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復活/カノン(宝塚大劇場 1/7 15:00) [観劇メモ]

復活。最初はテンポよく進む。カチューシャ出廷、え、トップ娘役が娼婦の役? 婚約パーティに突如陪審員で水をさされ、行ってみたら手をつけて捨てた女が娼婦で犯罪者になってた!? どういうこと!? わくわくするー。

なんだけどねー。

感情の変化がわりと唐突。償いをしようと思うのも唐突。改心も唐突。もう少し、煩悶する芝居がほしい。それに代わるであろう歌が、どれも歌詞が意味不明だし、センス悪い。「恋はデザートだと思っていたのに、メインディッシュ」って、なんじゃそらー。

でも、らんとむのおぼっちゃんぶり、蘭はなの体当たり演技に、釘付けではあった。恋だと思ってたのにお金を渡されたときのショック! あんたがあたしの最初の客ってことだったんだよ! で、泣きそうになった。女性差別をここまで取り上げたのをみたことない。(ここに、せっかくある女革命家の役がもっとからめばいいのになあ)

深い問題を扱っていて、すごく興味がひかれる。貴族のおぼっちゃんが民衆を救えるのか? やっぱりそれは自己満足なんじゃないの? 

ただ、それが消化できてないというか、石田っちにとってはどーでもいいことなのか、材料投げといてそのまんまという感じ。特に最後に、革命家と結婚するのが、よくわからない。本当は主人公を好きだけど、元娼婦の自分が妻になったら迷惑かけるから? ってそれは革命家に悪いでしょう。そんなん、人としてだめでしょう。だからもっと違う意味があると思うんだけど、それがさっぱり伝わらない。惜しい! いろんな人がいて意味深なのも、もっといろいろ知りたくなる(京三紗の役とか)。

でも、一番残念なのは、石田作品にありがちな、お説教せりふだな。「愛とは、、、」「男の美学とは、、、」。すべてが上滑りだよー。寒いよー。こんなこと言わせる時間があったら、煩悶の芝居を入れるべき。

姫花が超絶かわいい。原作にもある役なのかな? あのはすっぱな言葉づかいがたまらん。あとはねー、みつるのめがね。さおたさんの髭。きらりがイイ女になってきたー。

総じて、人間悪いことをしても反省すればいい(まあくんの役とかもっと深く知りたい)。冤罪はなにがあってもただすべきだ。というテーマは好きです。しっかし、ずさんな裁判だよなあああ。

ふみか様は、ふつうに若者コサックダンサーと、エロいやくざな変態おやじと、念願の子役???な患者と、方言がかわいいおじさんと、全く違う4役!? おもしろすぎます。

原作読んで補完することにします、そしたらそこそこ通えるかも。

ショーはひたすらたるかった。とにかくたるかった。たるいということはつまり、のろいということなのだ。曲のテンポがそもそものろい。暗転が長い。

そして、一番の問題は、一つの場面の中に意外性とか目新しいことがない。すべて想像がついてしまう場面だし、変化が少ない。ショー全体でも、目新しいことが皆無。(せいぜい、じゅりあの銀橋ロケットガールかな。あれはドキドキした)大丈夫か、三木ティ。次はユウヒのさよなら公演だぞお。

ショー作家というものは、年齢がでやすいものなのかもしれん。『ル・ボレロ・ルージュ』とか『ジャズマニア』とか、面白かったのになあ。

だいたい、『ル・パラディ』で水色の衣装さんざん着たじゃん。今回のタンゴの場面で着てる紫の衣装、『ル・パラディ』の雨の場面で着てたのと全く同じじゃん。最近の公演、ちゃんとチェックしようよ。

よかったのは、タンゴの場面がちょびっとおもしろかったのと、あとは、くるっと回る装置と、きらきらした船の装置ぐらいかなあ。とほほ。

最後のwデュエダンは、壮さんとみりおんがどっかに落下傘するとしか見えないんだけど、どうなんでしょうか。らんとむとまあくんのからみは、組替えでここまでするってことは、まあくんは宙組で二番手なのねってことだと理解しました。しかし、男同士チューさせりゃいいってもんじゃないんだよお。

あと、96期いじめの首謀者優波慧がいろんな場面にでているのはおろか、6人口、3人口に路線スターと一緒に入っているのに驚愕。そこですーっと気持ちが冷めてしまうのも、楽しめなかった理由の一つかもしれない。数々の悪行、暴言、偽証が頭をよぎってしまう。あの場面は拍手が極端に少なかったような気がした。
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インフィニティ(バウホール 1/7 11:00) [観劇メモ]

