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かもめ(新国立劇場 4/13 13:00) [観劇メモ(ヅカ以外)]

全キャストオーディションで、鈴木裕美演出。

今までいくつか観てるけど、一番わかりやすかった。

驚いたのは、トリゴーリンがダメな人だったこと。
大物が若い女の子(ニーナ)をもてあそんだのではなく、
ダメな男が若い女の子に本気で恋して捨てたのかー。
リアリティあって怖い…!

ニーナもものすごくミーハーで、
こんな浅はかだったら女優として成功するわけないと思う造形。
これも説得力ある。
しかし肝心の四幕が下手だったので、
「演技が下手」っていう役は演技がかなり上手い人でないとできない、と
ふたり阿国と同じことを、思った。
オーディションだから伸び代に期待したのかな。がんばれ。

アルカージナのコムちゃんが素晴らしい。
特に、少女のようだっていう形容が、
今まで観たどのアルカージナよりも持ち味的に強調されてた。
気まぐれで、自分が主役でなくちゃ嫌で、むかつくけど、でも本当にかわいらしいの。

イキウメでよく見る伊勢佳世がマーシャ。
本格的なアル中で怒鳴っててこれも驚いた。いい仕事してた。
コースチャ、渡邉りょう。
イケメンというよりオタクっぽくて、これも驚きの造形。
繊細な文学少年っていうよりは、完全こじらせ系。

ソーリンさんは最後、コースチャの自殺と同時に死ぬのが普通?
今回のは、ソーリンさんの死は描かれてなかった。

ほんと、かもめって面白い。
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ブルーオレンジ(DDDクロスシアター 4/12 19:00) [観劇メモ(ヅカ以外)]

イギリスの戯曲。
精神病院で、退院する人格障害の患者(黒人)と、
退院させたくない(統合失調症を疑っている) 若い研修医、
ベッドの回転率と出世しか興味がないからどんどん退院させようとする上司。
この3人だけ。

異常と正常の差はどこにある?
精神病に人種が与える影響は?
デリケートな問題を次々つきつけてくる。

医者どうしがののしり合って、それを患者が眺める、という逆転がおきたり。
言うこと聞かない部下を 、上司が精神病だとみなして追い出そうとしたり。

患者のいうことは、本当なのか、妄想なのか、こっちも惑わされる。
いやー、挑戦的な芝居だ。

ただちょっとセリフが、ん? どういう意味?
って考えてる間に次へ次へと進むので、追い付いてなかったかも。

上司役は千葉哲也。
昔『黒蜥蜴』の明智をみたけど、おじいちゃんになったなあ。
サイコパスっぽくてすごーく怖い上司だった。
研修医は成河。評判には聞いていたけど、観るのはじめて。すごい演技派。
患者はこないだテイクミーアウトでみた章平。
また黒人の役だ。キレたり甘えたり、くるくる変わって引き込まれる。

部屋の外の空間を示す扉の使い方がうまかった。

戯曲を吟味してもう一度観たい感じのお芝居。
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CASANOVA(東京宝塚劇場 4/2 18:30) [観劇メモ]

色男で 何人もの女性を泣かせてきたっていう男を、
宝塚の主役としてどう成立させるんだろうと思ってた。
養父(航琉ひびきさん)との珍妙な占い儀式の場面で、腑に落ちた。
こういう愛嬌のある憎めない「インチキ」なのね。
舞台だからこそのリアリティーのなさ。いい意味で。
たくさんの女性が彼にほだされて集団で助けるくだりは、下らなくて納得してしまう。

でも全体としては、一本ものでやらなくてもね、というたわいないもの。
特に最後の解決法は完全に水戸黄門的な安易さだし、
トップコンビの別れも意味不明。

モーツァルトがからむのは面白い。

ゆきちゃんがハキハキした役でぴったり。
ちなつ様の女装は演技も見た目も素晴らしい。

ベネチアは一昨年旅行したので、あーこんな風に表現するのねーと、
小さい建物の間をゴンドラがうごくのがちょっと面白かった。

音楽が全体的にエモーショナルでなくてイマドキだったのも、
いまいちに感じた要因。
ただ、二組のカップルが馬車に乗り合わせる場面のラップは
すごーく面白かった。
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ふたり阿国(明治座 3/30 17:00) [観劇メモ(ヅカ以外)]

