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震度5強の記録 [近況]

タイトルはマイミク様の日記から拝借しました。
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帰宅難民の夕食。フリーズドライのシチューとビスケット(意外においしい)。これではお腹いっぱいにならないのだが、あるだけありがたい。

地震の際、職場の事務室(2階)にいたので机の下に隠れた。とっさに気になったのは、自宅の猫のこと。机の下から出てきたら、タンブラーが倒れて書類がお茶ででろでろになっていたのと、本がいくつか倒れてた。気象庁のサイトでは震度4。そんな小さいわけないと思い、トイレに行くにも膝掛けを防災ずきんがわりに持っていく怯えぶり。

他社の営業さんが「こんなときにすみませーん」と言いながらやってくる。「車運転してて、自分の運転がおかしいのかと思った」とのこと。4時からの打ち合わせを、余震の中でも一応続行。外の高速道路では車が普通に走っている。自分としては上の空なんだけど、「○○の件ですがー」と仕事の電話をかけてくる人もいて、深刻度がいろいろというか、あくまでも日常を続けようという意識、続けなきゃいけない状況、続ける以外ない状況、いろいろだなあ、と思う。

携帯→固定、固定→携帯、携帯→携帯は、通話もメールも×。固定→固定が最初はつながるが、5時頃からは×。結局、PCメール同士で緑豆とは連絡がとれ、猫も無事だと知って心底安心した。mixiやTwitterでお友達たちの状況もわかった。「大丈夫ですか」と聞いてもらえたことも、なんかうれしかった。ありがとうございました。

yahooのサイトでは震度5強とある。テレビでお台場の火事の映像が流れ、これは一大事だという認識が広まっていく。「映像」の力はすごい。

電車は今日中には動かないようなので、売店に食料を買い出しに行く。課員全員ぶん買う人もいれば、自分のぶんだけ買う人もいる。どっちがいいのかわからない。けっこう遠いのに歩いて帰ることを決意する人もいるし、歩ける距離だけど外は怖いからここにいるという人もいる。銀座線が動いた! 銀座線神! と思ったら「混雑でストップ」…大変だ〜。

書庫は階が高いほうほどひどい状況、地下は大丈夫だったとのこと。貴重なものを地下の一番下に置いているのは正解なんだ。出納は地震後すぐにとめたが、帰れない人のために開けておく。

8時頃、携帯がつながりだしたらしく、メールが遅れて届いた。仕事をする気にもなれず、歩いて帰った人の携帯からの報告を待ったり、参考書として置いてあった長編歴史漫画とネットの地震情報を交互に見たりして、過ごす。車で向かえに来てもらうという案は、Twitterでリアルな渋滞状況がわかったので却下。Twitterの便利さを初めて実感。(ちなみに、ロミジュリは幕間だったということもTwitterで知った。やはり生徒さんたちのことが気になるヅカファン。)

10時過ぎに非常食と毛布が配られる。机につっぷして寝るのは自分には無理なので、どこか横になれる場所を探し、結局VIP用入り口の応接セットのソファーで寝ることに。外の道路が見えるのだが、3時頃まで渋滞していた模様。歩いている人も2時頃までいたようだ。とりあえず安全な場所で横になれるだけありがたい。応接セットを仕切っているパーテーションが、ゆーらゆーらしているのが怖い。時折、下のほうから「ここここここ…」という音が聞こえ、次第に「ぐらんぐらん」になったりするのも怖い。

朝、JRは7時から動くと言っておきながら実際には動いておらず、私鉄が動いていることを、これまたTwitterで確認して、出発。銀座線はわりと普通の混雑。都営浅草線がものすごい混んでいた。一番大変だったのが、泉岳寺と品川間が不通で歩かなければいけないため、地下通路の出入りがすし詰め状態になったこと。子供連れ、お年寄り、松葉杖の人、英語の路線図を一生懸命読み解いている外国人、、、本当に大変そうだった。品川についたらJRが動いていたので、京浜東北に乗るが「途中で窓から飛び下りた人がいたのでしばらく停まります」とのこと。迷惑だなあ。

こういうときって本性が出るのだなあと思う。歩きながら平気でゴミを捨てる人、喫煙マナーを守らない人。。。(ちなみに自分の本性は「とにかく睡眠」だった)自分は職場だったからよかったけど、駅構内で寝た人など、よからぬ輩がいないとも限らず、本当に不安だったと思う。

ちなみに、都営線は改札無しにしていた(それだけ混んでた)し、案内もわりと適切だった。京急はイメージ通り、テンション高い案内。JRは品川では改札を通らないで入ったのに、蒲田ではいちいち定期を確認しようとしていて混乱していた。さっさと改札無しにすればよかったのに。7時から動き出すと言わなければ、期待して動き出した人が減ったようにも思うし。でも、我が職場もだけど、自分の持ち場で頑張っている人たちに本当に敬意を表する。

蒲田で緑豆の車に拾ってもらって、帰宅。もう渋滞していなくてよかった。途中、瓦が落ちている家、壁が一部落ちているビルを見かけた。横浜駅のボーリング場がひどいことになったと聞いたが、あれは建て直したばっかりじゃなかったっけ?? 耐震構造とかってあまり気にしたことなくて、古い建物は残しておいたほうがいいのにと思っていたけど(例:三信ビル)、危険なんだなあ。古い建物を危険じゃなく残す方法はないのかなあ。

家の中は、不安定に置いていた帽子が落ちていただけで、ほかは無傷! 1階だからだろうか。斜面をくりぬいて嵌めたようなマンションだからだろうか。

ちなみに、車での帰路、お腹がすいたので回転寿司、それから食料を買いにデパートに寄った(そのうちお魚が高騰しそうだな、と思いつつも、とりあえず食べる)。どちらも普通に営業していて驚いた。ブランドものを買っている人もいる。もちろん、開けないとお金にならないからなんだけど、人間、できるだけ日常を続けたいという本能みたいなものがあるのかな、とも思う。

被災地のために何ができるのだろうか。帰宅難民になったぐらいで疲れてしまった情けない自分は、何かで穴埋めをしなければと思ってしまう。でも、できることって、とりあえず節電と募金ぐらいか? → となると、それ以外は日常をやるしかないか → 日常っていっても、必要最低限でないこともたくさんあるわけで。洗濯は? ネットは? おやつ食べていい? 何もかもが不謹慎だとか言う人もいる? → じゃあ何ができるのか? → 堂々巡り。

東宝は今日から再開したという。(どさくさにまぎれてメモカ復帰は姑息すぎて言葉もない)商売なんだから営業したいだろうなとは思うが、生徒やスタッフは大丈夫なのかと心配だし、電気くうだろうなあとも思うし(報告によると、ロビーで電気をつけてないところもあるみたい。少し節電しているようだ)、日常を再開することで誰かを元気づけることにもなるだろうとも思う。うーーー。

少なくとも、レビューというもの自体が、近代の技術発展(動力をいっぱい使いたいという考え方)と切っても切れないものなのだから、これは根底にかかわることだよな、とも思う。

緑豆が観劇に行くというので、食料と水を持つように説いたうえで、「生徒さんの応援をよろしく」と送り出しました。

チェルノブイリがオチになっている漫画『月の子』(清水玲子)を読んでいる。高村薫の『神の火』は舞鶴の原発の話だったよね。原発で働いている人が早死にしたルポを読んだことがあるので、住んでいる方の被爆もだし、働いてる方もとても心配だ。
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