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「退団」に思ふ [ヅカってなんだ?的記事]

いろいろと退団の噂が流れて、ざわざわと落ち着かない毎日でございます。そんな折、スカステニュースで月組の楽が流れてるのを見て、たまこ(椎名葵)とゆらさん(夏河ゆら)の退団挨拶を聞いて、またしみじみ。

退団てさー。トップになって何作かやって、一応任期をまっとうしたって感じだったら、いわゆる想定内ですよね。それだってもちろんつらいというのに、そのうえ、トップにならずに辞める人っつーのは、退団の予想がまったくつかないわけですよ。いつだって想定外。それで、いちいちビックリ、呆然としちゃうんですよね・・・。(そう考えると、1作トップのファンは「想定内」だと思っていたことが覆されたわけだから、ショックは誰よりも大きかったと思う・・・。)そういえば、ねったん(夢輝のあ)他大量の退団者が発表になった数年前のあの日、私は男友達の結婚式に出席していて、でもそれどころじゃなくって。ウルウルしてた私は、きっと端からは「男をとられた哀れな女」に見えたに違いないです(笑)。

このショックっていうのは、タカラヅカの舞台にいるその人に二度と会えない、というさみしさに加えて、「あー、やっぱり遠い距離のある人だったんだなぁ」っていう感じもあって、それがけっこう、ずしんと来るんです。普段は、同じ共同体の中で、生徒とファンは密着した関係に思えているんだけど、本当はそうじゃない。ま、そりゃ当たり前なんですけどね。仲のよい友達なら、将来の計画について話を聞いてるだろうけど、ファンは決して友達じゃないわけよ。今ちょうど、わたくし、友達から「会社辞めようと思う」という話を聞いてるんですが、「えー、さみしー」と思い、「でもしょうがないかー、がんばれよー」と納得していく、その過程におります。でも、対ジェンヌじゃ、そうはいかない。ファンが退団を知って衝撃を受けたときには、本人はもう決意したからスッキリサッパリしちゃってる。この距離感たるや! 

それに、親密なつもりになっていろいろ期待しちゃってるわけですよ。たまこにはこれからどんどん大人の役をやってほしい、そのうちコモさんみたくバウヒロインゲットしちゃうかもぉ? とか、ゆらさんにはいつまでもタカラヅカにいてビシバシ後輩の面倒を見てほしい、50になっても60になっても割れた腹筋を見せてほしいぃ、とか、いちいち夢を描いているわけですよ。だいたい、麻愛めぐるはなんで辞めたんだ、全然わからん、これからがオッサン役者としての出番だろ。・・・そういった期待を、彼等は知る由もない(当たり前)。それ以外の選択肢があった(でもファンは知らなかった)。身勝手な期待が、ほんとに身勝手なものだったんだ、とふと気がつく瞬間であります。

『あのう…ですから、タカラヅカ:宝塚青春物語』で、主人公が退団発表したら、花道に出てきたときファンの人が泣きながらキャラメル(たまたま手元にあったからなんでしょうが)投げつけてきたってエピソードがありました。でも、それすらも、本人は幸せに感じていたようです。こういう、ファンの身勝手さ、親密だと思い込んでるイタさも、何か幸せなものに昇華していけたら、いいなぁ・・・(遠い目)。

::::::::本家はコチラです→a posteriori takarazuka:::::::


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