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信仰を失いかけた信者の毎日(2) [音楽学校裁判]

(またまたうざいシリーズ)

『虞美人』の千秋楽を観る。

馬と鹿の場面で「正直者がバカをみる〜♪」って歌ってるけど、正直者=項羽なんだな、と今さら気づく。

「誰も、何も、信じられない〜♪」項羽にとって、虞美人だけが、信じられる人だった。そのことが、項羽の正直さを支えていた。

それって、タカラヅカの生徒さんを愛することが、自身を清らかにするような、そういうことなんじゃないの。項羽がタカラヅカ的ヒーローなのは、清く正しく美しいから。殺伐とした世の中で、タカラヅカは夢の世界だったんじゃないの。一人一人が大切にされる、愛と夢が存在する世界だったんじゃないの。少なくとも建前は。

なのに、タカラヅカの<組織>は、建前も本音も、清くもなければ、正しくもないし、当然、美しくもないのだ…。

劉邦や張良が策略を繰り広げるのは、仕方ない。生存競争だから。思想的にはすごいとこいってた紀元前の中国だけど、基本的な、食料とか生きていくための物資はまだまだ奪い合わないとやっていけない。

でも今は、21世紀なのにね。なんで「清く正しく美しく」を売りにしてる<組織>で、醜い策略が行われ、それをおおっぴらにしても平気なんだろう。

そんなこと考えていると、つらくなる。

幕間にトイレに並んでいると、背の高い人が「すみません」と横切っていく。小林公一理事長じゃん! つかまえてどやしつけようか、と半分本気で思うが、残り半分の勇気がなく。

トイレの帰りに、小林一三の銅像に手を合わせる。今まで、漠然と「タカラヅカをお守りください」と思っていたけど、これからは本気だ。本気でお祈りする。一三も変なとこある人だけど、宝塚少女歌劇への愛は誰よりも強いし、客の意見をちゃんと聞いた人。子孫と、後継者たちの夢枕に立って、叱ってやってください。お願いします。

最後、あやねが立派な挨拶をしていた。「虞美人が項羽を愛するように、私はタカラヅカを愛してきました。はかない夢かもしれない、でもタカラヅカこそが私の原点。これからも多くのお客様に愛されるタカラヅカであってほしい」(要旨)…鼻水決壊。うわーーーーん。

まとびさんは涙で声がつまっていた。「これからも花組を応援してほしい」と何度も言っていた。どうしよう、まとびさんに頼まれちゃったよ。断れないよ。どうすればいい? 

私は主犯を許すことができないし、それを自然淘汰させようとはせず、あえて抜擢して作る舞台を、決して楽しむことができないだろう。

でも、それが一番つらいのは、生徒さんたちのほうのはずだ。応援しなくちゃいけないと思う。

でも、どうすればいいかわからない。少しでも建設的なことを考えたいけど、堂々巡りだ。

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絹の靴下(青山劇場 5/28 19:00) [観劇メモ(ヅカ以外)]

どうも『ガイズ&ドールズ』みたいな居心地悪さがつきまとう。あれだ、アメリカンジョークだ。一瞬、笑うところなのかわからなくて、思考がとまってしまう。舞台ではどんどんジョークが繰り広げられてる。何度も何度もそれでとまるから、流れにのれない。

しかも社会主義を笑うってのが、実感として無いし。スターリンがミッキーマウスになってる絵とか、どっかんどっかん笑うところなんだろうけど、客席はしーんとしてる。これはもう文化的な素地の問題で、いかんともしがたい。。。

樹里(樹里咲穂)の役のおバカさとかは、わかりやすいんだけどね。

コメディに見えて意外にシリアスなのも、まとまりを感じにくい理由かも。ソビエトの女性官僚がパリで自由を知り、男性にうまれてはじめて愛され、幸せだと思っていたのに、彼等に自国の文化をないがしろにされた。私、本当は愛されてない? バカにされてる? これはきっと祖国を裏切った罰なんだわ…。意外に重いよね、このいきさつ。

