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ジプシー男爵 / Rhapsodic Moon(東京宝塚劇場 11/13 16:00) [観劇メモ]

おとぎ話にありがちな、ご都合主義。だけど、それでいて、放浪してきた人間の孤独と誇りみたいなものもあって、話そのものはけっこう好きかも。きりやんの、誰に対しても「ちーっす!」と挨拶する様子が、すごく似合っていて、こういう人なら放浪しててもやっていけるな、と思わせてくれる。さみしい気持ちで城にいると、ジプシー娘の歌声が聞こえ、幼い頃の記憶が呼び起こされる。それだけで、恋に落ちる理由はよくわかるから、二人のラブシーンにも感情移入してウットリ。

けどなー。みんなして戦争行くぞ、みたいな場面で一気にひいてしまった。仕方なく戦争行くとか、軍人だから当然とかではなく、今まで自由に生きて来た人たちが、「国のために」「主君のために」「愛する人のために」とか大義名分を語りだして体制側に着くのが、ぞ〜〜〜〜っとする。本当に寒気がしてしまった。(平和ボケ世代と言われようがなんだろうが、かまわない)

まあ、「徴兵制なんてこんなもんさ」「戦争で活躍しちゃったもんね」という能天気な展開で、最終的には「やっぱり自由に生きていくぜ!」という結論になったから、救われたけど。

元がオペレッタだということで、音楽がヅカヅカしくないのが新鮮。でも主題歌だけはヅカヅカしくて、そのミスマッチが面白いと言えば面白いw ハンガリー人側の衣装の袖や裾のレースがかわいかった。

それにしても、たいした役がないなあ。「使用人たち」「ジプシーたち」みたいな感じで、わんさと舞台上にいるけど、それだけ、みたいな。ショーも大勢でわやわやいる場面が多いので、芝居もショーも似たような感じになってしまった。マギーなんか、もったいなさの最たるもの。ショーの黒燕尾、組長とそのかの次にかっこよかったぞお?? あーちゃんのマリア・テレジアは適役だったな。良くも悪くも姫役者だかんね、あの人。ところで、3番手娘役みたいな子は誰なのかな? あっ、ルイシャルルやった愛希さんなのか。芝居はなかなかだけど、でっかくて、顔もちょっと怖げですな。

ショーは、いつも中村B作品は曲だけはセンスが良いと思ってたんだけど、今回は中盤までいまいちなような。キャラバン以降の曲は好みだった。

みっぽーが退団公演にふさわしく活躍しててよかった。『宝塚イズム』にみっぽーの記事を書かせてもらったんだけど、この公演を観ない状態で書いたので、ここで書いておく。みっぽーの芝居がいいのは、声がいいからなんだ。いいっていうか、発声と台詞回しにハリがある。最後にふさわしい役で良かったです。ゆうちゃんさんと向かい合ってメンチ切るような一瞬があって、かっこよかったよ。

そのかのロケットボーイにすごくあたたかい拍手があった。バウ観に行きたいなあ〜〜〜。

蒼乃夕妃のダンスは男前だ。手長いってのもあるんだけど、肩や手の動きが「男役かい」って突っ込みたくなるような時もあったりする(注:ほめている)。冒頭のスリット入りのドレスでのダンスの足の動きは、白城あやか様のようでもあり。緑豆がしきりに「蒼乃夕妃かっこいいよねー」って言うんですよ。娘役としてかわいいとか綺麗ではなく、とにかくかっこいいかっこいい言うんですよ。

ところで。96期がしょっちゅう目についた。花組公演よりもずっとずっとたくさん舞台上にいた。芝居もショーも大勢が出ている場面が多いからなんだろうか。それとも何か意味があるんだろうか。こうして混ざっていくのかと思うと…(毎度の繰り返しなので、略す)

ところで2。友の会優先公演なのに、聞こえて来る会話等からしてヅカファン歴が長いことが明らかなのに、拍手しない人がたくさんいた。何度でも言う。タカラヅカは観るもんじゃない、参加するものだ! 拍手しよう! 拍手で舞台と観客が一体となるのが、タカラヅカの楽しみじゃないか! …って、ファンなんか不要と言い切った劇団だから、拍手する客なんか(毎度の繰り返しなので、略す)

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