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君を愛してる(宝塚大劇場 1/15 13:00) [観劇メモ]

何よりも、装置がかわいい! おしゃれ! 絵本みたい! 装置だけ撮影した舞台写真がほしいぐらい。大田創さんといって、キムシンとよく組んでる外部の人らしい。中島みゆきの『夜会』とか。今度観る予定の『歌わせたい男たち』も担当だそうなので、楽しみだ〜。

キムシンの今回のテーマは「幸せ」と「おしゃれ」だそうだが、装置に関しては、私はまんまと乗ってしまったよ。

で、幸せかどうかというと…? んー、キムシンの生まれ変わりが幸せ、だね、うん。だって、キムシンにしては、みんなに役があったんだもん! 驚き! なんだー、やればできるんじゃん。「生まれ変わったつもりで書いた」とのこと。も〜、頼むよ〜。

となると、やはり他の演出家と同じ土俵で比べてしまうんですが。台詞と歌のつながりとか、場面転換がちょっともたつく気がしたなあ。笑いをとるべき台詞の掛け合いも、なんかテンポが変な気がする。「きっかけがたくさんある芝居だ」と言ってた(キムシン@NOW ON)ので、そのへんをもっとテンポよくできたら、もっと楽しくなるかも。

登場人物は、男子はみんな情けなく、女子はみんな元気なのがいいね。いや、アルセストは情けなさすぎで、殴りたくなるが。。。

どうしても気になるのが、マルキーズというキャラ。言いたいこと言うのは気持ちがいいし、どちらかと言えば好きなキャラなんだけど、献身的というのと結びつかない。これは日本人的発想なのかもしれないが、みんなのことを考えて尽くしている女子というのは、あんなふうに言いたいことをズケズケ言うとは思えないのだ。献身的な女子は、言いたいことは周りの様子を見てから言うんじゃないのか? もし、ズケズケ言いつつもみんなのことを考えている、という設定が成り立つとすれば、和田アキ子のようなキャラになってしまうんじゃないのか? それはトップ娘役じゃないぞ。

そもそも、あれだけ大勢の人数分の食事を毎食、たった3人で作り、そのうえ経営のことも団長以上に関与していて、しかも空中ブランコという職人芸の名手で、花形スターである、なんてことが、ありうるか? キャラとして矛盾してると思うぞ? そもそも、時間ないだろう??

これはクレアントにも言えることで、「前衛芸術家と家長の掛け持ちは無理だ」と彼は叫んでるけど、そもそも前衛芸術家と良き家庭人の掛け持ちも無理だと思う……、いや、これは芸術家に対する偏見か(笑)。ルネ・マグリットのように、妻と仲良しで、でもシュールレアリズムって人もいたしね。

オチの「貴族に養子にするから結婚してもいいよね」は…、ううーむ。ま、「じつは貴族の隠し子でした〜」(『落陽のパレルモ』)よりは何百倍もマシだわな。しかも、主人公は貴族の身分を捨てる、と覚悟しているのだし。

「モテモテソング」に象徴されるように、結婚とは別に恋愛を楽しむという考え方があり、ヒロさん&いずるんが歌うように、結婚したらラブラブでなければいけないという考え方もある。矛盾する二つの考え方を持っているフランスで、「本当の愛」を追究する。…っていうお話なんだよね? だよね? うーん、もっとひしひしとそのあたりのテーマを追究してほしかった。

まあ、出演者もファンも幸せそうだから、いっか。

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