ラストは映画と違うと思うのだが、映画より唐突でなくてよかったな。

今村ねずみの身のこなしは、ただ立っているだけでスマート! 美しい! 燕尾服を着て美しい男性なんて(のぞく男役)、真島茂樹様以外で初めて見たわ。まるでフレッド・アステアじゃん! しかし芝居は…(笑) 歌も…(笑)あー、とにかくこの人には踊らせておけばいいのよん。どうしてもっとタップの場面がなかったのかしらん。

わたる(湖月わたる)はどうなのかなあ。でっかくて、かたくなで、そこが間抜けでかわいい、ソビエト女性官僚のおかしさが合っていたとは思うけど、ヅカファンじゃない人からしたらどうなのかなあ。

樹里のおバカなアメリカのセクシー女優。さすがに上手い。彼女の場面で、ぱあーっと劇場全体が明るくなる。しかし、歌を歌うと、歌が上手すぎて賢そうに見えてしまうね(笑)

マルコビッチ役の小宮健吾って、めちゃ上手い!! 渡部豪太はなかなか。三人組の神田恭兵、初めて見たけど、かわいいね。

映画では気付かなかったけど、個人的にはぐっと来る話かも。というのも、私、ソビエト出身なのかもしれない(もちろん比喩よ)。だって、めっちゃ抑圧された家庭で育ったんだもん。とにかく勉強ができなくちゃダメ、おしゃれや恋愛は御法度、演劇はチェーホフかシェークスピア、音楽はクラシック、エンターテイメントなんてもってのほか、テレビはNHKのみ、漫画は読んじゃダメ…これ、実話です。だから、ニノチカがストッキングを履く場面でウルウルしちゃった。母はレーニンの言葉「学び、学び、そして学べ」をよく口にしていたんだよね。うわー。(社会主義そのものがいけないってわけじゃないんですよ。それが形骸化して、恐怖政治になるのがよくないわけです。)

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リラの壁の囚人たち(日本青年館 5/26 18:30) [観劇メモ]

随所にただよふ文芸のかほり。

幾重にもかさなる「囚人」の比喩。ナチスの目を逃れて匿われ、外に出られないレジスタンス。戦争で体が不自由になって婚約者につらくあたる青年。婚約者の世話を献身的に続けているけれども、愛されている実感がない看護婦。ナチスの将校の妾になるしかない、水商売の女の子。占領されたパリそのもの。

セットがほとんど変わらず、中庭での会話だけで進んで行くんだけれども、しかも、主人公はただ匿われているだけで、たいして何もしてないんだけれども、それでも世界が広がる。台詞がいんだ、きっと。人間の心理がちゃんと描かれている。特に、ヒロインと婚約者の共依存関係など、ぞくぞくするほどだ。

それは、タカラヅカ特有のラブシーンにおいてもそう。主役二人のラブソングに至るセリフのやりとりにうっとりする。久々だ〜、こういううっとり!

特に先鋭的なことがあるわけじゃない。きわめてオーソドックス。でも、良質。たとえて言えば、大人が読んでも楽しい少女小説。

って、それがそもそものタカラヅカだったのかな。淡い色合いで描かれるシックなパリ。昔の恋へのノスタルジー。清らかなラブシーン。白井鉄造の後継者は小原先生なのでは、という仮説にまた一歩近づいた。

だがしかし、昔風味ではある。植田・柴田よりは新しいんだけど。曲やダンスナンバーがかなり平面的で、興が削がれるところも多々あり。。。演出は中村Bとのこと。うーむ、最初っから期待はできないが、なんとかブラッシュアップできなかったものか。