北翔さんの座長が素晴らしい。

しかし物語の主役は峯岸みなみ。
北翔さん演じる阿国に憧れ、憎み、勝手に二代目を名乗る。
その凡人の苦しみが伝わって来ないので残念。

芸能のためにどこまでやれるかっていう話。
身内への情とか、貞操観念とか、義理とか、どこまで捨てられるか。
戦国時代という背景と重なる。

遊女ダンスのセンターに 峯岸みなみがいるのは象徴的だ。
バックとグループ名がなければ成り立たないアイドルそのものだ。

中屋敷の脚本は、多分長い原作をスピーディーにまとめてた。
いろんなジャンルの役者さんが出てたみたい。
一花ちゃん、チャキチャキのおかみさん、すごくいい。
鳳翔さんも女役。でも殺陣がすごくかっこいい。(ソロは… 笑)

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霧深きエルベのほとりに(東京宝塚劇場 3/14 18:30) [観劇メモ]

順みつきさんのを映像で見て素晴らしかったので、
再演待ってました。

『ダルレークの恋』と同じく、恋愛の力関係の転換がテーマで、
単純なようでいて深い。
いかにもメロドラマだけどそこがいい。

星組を久々に観たけど、
礼真琴さんすごいわねえ。
小柄であることを補って余りある技術とオーラと自信。
フロリアンて、どっちかというとしどころのない役で、
しかも解説役、説教くさい。
(過去の映像で誰がやってたか思い出せない→確認したら場面すごくカットされてた)
なのに、彼が主人公なんじゃないかと思えるぐらいの演技でした。
最後の昔風の叫びも、現代人でも恥ずかしくない程度で、でもちゃんと響いて。

あとヒロさんとじゅんちゃんね。
ヒロさんと礼真琴さんの対峙する場面がクライマックスぽかった。
最後、じゅんちゃんがしっかりと物語をまとめた。
みきちぐもいい味出してたな~。(順みつきさん主演のだと、この役、立ともみさんなんだね)

この三人が物語を形づくってて、決壊するのを押しとどめてた。

トップ二人は、昔観たときよりはうまくなっていたし、
5組の中で誰がこの役やるかっていったらこの二人しかいないし、
二人の持ち味にはとても合っている。
カールは、おちゃらけているか、どなるかがほとんどだし、
マルギットはピュアすぎて間抜けだし。
でも、それ以外の部分でどっしりと心情と気高さを表現できないといけないんだけど、
うーん。

若葉ひろみさんのマルギットはちょっと貫禄があったから、
それに比べると綺咲のマルギットは本当におばかさんなんだろうな、
というのは、まあアリだとは思う。
順きつきさんのカールは、悪ぶってるけど本当はすごく情に厚い人なんだろうな、
という大きさ、あったかさが「かっこよさ」につながってたけど、
紅のカールは、なんかかっこよく見えなかったなあ。

じゃあ誰にやってほしいのかというと…
昔TCAスぺシャルでわたるがやってて良かったので、
わたとな! いいね~。
と思って想像してみた。すごくしっかりしたお話になる。

でも逆に、今の星トップ二人みたいな、哀しいぐらいの「浅はかさ」が
出ないかもしれないな、と思った。
浅はかで、どうしようもない、その切なさは感じられた。

しどりゅーがかっこよくなってた。
天華えまちゃんもかっこよくなってた。娘役さんにむはむはしてた。すげえ。
二人の並びを愛でた。
ほかにも星組は美しい男役さんが多くて、誰が誰だか。

ショーは中村A。Bかと思うようなスピーディさで楽しかった。
「流星」?って場面? すごく難しそうな曲でブレイクダンス?しながら歌ってて、
やっぱすげえよ、礼真琴さん。
K-POPぽい場面は苦手だけど、これはかっこいい。
そのほか、全部楽しめた。

瀬央ゆりやさんも男っぽいのに歌ウマで(なんだこの逆接)、
3番手としての銀橋わたり? まずまずいいんじゃないでしょうかー。
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イブサンローラン(よみうりホール 2/18) [観劇メモ(ヅカ以外)]

海外ミュージカルかと思って見はじめたんだけど、
あれ?この歌詞は、、。
オギー演出だけじゃなくて脚本からなんだね。

ショーみたいな芝居なので、説明しにくい。

海宝さんが繊細なサンローラン、上原理生が彼氏。包容力たっぷり。

ファッションや香水の歴史が好きだから、
時代をおさらいしてくれて楽しかった。
キャバリエ、ディオール、 シャネルがちょこちょこ出てくる。
反戦シャンソンの『脱走兵』がオギーの訳で聴けたのも嬉しい。
狂言回しはサンローランが作ったキャラクター、ルル。
この子が名前忘れたが下手だったなあ。

