まるでヅカみたいだなあ、なんて思ったり。戸田恵子の手堅さがありがたい。

クライマックスは、成功したはいいけど、友達が「近寄りがたくなった」と離れて行ったあとの幻想の場面かな? 昔の仲間が自分の悪口を言っているかもしれない、と怯えてるの。「昭和って時代に似てるよな」という台詞が印象的。ここをもっと膨らませればよかったのになあ。自分が開拓したはずのテレビ業界なのに、今じゃ全然自分の好みじゃないタレントが席巻してて、熱湯に入ったりしないと笑いがとれない、ってくだり、しみじみした。焼土から立ち直って、がむしゃらに頑張って、海外でも成功して、アメリカを見返してやったと喜び、ふと気がついたら大きな経済力を持ってて、でも今の自分たちが満足かって言ったらそうでもない…、日本の経済成長とよく似てる。

メインとなるスターは、ザ・ピーナッツ。最初、誰が演じているのか全然わからなかった。顔も背丈も違うのに、話し方や歌い方、呼吸の合わせ方がほんとの双子みたいなのよ! キャスティングした人もすごいけど、二人も努力したんだろうなあ。堀内敬子と瀬戸カトリーヌ。当然、歌唱力も抜群。この二人の、もどきザ・ピーナッツのファンになりそう! CD出してくれ!

あいまに入る曲はやっぱり素晴らしかったです。宮川彬良の編曲がいいんだと思う。昔懐かしいワクワク感があって、でも昔そのものではなくって。

主演の原田泰造は、若干棒読み気味。だけど華があるんだなあ〜。ベースもって立ってるだけで絵になる。誰かにしごかれたらすごいことになりそうで今後が楽しみです。

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宝塚歌劇~戦前編(CD) [ヅカってなんだ?的記事]

コロムビアからこんなものが出ました。84年と93年に出たものの再編集とのことですが、かわいいジャケットで、解説に写真も多いので「買い」です。

http://bridge.shop-pro.jp/?pid=3012671
http://bridge.shop-pro.jp/?pid=3012677

とは言っても、古~い録音だし歌舞伎調の節回しで、通勤電車の中で聴くには向きませんけども。

93年に出た「戦前編」は3枚組、今回は2枚組。当然、収録されない曲が多数あるわけで、何かというと、主に日本ものです。今回のは、コロムビア自体の「日本のジャズ・ソング~戦前篇シリーズ」の一環だから、当然ていやぁ当然なんですが、ヅカの日本ものは、ますます影が薄くなっていくんだなあ、としみじみします。

TCAでも時々歌われてきた「ジャブジャブコント」とか「お夏笠物狂」とか、これからも歌い継がれるのでしょうかね!? 消えてしまいそうな予感がします。

2枚組の構成は、シャンソン・タンゴ編と、アメリカンポップス編の2枚。どちらかというと後者のほうに、93年の3枚組に入っていない曲が多いようです。今回のは、コロムビア自体の「日本のジャズ・ソング~戦前篇シリーズ」の一環だから、ジャズを多く取り上げたのは当然ていやぁ当然なんですが、そういえばタカラヅカは、シャンソンだけでなく戦前のジャズの最先端だったのに、そのことは普段はまったく強調されていないのだなあ、としみじみします。

Sing sing singとかOver the Rainbowの日本初録音はヅカだってこと、宣伝してもあまりヅカのメリットにはならないみたい。だって、シャンソンやタンゴはそれ自体そんなに変化してない(ように見える)。「奥様お手をどうぞ」は昔も今もアレンジはたいして変わらない。だから「タカラヅカって伝統があるのねー」ってなる。けど、ジャズはその後どんどん変化してしまった。だからヅカが初演ですって言っても、「それが何か?」になっちゃう。

過去の作品を再演したり、自画自賛的にTCAで取り上げたりするのは、「伝統」の裏づけが欲しいから。レビュー、シャンソン、タンゴ、男役…。逆に言えば、うまく「伝統」に結びつかないものは適宜切り捨てていっているんだよね。ジャズ、民俗芸能、男子生徒、既婚者…。ほかにも、ヅカのオケが昔は日本の最先端だったってこともあるけど、そんなの宣伝しちゃったら、じゃあ今のオケのレベルはなんなのよ、って失笑を買っちゃうよねえ。

