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少女仮面(テアトルBONBON 2/22 18:30) [観劇メモ(ヅカ以外)]

7年前に観たときは、
途中から、その上ほとんど見えないという状態だったので、
やっと、いろんな意味で、全部を観ることができました。

しかも、はじめて、春日野八千代役を元 ジェンヌがやる!
しかも 月船さらら!
ぴったりじゃん!

いやーほんと良かったです。 
ていうか、元ジェンヌ以外が今までやってたことが、不思議。
まあ、そう思うのは私が元ヅカファンだからであって、
そうでない人からしたら、別に気にならないんたろうけど。

男役芸ができていて、それを客観視して、戯画化しなければいけない。
それができるのは元ジェンヌで、でも今そういう世界から遠い人。

カッコいいんだけど滑稽。
滑稽だけど美しい。

前に観たときは、役者の肉体と心の話だと思った。
役者に勝手に思い入れてその肉体を奪うファンたち。
この残酷さは、男役だからこそきわだつ。
だからこそ元男役がやるのが切ないのよー。

じつは私、2003年の『シニョールドンファン』だったかな、
前のほうの席に座ったとき、隣がさららんファン数人で、
「お手紙にここ座るって書いたから見てくれるかな~」ってきゃっきゃしてて、
そしたらほんとにさららんがいっぱい目線くれたんですよ。
ファンに優しいんだな、と好感度アップしたことを覚えてます。

だからこそ、ファンに肉体を奪われると嘆いたり、
ファンを愛おしく思ったりする、春日野八千代の悲しみが深く感じられちゃう。

で、今回は、これは女性全体の話なんだ、とも気付いた。
自分が年とったからわかるんだろうなあ。
男の視線で奪われ続けた自分の肉体。それが衰えたら、私、何も無い! 
だからこそ、老婆役がいるのね。手に「少女フレンド」を持ってるのが象徴的。

さららんは、前に舞台を観たとき
アングラ世界の男が望む女になっちゃってる面もある? と思ったけど、
この作品はそれらを認識したうえで超えて存在してる。のかも!?

俺、わし、私、あたし、たくさんの一人称。
男役だったり、いかにも大袈裟な女優しゃべりだったり、少女、恋する女、
次々いろんな面を見せる春日野八千代。
さららんは全てを一人の人物画として統べて演じていた。素晴らしい。

ほんと、この話って、腹話術、水道、戦争、満州、
いろんな象徴が全部意味があって連動してて、名作だー。

ボーイ役の人のテンションの高さも良かった。


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