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日のあたる方へ(日本青年館 10/29 18:30)

春日野八千代と乙羽信子のコンビってこんなだったのかなー。白薔薇の君と、のちにリアリズムを極めた女優。二人がコンビだったってのは、ヅカファンなりたての頃、めっさ驚いたものです。

何が言いたかったかというと、ヒロインの風ちゃんをちゃんと観るのが初めてなので、宝塚らしくないという評判どおりで納得、そして、宝塚でなきゃ成り立たないゆったりまったり真風さんと世界が違いすぎることに、笑いがこみあげそうになったってことっす。いやはや、ここまで芸風違う二人がセンターって、珍しいと思います。

で、真風さんですが。センターはお似合いですが、今回のような役は難しかったですね。役者の狂気がまだ目覚めていない感じ。薬飲んででも目覚めてほしいぐらいです。もう一人の人格(殺人までするイっちゃってる人)が、お行儀のよい主人公と、たいして変わらないんだもん(笑)

キムシンにしては珍しいサスペンスで、おかげで退屈はしませんでした。でも、よくできているわけではないの。本当は、最後のほうで「もう一人の人格」が言ってたように、「あなたにも隠れた人格がある」って観客に感情移入させ、ヒロインが封印していた心の傷を自覚することで癒される、その一連の流れが観客の癒しにもなる、そういう想定だったと思うんだけど。そこには至らなかったなああ。特殊な状況すぎるからかなあ。ひとごと感があった。

あ、真風さんに膝枕されて癒されるのはいいなあ〜と感情移入しました。てへ。

舞台をブラジルにしたのは、ラテンアメリカ文学風にしたかったんだろうけど、そこまで深くはなかったなあ。

長谷川大雅の曲は今回はそれほど嫌ではなかったです。時々イラっとするところはあったけど、ブラジル風味とかサスペンス風味とか、味つけをいろいろ変えてくれた感じ。装置はキムシンらしく相変わらずとても素敵。

出番少ない人が多かったのが残念。音波みのりちゃんがイイ女になっててうれしい。これからが女役の美味しいとこどりだよ。警察署長はヒゲがお似合い。ちょっと悠未さんみたいだね。頼もしい。

(文章修正しました)
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