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トート閣下の笑顔の秘密 [観劇メモ]

エリザ東宝2度目。となみがスカステインタビューで「前世はアントワネットの子どもだったと言われたことがある。ハプスブルグに縁がある、とも言われた」と言っていたことを思い出したら、なぜだか泣けてきた。実際に生きた人のお話は(たとえ脚色してあっても)やはり重い。エトワールが「エリザベート、君の名は永遠に輝く」って歌うのは、鎮魂歌なんだよね。

などと感動しつつも、帰りはルンルンしながら、またトート閣下のお写真を買ってしまったわ。てへ。それも、なぜか笑い顔ばかり。「にやり」ってやつとか、「ふふふ」ってやつとか、なんかたまらないんだよねぇ。

観たのはサンケイリビング貸切だったんですが、司会の中井美穂が終演後に述べたツボが、私と同じだったの~。黄泉の国から帰してやったシシィへの笑い顔! 「いつか必ず俺のものになるさ、ふふ」というアレ! あの場面でこれまでのトートはあんなに笑ったりしなかったと思うのですよね。いやぁ、中井美穂はほんとにツボがわかってるよなあ。

で、なんで水トートの「にやり」がいいかっつーと、結局のところ「ショーの男役」みたいだからなのかも。あれは、ショーで男役が銀橋に出て最前列の観客に見せるような「にやり」に近いのではないかと。「俺の女になれよ」みたいなさ(なんだ、この台詞は)。つまり「私のファンになってね」という意味で最前列の人に視線をあびせたりするわけでしょ? 「今ファンにならなくても、そのうちおちるから、ふふ」みたいな。つまり、水トートは、男役が観客を一本釣りするようなつもりで、50年もの間、シシィを釣ろうと頑張ってるわけです。

ん? 観客に対するショースターの微笑み、それは「ホスピタリティ」だよね? 「ホスピタリティ」がどこから来るかっていうと、「愛」だよね? なぁーんだ、やっぱり『エリザベート』はラブストーリーなんだ! そう、私はヅカ版エリザを、あくまでも、熱烈なラブストーリーだと思いたいのであります。歌とかよりもね(笑。マリコトート好きだし)。

ちなみに、最後のご挨拶は「サンケイリビング新聞はフリーペーパーなのがお気に入りです」って。トート閣下はじつは倹約家であらせられる。

あれっ、なんか水トートのことばっか考えてる? 私。でも、水ファンになったのではないと思われます。だって、喉の調子とか、全然心配じゃないから(笑)。単に、水トートのファンなんだと思います。(で、職場の机に水トートの「にやり」写真を飾ってみたりする。こっそりと。)

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トート閣下がヤモリな件  [観劇メモ]

水トートが爬虫類系なのは、本人も狙ってやっている(『レプリーク』特集本でのインタビュー等)そうだから周知のことですが、爬虫類といってもいろいろあるわけで、じゃあどの爬虫類かというと、絶対にヤモリだと思います。

だって、いろんなところにへばりついてるんだもん。最後通告の場面で、ついたて?から出てきたあと、なんで机にへばりつく? ルドルフの棺に、なんでへばりつく? 今までのトートは棺に乗ったらすぐ立ってたんとちゃう?(オサトートの平泳ぎも面白いが) 手の表情がね、手のひらをみちーっと広げてるのが、すごいヤモリっぽいんだよね。ヤモリのあのかわいい手のひら。ひだひだがあって、垂直面にもひっついていられるんだって。水トートもきっと垂直面にひっついていられるに違いない!

我が家の庭にはヤモリがいまして(→写真はコチラ)、めったに会えるものではないんですが、たまーに夜中、庭の虫退治なんかをしてるときに見かけると、ドキっとします。会えてうれしいような、怖いような。触ってみたいような、でも触ったらめちゃくちゃ冷たそうな。白く乾いた肌の質感も不思議。じっと見てると、すすーっと逃げてく。トカゲほど逃げ足が速くなくて、余韻がある。庭にいつもいるはずなのに、見ようと思って見られるものじゃない。「家守」というぐらいだから、私を愛して見守ってくれているのよね? でも触れ合うほど仲良しには絶対になれないの。うわ〜、トートっぽいわぁ。

