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CHIKAGO(東京国際フォーラム 11/9 12:30) [観劇メモ(ヅカ以外)]

まずは、「あ、この監獄にいる女性ってば、みんな男に裏切られて殺してる人ばかりなんだ!」と気づいた。映画も見てるけど、そうか、そういう話なのかも。女性だけで演じるということで、そういう面(女性が虐げられているとかそういう…)が際立ってくるんじゃないか? 

いやいや、女性だけだってことで、そんな生々しい話でも、夢の世界になるのかも??

と思いきや、結果としては、「抽象的」だと感じました。

皮肉のきいたお話、めちゃくちゃシニカル。公明正大と言いつつ、本当の意味での公明正大ではなく、みんな自分の欲望にだけ公明正大。犯罪者も弁護士も報道関係者も民衆も。バカバカしいけど、真実で、だから時々シリアス。

そういう面が強調されているように感じて、シニカルさに痺れたわけです。そうか、単性だけってそういうメリットがあるのか!

唯一の男性が、ソプラノが出る男性歌手(なんていうの?)。が女装して出てて、男役にからまれてうっとりしたりして、でも途中でバッと鬘を取る。ねじれてる~。

そもそも、舞台全体が抽象的な作りで、具体的な装置とか無いしね。ショーっぽくナンバーがつづられるから、そういう意味でも、単性だけでやりやすい作品だったと思う。

ただ、テンポが悪い。ナンバーの中で会話をしなければならないから、アメリカンなノリでぱぱぱっと言われると、え、今どういう感情の動きだった? と思うこともしばし。これは回数を重ねたらよくなるんだろうけど、役替わりが多いし、公演期間が短いからなかなか難しいんだろう。

キャストは、ビリーがマリコさん、全く変わらぬかっこよさでした…! 怪物! そして全く変わらぬ滑舌の悪さ(笑)。そこを、スター性で押し切るマリコ技。ヴェルマが水先輩。すんごいお洒落だと思う。鬘やメイクが、こういう外人いるいる的な。で、律儀で真面目なヴェルマさんでした。ロキシーはかしちゃん。おバカっぽいのも似合ってるんだけど、この人ならではの重い芝居が、すごくリアリティがあってよかった。

ソルーナさんの情けない夫役はギャッツビーと同じ枠だけど、滑稽さのある哀愁が世界観にすごくあってた。ママの初風さんは、こんな役もできるんだ、という毒気。星奈のゆりちゃんのセクシーさ、まりものアグレッシブな肉体美、稀鳥まりやちゃんとかみっしょんとか香音さんとか、現役時代よりもずっと出番あって、なんだかうれしかったです。アンサンブルも日替わりなんだねえ。

ほかの組み合わせも観たいなあ。OG公演として定番にしてもいいんじゃないかという気がします。
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