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THE MERRY WIDOW(ドラマシティ 11/28 16:00) [観劇メモ]

谷作品だからつまらないだろうけど、北翔さん応援のために観るか。と思って青年館のチケット探し出したらものすごい高騰ぶり。あら、ドラマシティなら関西出張の帰りに観れるかも、ドラマシティはまだ残りあるわ。

という程度の期待でしたが。

ものごっつー面白かったーー。初心者の人を誘いたい! 楽しいドタバタで笑って、大人の恋のかけひきでハラハラして、だけど本心はピュアだから胸キュン。いいじゃんいいじゃん。あと何回か観たいよー。

元の話がよくできてるんだろうけど、なんといっても、北翔さんとマギーが素敵すぎた。

北翔さんは、どうしてトップじゃないんだろう? いや、もうトップだよね? 今いる一部のトップさんよりずっとトップさんらしいよ?(ってそれは言わない約束?) 舞台の中心にいるのが自然。下級生ばかりの中で、お客さんを楽しませる余裕に満ちみちてる。だからみんなもついていく。いい作品だし、北翔さん真ん中だしで、すごくまとまってるのがわかる。役としても、貴族らしい品もありつつ、オペレッタのドタバタを難なくこなすコメディセンスにも恵まれて、ぴったりやん。

ヒロインの咲妃みゆは、やっぱりなかなかいいのよね。少女なのに色気がある。この役はもう少しからっとしててもいいのかもしれないけど、でも、貧しい農園の少女が老富豪と結婚させられて、でも一週間で未亡人になっちゃった、だから今遊んでる、けど本当は昔の彼氏が忘れられないって設定には納得できる。(96期でも、裁判記録でいじめの記載が全くないので、あまり気にしていません。)高音が出にくい、ちょっとかすれた声なのは、いまいちだったかな。

二番手なのか?カチャ様はやっぱりだめだ。多少は男役っぽくはなってきたけど、やっぱり体型や声が子供にしか見えない。それに、芝居も上手くはないんだよねえ。なんといっても、色男がおおげさに失恋を嘆いている冒頭の歌で、笑いをとれないとだめでしょ、この役。あそこですべってはだめだ。月組に異動して、どうして扱いがよくなった(戻った)のか、ぜんぜんわからん。お人柄は良さそうだから、扱いがそれほどよくなくて、似合う役なら別に気にならないんだけど…

で、二番手がいまいちだと、主役がよくても物足りないなあ、マギーがやればいいのに、と最初のうちは思っていたら。

マギーはもっとすばらしい役で、すばらしい演技だったのだ!! 体面を重んじるセレブ、だけど若い妻にメロメロで、すごくかわいらしい。笑いの5割は北翔さん、4割はマギーがもってってました。でも決してやりすぎじゃないの。ちゃんと客席の空気を感じて動かしてる。しかも、あれだけイケメンで足も長いからこそ、コミカルな動きがさらに映えるんだよねえ。

じつはオペラグラス忘れたので、下級生の顔があまり判別できなかったのですが。(たかちくんは顔じゃなくダンスのキレで判別できます。白雪さち花さんも、頭と首のラインで判別できます。)

紫門ゆりやと対の黒塗り誰? がんばってキザってる。と思ったらなんと煌月爽矢だった。顔が苦手なんだけど、はじめていいと思ったよ。オペラグラスなしの思わぬ功名。これからは考えを改めます。

美々杏里みたいな体型の人がいると思ったら、夏月都だった(笑)。

輝月ゆうまくんも笑いとってたなー。芝居心もあるし歌もうまいし。

北翔さんの従僕が98期主席の暁千星で、マギーの従僕が96期の植爺姪だという春海ゆうなのね。暁千星は足がすっごくあがるし、スタイルいいし、芝居心もありそう。(文化祭みたんだっけ、自分。)抜擢されるのも無理はない。将来が楽しみ。春海ゆうも、スタイルは残念だが、芝居は悪くないね。

