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A-"R"ex 2回目 [観劇メモ]

アレックスの望み、インドの意味、ニケの意味を確かめに、1/13の15時に2回目観劇。

冒頭に「星条旗よ永遠なれ」が流れてる。飛行機の音もしてる。ヒッピーはベトナム戦争に対する反対運動と関係あるんだっけか。そうか、不可抗力で戦いに駆り出されるアレックスたちを、現代の戦争と重ねているんだ。アテナの服は軍服なのかも。

アレックスの本当の望みは、ペルシアよりも東へ行く=太陽の出る場所、始まりであり終わりである場所に行くこと、のようだ。つまり、無に帰る、一粒の砂になるってことなのね。

インドで狂っていくアレックス。決められた筋書きに反抗し、一人で生きようとすると、おそろしい潜在意識が浮かび上がってくるってことなんだろう。「良い子」でいることをやめるのは、とても怖いことだもの。

しかしその果てには。ニケが人間の姿を借りて現れ、死=一粒の砂になる=勝利、をもたらす。これは、頑張ったご褒美ってことなんだろうか?? うーん、やっぱり、ニケをこのように救いとして扱うことに、いまいち納得できないかも。ヅカっぽくするためにこうしたんじゃないか、とか思ってしまうところもある。

最初と最後の白パーカー姿が、神や筋書きから自由である状態を示しているようだ。

このように、懸命に健気に生きる主人公の姿は、きわめてタカラヅカらしい。また、失った翼のかわりになる伴侶(ニケ)というロマンチックラブイデオロギーも、きわめてタカラヅカらしい。この二つが、かろうじてタカラヅカらしさを保っているように思う。

幕間に、初見の友達に「一応、最後に救いはあるよ」と言ったら、「それってエリザみたいな?」と言われた。すごい慧眼! 言われてみればそうだね。死が救いである物語を、すでに我々は大ヒット作として愛好していたんだ。(文楽とか歌舞伎とかでもあるよね、そういうの。多分。←自信ない)

台詞は七五調になってるように思う。つまりは、セリフ重視ってことだ。言葉遊びも含め。そしてダンスが封印されている。

本日初見の緑豆、終始暗い顔。「言いたいことはわかるけど、タカラヅカを観たって感じがしない」「深いけど楽しくはない」「だって拍手もできないんだよ!」そう、そうだね。わたくし、本来は拍手奨励派のはずなんだけど、こういう謎解きものも好きなのよ。

「思い出はゆきてかえらず、ただつかのまを駆け巡る」シビさんが最後に言う台詞。サヨナラを意識してんだろうなあ。泣けた。シビさーーーん! 植田芝居にも重宝され、一方でオギーにも重宝され、こんな実験的な作品で辞めるなんて、幅の広い役者だったんだなあ。

以下、出演者について。
・龍真咲は夏美ように似てる。(誰も賛同してくれない)
・貴千碧はコロッケに似てる。(でもかわいい!)
・萬さまの髪の色やおひげが最高に素敵。
・麻華りんかはほんとにもったいない。狂ってから爪や口紅も黒くしてて、コワい。
・天野ほたるがあんなにしゃべってるの初めて聞いたかも。意外にいい。やや意地悪な感じがいい。
・マチオの使い方で、作家の評価が上がるよねー(笑)

明後日、急遽ムラに行きます! どん5です! うほほーい。

::::::::本家はコチラです→a posteriori takarazuka:::::::


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コメント 2

hotei

A-"R"ex 相当深いお話みたい。
観る人によって解釈が色々みたいで、映像で見られる日を心待ちにしています。
「どん5」当たったんですね。いいな~。
私は当選するつもりで、チケットも買って万全の体制で待ってましたが…外れました(笑)
なので、舞台だけ見に行きます。
竜眼様は公演は観られますか?
観られるのなら、どこかですれ違うかもしれませんね~。
by hotei (2008-01-14 11:11) 

竜眼

お〜、同じ回をご観劇でしたかー!
どん5、けっこう客席数が少なくて。観れたことに感謝です。すごく楽しかったので、放送を楽しみにしててくださいね!!
by 竜眼 (2008-01-16 19:51) 

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