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紅姉妹(紀伊国屋ホール 4/28 19:00) [観劇メモ(ヅカ以外)]

三軒茶屋婦人会の第四回公演。生で観るのは五年前の第二回「女中たち」以来。男三人が若い娘~お婆ちゃんをやるってのが、女のイデアを体現してて良いんですが、今回はこれまでとは違って、元気で健気な普通の女たち。なんか、自分もあんなふうに元気でいたいなあって素直に思った。これを女がやったらちょっと生々しくて、自分はちょっと違う、とか思ったかもしれない。それが三軒茶屋婦人会の魅力なんだなあ。

時間を遡る趣向がとても面白い。ん? それってどういうこと? ってのがだんだんわかっていく楽しさ。未来のことを知ってるから「あたし長生きするわよ」「二人は添い遂げる」なんてセリフがギャグになる楽しさ。まさかの性転換の驚き。

ただ、三人の出会いがラストシーンになることは予想がつくから、どうしてもすごい出会いだったんじゃないかと期待してしまった。そんなでもなかったのが、ちょっと肩透かし。

アメリカの日系人の苦労、戦争に翻弄されたこと…押し付けがましくなく、垣間見せてくれたのは、とても良かった。勉強になりました。セットもかわいかった。

かわいかったと言えば、三人の「細雪」ごっこ、意味もわからずしゃべってるのが、かわいかった~。とても、50近いオジサンとは思えません。
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黒い瞳/ロックオン(神奈川県民ホール 4/27 18:00)

やだ、ちょっと、まっつプガチョフかっこいいじゃん。ときめいちゃったじゃん。リカファンとしては、誰がやっても許容できないだろうと思っていたプガチョフ。…まっつさん、かっこよかったです。鼻が高いのがいいのかな、いい声なのがいいのかな。そりゃあちょっと「こんな賢そうなら、こんなバカな賭けには出ないんじゃ」という印象がよぎったりもしたけれども、それはそれでかえって哀れさを誘うというか。役者ってすごいなあ、ジェンヌさんてすごいなあ。

同じく予想外に良かったのはコマのシヴァーブリン。持ち味的にはがおりが適役かと思ってたけど、コマさすがに上手い。嫌味な顔つきがどれもこれも的確。ちょっと色白でぷくぷくなのも、頭脳じゃなくて愛嬌でのしあがったのかも的に見えて、それはそれでかえって奥が深く見えるというか。

予想通り良かったのは、やっぱりかおりエカテリーナ。マーシャが直訴する場面で、マーシャと同じように緊張してしまった。「気を楽にして話すが良い」って言われて、マーシャと同じように、息をつけた。こういう女役さん、昔だったら「さて、マリーアントワネットで主演を」ってなったのかなあ。今はヒロイン=若い子、だからなあ。こうなったら、柴田作品のイイ女を総なめにしていただきたいです。

キムのニコライも予想通りのキラキラぶりで、ある意味単純な人なんだけど、それがかっこよく見えるのがトップさんなのよねー。みみマーシャがかわいくてかわいくて。これまた健気なだけの役なんだけど、それが輝いて見えるのがトップさんなのよねー。みみに関してはトップ就任の経緯もあって、とにかく「かわいい」以外に何も考えられない。

ヒメの藤京子ポジ、良かったなあ。にわにわの役ってまりえったの役だよね、あんなおいしいことしてたんだ~冷たそうでいいわ~。央雅光希さんと詩風翠ちゃんの、あんたら一体どっちの味方やねん的な働きっぷりにも感心し(みんなバイトしまくりで楽しいよね、全ツって)。ひろみのカールロン毛にヒゲがかっこよくて、笑っちゃうし。ヒロさんは、マヤさんよりウザさ多め、でも笑いもきっちり取ってた。りんきらは私はヒゲ部に入ってほしいので、あの役はちと不満(普通は路線ぽくてうれしいところなのかな)。

ちょっと古臭い場面(サヴェリーチとパラーシカのコミカルなところとか)もあるし、ややメリハリのない話ではあるんだけど…

でも、いい作品だなあ、と改めて思う。ニコライとプガチョフの立場を超えた友情と対になるようにして、エカテリーナとマーシャがいるんだね。それぞれの立場の中でできることは限られているし、ずっと仲良しでいられるわけじゃない。でも、お互いを尊重して、誇りを持って接する。そう考えると、この話の中の大半の人は、ものすごく誇り高いんだよなあ。ミロノフ大尉とその妻がまずそうだし、裏切った形になるマクシーミチだってそうだよね。ずるいことをする人もいるけど、それぞれが一生懸命だもの。この「一生懸命」「誇り高く」っていうのが、心を打つんだよなあ。当たり前のことなんだけど。

ショーは、なんだかツギハギ。まあ三木作品だから仕方ないか。ラテン場面はノリがわからず、拍手もうまく入れられなかったよ。(この場面であんなさんが、けっこうしゃきしゃき踊っていて驚いた。)

新場面である男役お耽美シーンは、そのかバウから持ってきたやつだよね。魔性の男キムが男子校のみんなを次々破滅させる…っていうお話? キムがものすごーく邪悪な顔してるのがよかった。

ゴールドフィンガーであのお衣装をみみに着せるのはいかがなものかと。あれは愛原実花様の超絶美脚用ですので。キムのプロローグのカツラも、顎長水さんだからこそのロン毛なのでは。まあ、こういうのも前トップさんのお下がりならではの、ご愛嬌ではあります。

そうそう、ゴールドフィンガーのところで、まっつ&あんなさんって組合わせがあって、大人すぎて目のやりどころに困った。「俺/あたしの色気に早く降参しろよ」バトルになってるんだもん。いやーん。

上手前方席だったので、ヒメといの莉が目の前でオラオラ言ってるのが怖かったプロローグ。ヒメはゴールドフィンガーでのソロがノリノリで禍々しいぐらいで、すごかった。美穂圭子枠に、のあちゃんが入り、ヒメが入り、そしてまっつが入る、と。正しい使い方だね。がおりのダンスがかっこよくて、がおりがおり叫んでました。踊ってるときの顔がね、またいいのよね。央雅光希さんのダルマは、マリコさん並みに怖かったです。レオはほんとにきれいだなー。そして、なんといっても華吹乃愛ちゃんが活躍していて驚いた。顔が動物みたいでかわいいとだけ思ってたけど、歌手なんだー。マリリンモンローかわいかった! 

挨拶で、キムが羽をしょって前かがみになってるのが、まだまだ新米トップさんだなって感じでかわいくもあり、でもロミジュリのときよりずっと挨拶がしっかりしていて。キムのキラキラ笑顔とその裏にある邪悪さ、それらが上手くマッチした役や場面で、どんどん大きくなってもらいたいと思います。(えらそー)
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