そんな水トートを満喫した台風の午後。7/14の15:30が東京公演の初見でした。ムラ初見の感想はコチラ

☆となみエリザは頑迷な感じ。でもそれでいいと思う。私にとって、トート→エリザベートの愛が重要で、エリザベート→トートのあり方は問題じゃないのかも。

☆いづるんヴィンデッシュ嬢の口紅が赤じゃなくて薄い色になったのはよかった。(ほかにも演出変わったのかな?)でも、ずっと笑顔なのね、ヴィンデッシュ。そこが、エリザベートより余裕に見えて、変に感じる。エリザベートが「替わってもいいのよ」と歌うところで、これまで通り、圧倒されて怯えるほうが、エリザベ−トの凄みが強調されると思う。

☆ハマコ、高音がきれいになったかな? ゾフィ−はやっぱり女役がやるほうがいいような。男役の力強さではなく、女役のヒステリックな部分があってほしい。

トートの表情をチェックするのに忙しくて、いまだにメガネ医者のテルをチェックできてません。メガネ好きなのに! ああ、異動直後じゃなかったら、平日夜もバンバン行くのになあ(チケットがあれば、ですが)。

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クラシック音楽に熱中しない理由 [ヅカってなんだ?的記事]

すみません、わたくし7月1日づけで組替えしまして、あ、違った、異動、そう人事異動です、それであんまり余裕がなくて、こちらをさぼってました。新しい組に馴染めるかしら、などとプレッシャーを感じて猫をかぶりつつも、今までTCAなどでご一緒した人がたくさんいて、ちょっと安心したりして。結局は細かなしきたりは違っても、やっぱりタカラヅカはひとつなのね~、なんて思ったりする今日このごろです。ん? また間違ってますね…。

そんな中、なぜか叔母につきあって、何十年かぶりにクラシックのコンサートに行ってきたのよ。クラシックって、男性客多いのね~。舞台の向こう側にも客席があるホールだったので、数えました、私。男性率は4割でした。多いっつっても半分は超えてなかったけど、でもヅカなんか1割いかないじゃん。ヅカ以外の演劇だって映画だって、圧倒的に女性が多いでしょ。それに比べりゃあ、むちゃくちゃ多いって。

しかし、クラシックってどうして1公演しかないのかね。(外国から有名な人が来たりしたら数日はやるらしいけど)レパートリーの中から、一ヶ月に一回だけ、みたいな感じでやってるよね。それってやっぱり、何公演もやっても、チケットが売れないから……???

うちの父親は、酔っ払うとクラシックをかけてスピーカーに向かって指揮をしちゃうような人なんですが(あ、『結婚できない男』の阿部寛みたいなハンサムじゃないよ! ただの酔っ払いよ)、それだけ音楽に陶酔しても、劇場に何度も足を運ぼうとは、思わないみたいよねええ。

どうして私たちヅカファンは何度も劇場に足を運ぶんですかねえ。クラシックだって、録音よりナマがいいのは当たり前だし、その日その時だけのプレイなのにね。

でも、これがもし、『のだめカンタービレ』の千秋先輩(ていうか玉木宏)の指揮なら何回も行くかもしれん。のだめのおかげでクラシックのチケットがわりと売れてるらしいが、逆に言えば、のだめという「物語」がなくちゃ売れないってことだ。「物語」が人を熱くさせる。「物語」には、当然「ひと」がいる。千秋先輩、のだめ、ますみちゃん…、それぞれの魅力的な「ひと」がいる。

「ひと」を観に行ってるんだ、私。「ひと」と、それが織り成す「物語」を愛しているんだ。それがなくちゃ、わざわざ劇場まで行って、ちょっとずつ違うバージョンのプレイを見届けようとしたりはしない。楽曲を愛しているだけなら、音楽そのものを愛しているだけなら、CDに向かって指揮をしてりゃぁいい。自分で演奏してればいい。でも、劇場に何度も通うには、愛すべき「ひと」が必要なんだわよ。だから、西本智実さんがカッコイイとか、そういう動機なら通うかもしれないな、うん。

で、叔母に「ねー、楽団員さんで注目の人は誰? ファンクラブとかないの?」などと聞いてしまい、疑問符をいっぱい飛ばされてしまった。。。「オケ全体を支援するシステムならあるよ、入る?」…すみません、そういう意味じゃないんですう。

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