SSブログ

双曲線上のカルテ(日本青年館 8/11 15:00) [観劇メモ]

チギが自分で注射する場面に、鼻血ぶー。今まで多かった熱血漢ではなく、ニヒルで違法行為連発で、でも本当は優しいお医者さん、という役が、チギにとても合っていた。ロン毛に眼鏡に開襟が、これまた素晴らしいビジュアル。

…というのがほぼ全て、な作品でしたが。それだけで終わるのもなんなので、その他感想。

石田の医療ものというと、臓器移植は素晴らしい! のおしつけになるんじゃないかと身構えていたんだけど、そういうおしつけがましさはなかったです。良かった。それに、医療にもいろいろあるのねーー、ということも伝わったし。これは、原作があるおかげなのかな。(原作知らないんです、すみません。中居くんドラマも見てないんです、すみません)

まあ、天使とか、看護婦がチャリティコンサートで歌って踊ってるとか、石田テイストは健在だったけども(笑)。

しかし、恋人が難病であることを知らされず、突然死なれるって、どうよ。死ぬ側からしたら「愛する人の笑顔をずっと見続けていたい」と思う気持ちは、わからないでもない。でも…死なれる側からしたら、「信用されてない」感じがして、相当ショックだと思うよお? 

それに輪をかけているのが、ヒロインの幼さ。。。お馬鹿で幼い女だから、真実を伝えなくてもいいのだ、というふうに見える。ものすごーく失礼なことをされてる気になる。せめてヒロインを、高貴で汚したくない女、として描いていたら、真実を伝えてもらえない失礼感が払拭されたかもしれないのに!

これは星乃あんりのつたなさによるのだろうか(去年のバウよりはマシになっていた)。それとも原作からそうなのか、石田の演出なのか。渡辺淳一も石田昌也も女性蔑視バリバリだからなあ。。。せし子の役も、あんまり描かれてないからわからないけど、「軽く遊ぶつもりだったのにしつこくつきまとう、お高くとまったイヤな女」が病気で改心した、ってことなの? だったらまたまた女性蔑視だよなあ。

そうだ! 石田には『傭兵ピエール』で、原作では高貴だったジャンヌ・ダルクをただのお馬鹿に仕立てた前科があるのだった! しかもお花様に、「とつげきぃぃ」なんて言わせてたんだった! 女が馬鹿に描かれる作品なんて、ヅカファンは誰も見たくない! (って、昔っから言われてるのに、治らないんだよね…)

演出上、肝心な死ぬ場面を描かなかったのも、失礼感を増していると思う。

ほかの出演者。

ともみんが、真面目なお医者さんで、しかも真面目すぎて笑いを取る、というのが本領発揮。『愛するには短すぎる』初演での、盆が回りながらのてくてく歩きで、この人はすごいコメディエンヌかも! と思ったものですよ。それに、チギとの組み合わせがとってもいいね。同期がいる組に異動、という昨今よくあるパターンだけど、頑張ってほしいなあ。美麗な並びに、キャラの違いもちょうどいい。(あ、そうすると、コマの立ち位置はどうなるんだ…)

せし子は、転向直後と思えない美しさ。しかし、声が渋い。にわにわの結婚指輪にドキドキ。亡くなった妻を今でも愛しているのね〜。朝風れいが、美麗なおじいさんで、代表作になるんじゃないか? 天舞音さらのアイドルも、代表作になるんじゃないか? (やっぱりこういう宛書は石田のいいところなんだよね)月城かなとくんは笑顔がキタロウくんに似てる(賛同は求めません)。夢華は、40〜50代のバーのママさん役。すごい貫禄で、適材適所。これをヒロインにしようと思った小林公平はやっぱり判断力がおかしくなってたんだな、と痛感する。研3にしては上手かったが、やはり台詞が上滑りな感はある。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:演劇

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。