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凍てついた明日 初演と比較(3) [観劇メモ]

<オーディエンス、記者の扱い>
初演では、オーディエンスが少しずつ参加しているけど、再演では、見ているだけ(まさに「観客」)という印象が強い。初演でオーディエンスが少しづつ言っていた時代背景の説明台詞は、今回は新聞記者が一手に引き受けている感じ。学年を考慮して、なのかしら。

それに、初演では、オープニングは壊れた車(ボニー&クライドと書いてある)をみんなが見ていて、そこから踊りながら出てくるダンスがある。でも今回はそうじゃなく、オーディエンスは新聞を手に持っている。新聞記者も、再演では最初からずっと物語を見ていて、取材ノートにいろいろ書き込んでいる。(初演でもビデオには映っていないのか? いや、でも風早優ノート持ってないし。)オーディエンスも記者も、クライドやボニーを「見ている人」の側。

そして、ラスト、彼らは新聞やノートを投げ捨て、観客であることをやめる。。。これは、単に物語の終わりを示しているのかなあ?

<愛って大事なものなの?>
初演では、銃殺の後白い服で出てきて、抱き合って、クライドが「愛してる」と言って、終わり。挨拶、そしてフィナーレ。でも今回は、銃殺のところで終わりなのだ。「愛してる」って心からは一度も言わないのだ。はぁ。

そもそも、今回ダイナーのカウンターに使われているセットに「ボニー→ クライド←」って書いてあるでしょ。矢印がまったく逆。ああ、やっぱり二人の間に世間で言うところの「愛」はないのね」、って見た瞬間思った。もちろん、オギーはそんな愛になんか価値を見出してないんだろうから、矛盾はないんだけど。たぶん初演のラストは、ヅカっぽくしようとした結果なんだろうな。

<説明が増えてる?>
・「愛しているなら別れない、それでも別れるなら傷つけ合うしかない」。初演ではもっと短く言ってる。
・「ボニーはしたくに時間がかかる」って台詞も初演にはない。
・お兄さんがいる場所について、初演では「天国みたいな」場所、再演では「風が吹いて」って説明してる。

<その他>
・初演は背景に町のシルエット。今回は電柱。より寂れた感じがする。
・再演は圧倒的に衣装の数が少ない! スーツとかワンピも作れないのか。着まわしだっていいじゃないか。そんなに貧乏なのか、歌劇団。
・とにかく、タータンが歌ってた歌が、いろんな人にばらされてる。。。(笑)
・初演では、レイモンドはカメラをぶらさげる紐をしてない。手で持ってる。
・初演では、アニスのこと「お嬢さん」って説明していない(笑)。貴咲美里は見るからにお嬢さんぽいもんね。
・ジェレミーがビリーを茶化す言葉。初演「ニキビ治った?」→再演「化粧浮いてない?」。この違いはなんだ、宛書なのか?(笑)
・初演ではダイナーの店主に妻はいない。妻がいてセクハラするほうが、よりヤな男って感じがするのかなあ?
・初演のフィナーレでのテッド&レイモンド中心の男役ダンスが、再演では本編のどこかで使われてるよね。
・レイモンド撃たれるとき買い物袋持ってない。写真がひらり。

…ほかにもいろいろあるけど、細かいのでとりあえず省略。何かひらめいたら書きます。

ところで、ブランチの役割ってなんなんだろう。初演も再演も、わかりそうでわからない。

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