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すみれコード的には「夫婦」はどういう位置づけであるべきか [ヅカってなんだ?的記事]

楽に向けて毎日のようにあっちゃこっちゃ観劇していたら。ふと気付くと家の中に緑豆がいない。猫が「遊べ遊べ」とまとわりついてくる。あれ〜? テーブルの上にメモが。「○○に会いにムラに行ってきます。うふ。ごはんは冷蔵庫の中のものをチンして食べてね。」(←ちょっと脚色)

なんじゃそらー。まるで「夫に気兼ねしつつもムラに出かける妻」みたいじゃないかー。性別逆だろうがー。

一般的にはやっぱり、夫は「宝塚? よくわかんないけど、ほどほどにね」という感じで、妻はその「ほどほど」を最大限に駆使して観劇やお茶会や出待ちに参加する、って感じなんだろうなあ。今時、家事に拘束されてる妻ばかりじゃないだろう。そもそも、長年の生活感の中で、空気みたいな存在になって、それぞれの趣味を楽しんでいるだろう。いちいち「男役になんか夢中になって、こら」みたいに言う夫はあんまりいないだろう。多分。

でも、建前的にはそうじゃないよね。タカラヅカ的に推奨される夫婦像ってのがあると思う。建前。ある意味、すみれコードの一種。

「亭主元気で留守がいい」→×。実際は多数派だろうけど、建前的にはアウトだろうなあ。

「現実の男女関係と、タカラヅカに捧げるラブとは、別次元」→×。真実だし、アウトじゃないだろうけど、抽象的すぎる。

「夫とは仲悪い」「姑とのストレス発散のために観劇」→×××。タカラヅカが推奨している「家庭像」に反するので、建前的にはアウト。

「夫もバリバリのヅカファンで、一人でムラ行っちゃう」→×。少数派で、アウトっていうかファウル。

「阪急沿線在住。いかにも幸せ〜な家庭を築いていて、その延長線で夫婦ともに歌劇を愛好している。けど、それほど入れこまない。家庭のほうが大事だから。」→これこれ、これよ。これこそ、小林一三推奨の近代的な家庭像だよなー。(特定の生徒のファンクラブを作るなと言ってたんだからね)

もしくは、

「妻は男役にキャピキャピいっているが、夫はそれをほほえましく思っている。なぜなら、精神的余裕と金銭的余裕があるから。夫もたまに観て楽しんでいるが、入れこんではいない。」→これもアリだよなー。

って、まんま少女文化を取り囲む男社会の構図じゃん。男社会に取り込まれる前の「少女」という存在が発生したからこそできた少女歌劇。少女だけの空間だけど、周囲には男の目が必ずある。いつかは卒業して結婚することが美徳とされる世界。。。。結婚する相手は、少女歌劇にも理解がある、ほほえましく思っている、でも自分はそこまで入れこまない。だって、「外」にいるから。

現実にはタカラヅカを支えているファンは、理想的な家庭人じゃない人のほうが多いかもしれない。既婚じゃない人も多けりゃ、既婚で働いている女性も多い、我が家みたいにあらゆる意味で反社会的なのもいる、それがそもそも小林一三の推奨していた世界とは大きくかけ離れてきている。だけど、建前的には、(作品世界以外でも)理想的な家庭像を推奨し続けてるように思えるよ。ひしひしと。すごく背反してるよね、やっぱ。でもそこが面白いんだな。

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hanihani

仕事に戻らずうっかり読んでしまいましたが、面白いですね。

多分小林一三氏としては、ここに子供は絶対加わると思います。
だからこそファミリーランドがあったんだし・・・
宝塚はまぁ妻が楽しむものではあるけど、
妻と娘達が楽しむところってことじゃないかな?
一三氏は多分男一人に娘二人とかの五人家族を想定してるような気がします。
で、時にはこのお嬢様の一人は入団したりするので
叔父、叔母、従兄弟なんかも揃って観劇に訪れると。

その家族の構図が崩れてしまってファミリーランドは無くなってしまったような気もします。
関西のトモダチは「幼稚園児が遠足に行くのに適当な場所がなくて困る」
と言っていました。

ところで、考えてみると周囲の宝塚ファン友人には
妻が働き(しかも1名は激務で倒れた)
夫が家事という夫婦が数組います。
そういうのも普通になってきたんだなぁ~
おばちゃん、30年前には考えもつかなかったわ。
ちなみにうちは妻が浪費家なので夫は会社をやめられません(きっぱり)


by hanihani (2009-03-27 14:52) 

竜眼

子供! そう、子供ですね。
「いかにも幸せ〜な家庭」の具体像を考えてたんですが、
男一人に娘二人とかの五人家族って、まさにピッタリ!

うちは夫が会社やめても妻が浪費家なのでヤバいです。。。^^;
by 竜眼 (2009-03-27 22:55) 

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