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妹と油揚(SPACE雑遊 12/3 19:00) [観劇メモ(ヅカ以外)]

さららん(月船さらら)の退団後の活動にはわりと好感を持っていたので、でもそのわりに映画とか観てないので、舞台を観に行ってみた。

すげえ面白かった。近親相姦と妖怪の話で、荒唐無稽でホラーでシュールで不条理でコメディで。でもちゃんと盛り上がりどころがあり、ちょっとしたカタルシスもあり。そして、よく考えると真実を突いている。襖を使った舞台転換も上手いし、Hシーンの暗喩も気がきいてるし。

さららんは顔はまるっきり男顔でごついのに、手足は短く(男役としては致命的…)華奢で、胸があり、そのアンバランスさが今は色気につながっている…のか?(笑) 相方の出口結美子は清楚系の顔でとにかく美人、大正ロマンとか似合いそう、なのに背が高くてガタイがいい。これまたアンバランスな色気があるなあ。二人とも、芝居がすごい上手いってわけじゃないんだけども、華があるやね。二人で製作までやっているというから、感心感心。

だって、装置とか音楽とかもいいし、共演者のおじさま達(と言ってたぞ、カーテンコールで)もすごい人たちばかりだ。演技以外の面でも人脈広げてがんばってんだな、と。妖怪役の鴇巣直樹は、元の映画版でも妖怪をやってたそうで、ほんとに妖怪にしか見えん。よろず相談所長の松村武史って私の好きなタイプの役者さんだわ。どっかで見たことあるような。ほぼ主役の寺十吾は唯一まともな人の役で、一番体力いりそうだった(笑)。

色気と華のある、レトロな感じの女優二人が、昭和のエロスっぽいノリ(だよね? だよね?)で自分たちの舞台を製作する。いいことだ、いいことだよ。

だけどなーーー。

なんか、セクハラに思う箇所がいっぱいあったの。すごい面白い芝居なのに、時々、ちくっと嫌な気分になる一瞬があるの。なんでそこで脱ぐの〜? なんでそこでパンチラなの〜? サービスシーンなの? 「ねーちゃんべっぴんさんやなー、ぐへへ」みたいな台詞言われて、なぜ曖昧に微笑む場面が山ほどあるの? ここで描かれている女性って、怪奇とつながっている巫女的なものだけども、なんか「男から見た都合のいい女」っぽく見える。。。エロがあるのは全然賛成なんだけど、それって男の目からみたエロでしかないんじゃないの? 

これが映画だったらちょっと違うのかもな。舞台だと、「今、ここで、みんなで観ている」って空気が大事だもんね。しかも70名しかいない小劇場。最前列にずらり並んだオッサンたち(私たちの好きなヒゲ部のかっこいい男役オッサンじゃなくて、本物のオッサン)は一体どういう目的で来たんだろう…とか思っちゃう。それと、さららんがやってるってのもあるかも。セクハラ的視点がほとんど(全くとは言えないが)無い、タカラヅカというアジールにいた人だからこそ、対比が際立ってしまう。

でも、昭和エロスで売って行くさららんは面白そう。タカラヅカ時代に面白がっていたさららんの暑苦しさが、こんな方向の舞台に結晶するとは思わなかった。これからも楽しみ。

::::::::本家はコチラです→a posteriori takarazuka:::::::
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