SSブログ

新源氏物語 / Melodia(宝塚大劇場 10/11 15:00) [観劇メモ]

注意!ネタバレします。



20年以上前の作品の再演ということで、古さは感じる。

でも、あの長大な物語をどうやって1時間半に!?という懸念は無問題だった。なぜなら、すべてが光源氏の心象風景だから。

藤壺へのかなわぬ恋心に悶えて、女をとっかえひっかえ。でも満たされない。あげくに因果応報。

そういう話として成立してた。さすが柴田先生、なのかな? 原作のおかげ? たっくんの手腕?

だって、最初ずっとほかの人が光源氏をほめたたえて、やっと本人が口を聞いたと思ったら、藤壺への恋心を語り始めるんだよ。なんて上手い演出!

そんな空虚さを秘めた光源氏は、ちょっと清様っぽくて、みりたんの得意分野。

しかも驚いたのが、桐壺帝がずっと許してなかったというオチ。『あさきゆめみし』ぐらいしか読んだことないので、マジ驚いた。因果応報というラストがすごく活きる。

そして、最後の場面では、宮中にお仕事に出かける=立場を生きてゆく。きわめて日本的。『夢の浮橋』にも通じるテーマだ。

源氏物語ってどういうふうに受容&アレンジされてきたのかねえ。勉強せねば…

光源氏の心象風景なので、ほかの登場人物はみんなチョイ役。でも、ちょっとずつ出番があって良い、とも言える。

女君はみんなぴったりだったけど、特に、若紫の春妃うららが死ぬほどかわいいのと、べーちゃんの紫の上が良かった。花乃まりあは声はいいのだが…

右大臣か笑いを取るとは予想しなかった。タソすごいなあ。

カレーの六条も、まあ違和感無し。柏木と二役なのは、番手の都合だろうが、光源氏に災いをもたらすのがこの顔!ってことで、案外深い?

で、左大臣ふみか様、白塗りにお髭、美し〜。威厳があって、賢明で、立派な人ーって感じでした。日本もののお化粧上手いもんね。でも桐壺帝でも良かったよ。…はっ、ゆうちゃんさんに失礼な発言…? いやっ、ゆうちゃんさんは初演で左大臣をされているのだから、方向性としては間違ってないはずっ。…ふみか様も長くいれば…………言っても詮ないことですね(涙)。

ショーは楽しかったーー!そう言えば私、中村Bとは音楽の好みは合うのだった。でも、通ったことなかったので、最後に堪能しようと思う。

しかし、中村Bって、あんまり劣化しないねえ。いつも平均的で、ずっと変わらない、つまりどれも同じだから、かなあ? いいんだか悪いんだか。

オープニングの黄色・オレンジ・ピンクの衣装の趣味の悪さったら。まあいつものことだ。

次の、街中で不良?らがカッコよく踊る場面で、ふみか様、警官の役でソロもちょびっとあり。ありがとう中村B。あそこもっとセクシーにしちゃってくれ〜。

エルドラードみたいな場面でじゅりあが女海賊?探検家?カッコいい。全体的に娘役にけっこう光があたっているのかな?

Pちゃんが一人銀橋! なんか文芸っぽくて、ひきこまれる。がんばれー。

マイティがロケットボーイ的な役割?いやー爽やかで爽やかで。

ちなつの足、きれーやね〜。でも顔を見るとギョッとする。正しい女装でした。男役の女装はこうでなくっちや。

最後のデュエットダンスがいまいちだったなあ。ダンサーじゃない二人、中村B的なガンガン踊る系は厳しいか。

花乃がオールオブミーを歌ったのはとてもいい!声に合ってる!

で、大階段の黒燕尾で泣きましたとさ。ううっ……

とりあえず、通えそうです。初見の感想でした。
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:moblog

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。