大人なショーだった。とにかく大人。久々にいいショー見た。

宝塚とは、若いうちだけ限定の世界。だけど、不思議なことに、その中で成熟された芸が素晴らしいんだよねえ。

この大人テイストは、稲葉太地のセンスっていうより、まっつの希望なんじゃなかろうか。去年の、そのかバウは「青春!」って感じだったけど、こちらは正反対なんだな。

稲葉太地のショーはダメダメな作品ばかりだけど、これはどうして良かったんだろう。まっつのセンスもあるだろうけど。太地は大劇場の空間を使うのが苦手なのかねえ。あと、世界めぐりというコンセプトが、散漫になるのを防いでいる。ほとんどすべてが聞いたことある曲だというのも、ハードルを下げてるね。選曲のセンスも良かった。

オープニングのゴスペル(私はなぜかゴスペルが苦手)の後は、アメリカでジャズ。『ジャズマニア』のあの曲をまっつが歌う。美声でぞくぞくする〜。しかも、なんか腰つきがやらしい。これこれ、これだよ男役ってのはさあ。

フランスでは『ロシュフォールの恋人たち』の曲を使って、特に沙月愛奈との大人っぽいダンスが素晴らしい! 振り付けもいいし。→ANJU先生だった。まっつってシンガーである前にダンサーだよね。

ベルリンの退廃的な場面も素敵。男と男、女と女で踊ったりするのがかっこいい。ベルリンの最後、つまり一幕の最後が暗い感じなのも珍しくて大人。

二幕最初のラテンですら、発散系ではなくて、ムード歌謡系なところがツボ。その次はインドだったかな、これはお遊びだけど、まっつのマハラジャのコスプレが似合う。ここでの、韻を踏んだ歌詞もおもしろい。

宝塚の曲が随所で使われているのが粋。しかも、まっつが出演していた作品ってわけじゃないよね? ベルリンの退廃の後に、ハリー&城の世界が登場するのも、意外だけど合ってた。

最後は日本で、まっつが白い服で「命みじかし恋せよ乙女」を歌い始める。オリジナル曲では「世界を旅して思うのは愛するあなたの顔」「またどこかで会えるかも」とか言い出す。まっつの顔は、汗か涙かわかんないぐじゃぐじゃになってた。そこはかとなく漂う、さよなら色?? だけど、号泣させない。そこも大人。「まあ、そういうことだから。泣くんじゃないよ」って言われているのか?

ほかの男役は、まっつ先生と生徒たちって感じだったな。さすがにまっつがいない場面だとちょっと持たないところもある。でも、今まで「どうやら上手いらしい」という認識だった生徒たちをいっぱい見れてうれしかった。

コマは歌と芝居要員。コマのあの声はけっこう好き。それになんか、貫禄でてきた。キングははったりスター要員。キングのキング場面はなかなかいいね。キングのキャラって、さららん的に楽しむものかも(笑)。

レオはすごいダンサーで将来が楽しみ。まなはるが娘役に食らいつくときの顔が! 目がはなせない! 朝風さん声がかすれてた? 朝風さんのもみあげが好き。久城あすの歌声も聞けたし。天月翼くんは歌が聞き取りやすいね。

娘役は、まっつがとっかえひっかえ組んでて、これも盛り沢山気分で楽しかった。沙月愛奈はさすがだし、笙乃茅桜も華が出てきた、人形みたいでかわいい。雛月乙葉ちゃん、やっと歌やダンスをじっくり見れたよ。ベルリンの場面のあゆっちのロリ顔にむっちりボディがエロい。コマとくんでたファニーフェイスの子は、すばるさんか。『マリポーサの花』のときキタロウくんのさぐつわしてくれた子だよね? ダンスうまいのね。どたどた踊ってるのは一体誰かと思ったらメモカ。うーん、首席って、、、。しかも、ホルターネックって嫌がらせか。

セットのふたつの輪は『キャンディード』みたい。よくあるのかな。ベルリンのところ衣装がよかった。ほかの場面、悪くはないけど色使いが変。青にオレンジってのはなあ。

ああー、もっと、そしていつまでも、まっつさんをみたいよーー。自分には、派手とか地味とかよくわかんないし、真ん中向きとかそうでないかとか嗅ぎ分けるセンスないし、フレッシュさとかあまり興味ないので、劇団の考えとはぜんぜん違うんだろうけど。でも、まっつはやっぱりかっこいい。

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