一番印象に残ってるのは、ヤンさんのシャネル!!
死ぬほどかっこよかった。

会場がミュージカルに向いてなくて、音響が変。
せっかくの斉藤恒芳の音楽や出演者の美声がいかされなかった。
会場への動線もエスカレーター一つしかないとか、ひどかった。
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プラトーノフ(東京芸術劇場 2/9夜) [観劇メモ(ヅカ以外)]

チェーホフの若い者頃の習作。

モテモテだけど虚無に生きてる主人公。
チェーホフ本人がモデルだとか。

藤原竜也がセリフ回しが田村正和みたいで困った。

主人公を追い回す美しい未亡人 高岡さき。ほか 妻、初恋の相手…
あまり噛み合ってなかったかも。

奥行きのある装置が素敵。

普通にやると九時間かかるらしいので、普通の形で観れて良かった。
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そのほか観たもの [観劇メモ(ヅカ以外)]

●天国と地獄(KAAT 1/26)

咲良さんがアンサンブルで出るので観ました。
冒頭、新婚さんの役でフレッシュに、途中ではセクシー秘書など、
いろんな役を演じ分けてました。

昔はド下手だと思っていた観月ありさが、そこそこの型を作ってたのが驚きだったのと、
「誰だ、このおじさん」と思ったのが、野村宏伸だったのと、
なんといっても「誰だ、この美老女」と思ったのが、高島礼子だったこと。華がある~。

手塚治虫の低迷期の漫画が原作だそうだけれども、
全然違う、ヒューマンな親子ものになってました。

観月ありさの相手役の人がけっこう上手かった。

●どうぶつ会議(新国立劇場 2/1)

井上やすしの大昔の作品。
着ぐるみで動物を演じる、子供向けのもの。
動物たちが、子供を人質にとって(というか結託して)、
人間の大人に反省を求める、という、
すごくストレートなお話。


着ぐるみや動物の造形がなかなか気が利いていて、ちゃんとした作品たりえている。

主人公の栗原類、その兄(兄ですぞ)のライオンのユウヒさん
(骨折? 杖をついているのを長い脚ということにしていて、それも上手い)
はもちろんのこと、どの人も上手かった。動物の動きがすごい再現できてる。
特に、ユウヒさんの参謀役の上山竜治がかっこよかった。
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ステージシネマコレクション「Take me out 2018」(DDDクロスシアター 2/15) [観劇メモ(ヅカ以外)]

玉置が出るから観たかったけど、都合があわなくて観られなかったTake me out。
映像上映があるというので行ってきました。

いやー、これ、絶賛の嵐だったのがわかる!
帰りにDVDを買って、また見ています。見ずにはいられない。

台詞を一言も聞き漏らせない。
上手く暗転と音楽が入って、ぱっと場面が変わる。
セットはロッカールームのロッカーを模した箱と、椅子ぐらい。
全く無駄のない舞台。

ナマだと、しゃべってない人たちの動きとかも気になっただろうなあ。
みんな小芝居してたんだろうなあ。

2003年のメジャーリーグ。
スター選手がゲイであることを告白することから始まる。

本人が(日本だとありえない感じの)堂々とした人物で、
周りもそれほど衝撃を受けていない…
というところが新鮮なんだけど、
やっぱり、急に親しげになる人とか、急に揶揄する人が出てきて、
すごくリアル。

おさえのピッチャーで不思議ちゃんが登場するんだけど、
彼がぽろっと差別発言をしたことで、
話がどんどん悪いほう悪いほうに進んでいく。
彼は孤児院育ちで、子供の頃親が心中したという、大変な生い立ちなのだ。
だから、可愛そうなの。でも、だからといって差別していいってわけじゃない。でもでも。

野茂がモデルみたいな日本人選手も出てくる。
祖母が移民で収容所にいたとか、親戚が広島長崎にいて、という設定。
スペイン系の選手もいる。

社会のいろんな問題がこの小さな舞台からどんどん見えてきて、ヒリヒリする。

でも、救いはあるんだよね。
それは、野球のすばらしさ。

いや、自分、スポーツに全く興味がなく、
今も、野球が素晴らしいとは思っていない。

でも、この舞台に登場する野球は本当に素敵だ。

それを伝えてくれるのが、玉置演じる会計士。
いつのも身体能力や大きな声は使わないんだけど、
演技の集中力というか、照れたり困ったりするときでも、
すごく密度の濃い空間がいつも彼の周りにある。
ラスト、彼が球場全体を見渡すとき、
本当にそこに球場が見える。

