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華やかなりし日々 / クライマックス(東京宝塚劇場 6/12 18:30) [観劇メモ]

芝居は、原田諒の作品ということで1mmも期待していなかったので、意外に楽しかったです。今まで、実在の人物をやるからおかしかったの? 一から作ったほうがマシなのでは? 

やっぱりこの人、音楽の入れ方とか、すごく上手いよね。「次どうなるんだろう」と思わせてくれる。銀橋の手前から舞台のレビューシーンをみるなんて演出、ありそうでなかったから、目からウロコだ。そこから、オケボックスに消えるのも、かっこいい。鈴木圭のような、昔風のベタな演出ではなくて、わりと今風の演出で大劇場を使おうとしているのが、好感度アップ。

でも、後にはな〜っんにも残らないのね。気楽に見て、すっと忘れる。まあ、娯楽なんてそんなものか。でも…本当はもっと人間ドラマが観たいんだよなあ。

一番、人間としておかしいと思うのは、ロナウドのロイに対する態度。冷たすぎるやろ。ひどすぎるやろ。思い出の品をずっと持ってるのに、なんですか、あれは。矛盾してる。ユウヒが力技でねじ伏せてるけど、これ、相当ヤバい人だと思う。(って、もう皆さんわかりきっているんですよね)

それに、まさか最後逃げるとは思わなかったよ。てっきり改心するのだとばかり…。ああ、自分、やっぱり宝塚に正義を求めているのね、と再確認してしまった。(って、これもまた、もう皆さん語りつくしているんですよね)

ほかにも突っ込みどころは満載で。
1.イミテーションダイヤモンドなんてすぐバレるやろー。そもそも、詐欺師がかっこよく見えるためには、「鮮やかな手口」がないと説得力がない。なのに、既製品のイミテーションダイヤモンドを輸入して、ロシア貴族の真似してるだけ? それ、全然かっこよくないよ?? ユウヒの男役芸がなかったら、ただの狡い人になってるはず。 
2.本名を紙に書くようなヘマするわけないやろー。
3.詐欺とロイの件がなぜつながるの? 意味不明やろー。
とりあえず、以上。
(いや、もうみなさん「そこは目をつぶって観てますから」なんですよね。トホホ)

人格崩壊といえば、おうきかなめさんの役作りが変だったぞ。ジュディに対しては甘い甘い素敵な王子様なのに、ロナウドを問い詰めるときは変態ちっくな古畑。どーなってんの〜?? 来し方をふりかえってみるに、この人、役作りってのは特に無いのかもしれん(笑)。いるだけで綺麗だから、いいんですけどね。

ほかに…
・りんきらの子供時代がじゅまちゃんて! 私好みの二人をそう使うか!
・ほっくん、とは今言わないのか、みっちゃんのソロ良かったなあ。育ち方が目に浮かぶようだよ。一瞬で涙を誘う。
・黒塗りマフィア(大ちゃん)が誰なのか、30秒ぐらいわからなかった。
・じんじんの役って、ネバースリープの萬様の役?
・イケメンがいる! と思ったら澄輝さやとさんだった。

ショー。

三木ティよ、カノンはなんだったんだ。メリハリのあるショー、まだまだ作れるじゃないか。

特に、フィナーレのユヒすみの青い衣装での銀橋から黒燕尾の一連の流れは神。

銀橋でのユウヒのちょっと足踏みするような変な振り付けは、まるでユウヒの宝塚人生を表しているようじゃないですか。そこに、後からやってきたすみかが、たたたっと駆け寄ってくるのがなんとも象徴的。そして二人でおでこゴッツン! きゃあああ。全体に流れるクラシックがとっても荘厳なのもいい。本舞台に戻ってセリ下がるときの、すみかの胸に顔をうずめるようにするユウヒ、、、最後の最後にすみかがユウヒの頭を手で包み込むのが、うわああああ。そうすると大階段には黒燕尾がキターーーー

すみません、興奮してしまいました。

あとはねー、ジャズの場面がかっこよかったなあ。バーのカウンターからにょきっと出てきたりする振り付けも素敵。手すり降りてくるのも面白い。

カルメンの新解釈みたいな場面も、面白かった。芥川の『藪の中』みたいな感じなんですかね? ちょっと長かったけど。ユヒすみの衣装も素敵! 変なところからフリンジ出てたり、身頃からウロコみたいな絵が描いてあったり。

そうそう、パリの場面の後で、白燕尾(襟に色)で8人若手男役が並ぶところの、上手端と下手端は誰?(→おとめを見て自己解決。上手端は94期は春瀬央季、下手端は95期の七生眞希。)

パリと言えば、カンカンが一瞬寒くなりそうだったのに、一気に温度を上げたみっちゃんはすごい。求心力がある。

テルは、二番手はじめての『太王四神記』ときに比べたら、もう、もう、銀橋渡りが素敵になった。良かった良かった。でも、本舞台で一人きりになったときが、心もとない。が、が、がんばれー。

あと、最初の怖げな場面は、なくても良かったんじゃないかなー。

もう一回、観ます。
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