琴音和葉が二番手娘役という大きい役でうれしいねえ。歌の多い作品だからかな。美声が聞けてうれしうれしい。ジブリCDですごくきれいな歌声だったので名前を覚えたんだけど、芝居もいいし、娘役芸ができてるよね。華奢な体つきに、ほわっとした雰囲気。こういう抜擢はいいなあ。

ところで、この作品、どのくらい原作通りなのかしら。音楽は聴いたことあるのもあったから、元のを使ってるんだよね。

あらすじだけ調べると、カチャ様の役と琴音和葉の役は、元恋人どうしではないのね。しかも最後、くっつかない。へーへーへー。宝塚的にするためなのか、カチャ様の役を大きくするためなのか。いやいや、人妻が色男に口説かれて東屋に入っちゃう、ってのがまずいのか、宝塚的に。柴田作品とかならいいんだろうけど、こうした善良な作品でそれをやると、二番手娘役=ふしだら女(誤解なんだけど)ってことになっちゃうからか。

ほかにも、紫門ゆりやの役とか、元はなかったのかな。従僕とかも。谷もやるじゃん。

とすると、ジプシー男爵はなんでつまんなかったんだろう??? メリー・ウィドウのほうが、時代背景とかの理解が必要ないっていうのもあるかなあ。恋愛の話オンリーだし。

ところで2.これ、いつの時代なんだろう。カンカンがあるってことはけっこう最近(20世紀はじめ)?→1905年初演でした。

宝塚は昭和初期(1930年代)、レビューを取り入れたあと、レビューとめいうちながら、実質、オペレッタをけっこうやってたんだよね(そもそもオペレッタの先にミュージカルがある)。当時の『歌劇』であらすじを読むと、何組かのカップルがでてくるドタバタ話がけっこうあった。こういうノリで、恋愛をテーマにしつつも、善良で、ハッピーエンドで、ほのぼの楽しい、これなら親子で楽しめる健全な娯楽だよね。一三が目指していた国民劇はこういうノリだったのかなあ?(単なる素人の思いつきなので、「おいおい全然違うぞ」という研究者の方いらしたら、論文等を教えてください。)
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イズム26号に96期裁判のことが [音楽学校裁判]

最新号のイズム、私は今回は寄稿していないのですが。

大越アイコさんが、音楽学校100周年に関する文章の最後に、96期裁判についての音楽学校の対応を批判する内容を書いておられました。

「被害生徒には心身のケア、加害生徒には事件の重大性を認識し自らの責任を自覚させる、などを含めたメンタルケアに教育機関は取り組まなければならない。裁判所は音楽学校にその教育的配慮がなかったという判決を出した。このような判決が出たからには、音楽学校の管理職は責任をとるべきなのが社会的常識である。」

「外部に目を向けるばかりではなく、タカラヅカを愛するがゆえのファン層からの提言にもっと耳を傾けてこそ百年以降の発展につながると思う。」

素晴らしいと思います。

裁判終結直後あたりは、私が裁判の話をしても、「本当のことかわからないでしょ?」「根拠はあるんですか?」「その話題はしないでください、観劇が楽しくなくなります」と言われまくったものです。(傍聴も裁判記閲覧もしてないやつに言われたくねーよ、と歯噛みしてました。その頃の苦悩がうざいほど書かれている、このブログの裁判関係カテゴリー→http://pt-omoitsuki.blog.so-net.ne.jp/archive/c2301186891-1

今では、音楽学校の対応がまずかったことは、話題にしても問題ない雰囲気になった気がします。96期生が夢華以外にも抜擢されるようになって、調べる人が増えてきたんですかね。

じんわりうれしいです。



(…よく考えたら、厳密には「判決」ではなくて、上記のような内容の仮処分の「決定」、そのうえでの本訴での「調停」ですね)

参考までに、まとめサイト→http://takarazuka96.web.fc2.com/96/
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