野球は3の倍数でできているんですよ。
野球は民主主義のメタファーであり、民主主義より素晴らしいんですよ、
ホームランは最高のカタルシスであり、最高の栄誉なんですよ、、、

それがスター選手の癒しになっていく過程は、こちらもほんわかする。

会計士は観客と選手をつなぐ役割でもあり、
役者を観ているファンである我々自身でも、あるんだよね。
(過去のデータから小ネタを探してくるとか、オタクっぽくて、あるある)

スター選手の章平さん、ハーフなのね。ガタイがよくて色気がある!
(じつはこの上映、後ろで見ておられた~)
語り手として大活躍のキッピー役の味方さん、誰かジェンヌに似てると思うんだよねえ…
キッピーの立ち位置も切ない。こういう人っているいる。
面倒見よくしようと思って、裏目に出ちゃったりするんだよね。
不思議ちゃんのショーンは栗原類、もう、素でやってるとしか思えない、
彼なくしては成り立たない。

音楽も素敵だった。吉田能…
演出は藤田俊太郎…ジャージーボーイズの人で、蜷川の弟子なのか。

「私を野球に連れてって」という曲からついたタイトル。
会計士は、全く新しい野球という世界を知った、
スター選手は、自分が思っていた自信に満ちた世界と違う世界を知った、
不思議ちゃんは、二度と野球ができなくなってしまった…
たった1シーズンで、それぞれの連れていかれた先があまりにも違いすぎる。

それをたった2時間の舞台で見せている。
こんなすごいお芝居があるということが、
ものすごくうれしい。



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円卓の騎士(博品館劇場 1/24 18:30) [観劇メモ(ヅカ以外)]

オギーが少女歌劇の芝居を作るのは、じつに11年ぶり!
やっぱり、オギーの世界観は少女歌劇に合うなあ~~
妖精や魔法使いがいる伝説の世界が、しっくりくる。

しかも内容的に、宝塚での最後の新作芝居『A-"Rex"』とかぶってんですよ。
前回はアレクサンダー大王、今回はアーサー王。
王として生まれたけど本人的には疑問があって、
なかば操られるように義務を果たす、、、

主役の楊さんは、顔立ちが男らしいけど声は優しいので、
迷っている様子が似合う。
さすがオギー、宛書上手い。

多分、アーサー王のいろんなバリエーションの中での定番なんだろうけど、
アーサー王がもともといた世界は、土俗の宗教(魔法)があって、
キリスト教が新興の勢力としてやってきて対立している。
魔法使いマーリンがアーサー王を操って、
キリスト教に対抗しようとしている、という設定。

王妃グィネビアがキリスト教徒で、
アーサー王に人道的で科学的な世界観を伝えるのが、
あまりにも近代以降の物語だなあ、と思ってしまい、そこは違和感がある。

モルガン・ル・フェイ(真風さんの『ランスロット』だと、
あんるちゃんがやった役だよね)が
赤毛に紫の服で見た目はいかにも悪女なのに、
アーサー王にふられたかわいそうな女性で、すげーおいしい役だった。
(城月れいさん…『カンタレラ』観たときも愛人キャラでいいと思っていたようだ)
アーサー王と結婚するのが義務で、
義務を果たすのが自分の人生だと思ってたのに、という設定が、
良家のお嬢様がいいなずけを現代っ子に取られる話みたいで、ちょっと面白い。
あ、これはアーサー王の迷いと同じなのか、なるほどなるほど。

んで、このモルガンがふられた悲しみで、魔法で作った赤ん坊が、
モードレッド(真風さんの『ランスロット』だと、キキちゃんがやった役)で、
どんどん世の中を悪くしていって、最終的にアーサー王と対決する。
これがもー、怖い怖い。
娘役がやってんだけど、わざと棒読みでロボットぽく動いて、完全に狂気の世界。
オギー、キターーー!
と打ち震えました。

マーリン役は愛瀬さんで、声がいいよね、この方。
あ、そうか、最初、かしちゃんぽいと思ったのはそのせいだったのか。

『A-"Rex"』のような抽象的で謎解きする作品ではなかったけど、
ショー的要素も多く、歌詞はどれも美しく、音楽も素敵で、
心情描写の少なさは全く気にならず、
こりゃー、リピートしたいな、と思いました。
OSKファンの方にはどうだったんでしょう。
(自分とOSKはつねに芝居が鬼門だったのですが)

そうそう、プロジェクションマッピング的な映像の使い方も効果的。

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