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Romale(東京芸術劇場 3/23 18:30) [観劇メモ(ヅカ以外)]

謝珠栄が、お花様主演でカルメンをやる。
ていうことで、
柴田先生の『激情』との比較になっちゃうわけだけど。

カルメンの真実を探しに来た学者と、
昔話を教えてあげる老人、
という外の枠があって、
それがややテンポを悪くしている。

でも必要なんだよね、それが。
なぜなら、老人がドンホセだから。

この老人=団時郎さんが実質の主役というわけ。
最後の亡くなる場面、良かったわ~。

若いときのドンホセももちろん主役で、
彼がどんどんおちて行く様子が、物語らしい部分。
松下優也や、歌謡曲ぽい歌い方でどうかと思ったが、
本当に純粋で、でもバカで、というのにピッタリだった。

なんつーか、
宝塚では当然やれないことが描かれているのがよい
それは差別。
カルメンは、女性として差別されているし、
ロマとしても差別されている。
二重に差別されているんだな、ということを冒頭から感じた。

つまり、
男たちにチヤホヤされつつも、
あっというまに使い捨てられることも暗示されている。
モテる女性ってそういうのがあるじゃないですか。

真実のカルメンは、一途な女だったはずだ、
ということを最初っから前提にしている学者さんは、やや不思議。
なんの根拠があって?

カルメンが一途っていうよりも、
男たちがバカなだけって気がする。
社会がね。
だって、あの時代の女性が、差別される人種で、
ある程度自力で稼ごうと思ったら、
ああするしかないでしょう。
それを、不実だとか勝手に責めて、お前らバカなのかと。

ドンホセが若いうちは全くそのことに気付いていないのが、
本当に、あーあーダメだ、こりゃ、という感じで、
このすれ違いを感じられたのは収穫だった。
(もっと強調してほしかった)

老人ドンホセが最後にそのことに気付いてくれたのだと思いたい。

お花様のカルメンは、
エリザベートみたいに年とっていく話ならいいけど、
さすがに20代はきついかなという気もしてきた。
おばあちゃんみが出てきたというか。
相変わらずスタイルいいし、顔も老けてないんだけど、
なんだろうなあ、発声かなあ。
でもスターオーラは変わりませんよ。

TSの強みなんだろうけど、
アンサンブルの身体能力はもちろんのこと、
難しそうな和音のコーラスを簡単そうにやってて、さすが。

岡田真澄ポジションのハーフ系おじさんがいるな、
と思ったら、伊礼彼方だった。
いい感じでおじさんになってきたね。


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