ラストはやや唐突だけど、それでも価値を低くするほどのものではなく。

しかし、よく考えたら主人公がしてたことって、立ち聞きと、女に優しくするだけなんだね(笑)。それを「なんとなくかっこいい人」にできる、凰稀かなめのやさ男っぷりは、さすが。「あなたはかわいいですよ」に不覚にも、ときめいてしまった。ドキドキ。でもねー、歌とか、全体に薄味すぎだー。私には物足りない。演歌風味がほしいよ〜。歌詞で「空しい」って歌うとき、全然空しそうじゃないんだもん。

れみ(白華れみ)はセリフ回しが娘役らしいんだね。品がある。星組で花開いてほしいものです。

車椅子の扱いで心情表現もできちゃって、ベニー(紅ゆずる)すごいやん。

みやるり(美弥るりか)のナチス将校、頑張りすぎなのかカツゼツがちょっと変。でも、私なら迷わず小粋なメゾン(違、それは『白昼の稲妻』)に引っ越します。なぜマリーが迷うのか、わからない(笑)。

マリー役に音波みのり。好みの顔なのでチェックしてました。大きな役がついてうれしい。

美城れん上手すぎ。コロちゃん(音花ゆり)かっこよすぎ。しーらん(壱城あずさ)のキャラがよくわからない。直樹じゅんの活躍は喜ばしい。天寿光希は発声がすごくいい。立ち姿がいまいちやね。ねったん似の男役さんは誰?→本城くれは→なんだよ、これで退団かよ!

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紫峰七海 お茶会(5/21) [お茶会報告]

舞台のお話は、ムラのお茶会もご参照ください。

Q.真飛さんのおじさん役は役作りに苦労されましたか? センターに立って、真飛さんに守ってもらうような場面もありますが。

A.下級生のお父さんとかはよくあるんですけど、上級生の保護者っていうのは初めてで、センターに入るのにも慣れてないし、真飛さんに「はやくセンター入ってぇな」(ちょっと違うけどこんなニュアンス)とか言われてばっかりで。 でも、東京では特に、項羽がやんちゃなんですよ。「項羽がやんちゃでかわいいな」って思ったとき、「あたし、おじさんになれる!」って思いました。

「あたし、おじさんになれる」って、すげー変です(笑) でもやっぱ、役になりきる瞬間って、あるんですね。

Q.ヒゲは今までにないタイプですが。

A.今までやったことないヒゲにしようと思って、しかも、早変わりも多いので、顎だけなら楽かなと思ったんですが、そうでもなかったですねー。カツラとのバランスが難しくて。もうこのタイプのヒゲはやらないと思います(笑)

たしかに、最初の頃、もみあげと上手くつながってなかったような。私は好きですう、その形。まあ、ほかのヒゲも見たいので、いろいろお願いしまっす。(ヒゲ部ファンより)

Q.項梁おじさんの衣装はどこかで見たことあるような?

A.わかります〜? じつは、太王四神記の星原先輩のなんですよ。私が着てたのは、扇めぐむちゃんが着てます。扇めぐむちゃんは、兵士の衣装は自分がコ将軍として着てたのと同じなんです。中身が黒じゃないだけで。私の兵士の衣装は、誰のだと思います? 審判をしてたアーサーのなんですよ。

Q.ふみかちゃんのはちょっと飾りも豪華ですが、位が高いとか、そういう理由で…?

A.え、これ、言っちゃっていいんですかね??? 予算の関係(笑)。赤軍と青軍と、中に着てるのが違うだけで、鎧は同じなので、王翳が将軍ってことでちょっと位が高いから、青のほうもそれを着回してるだけなんです。

「暴露しちゃうぞ」って顔がかわいい…

でも、馬鹿正直の衣装は新調だそうです。へー。

Q.民衆の場面で梅咲衣舞ちゃんが相手役?ですが、ご関係は?

A.「ご関係」(笑)。兄妹です。アパルトマンシネマのときから、ずっと兄妹なんです。二人だけ黒塗りで兄妹の役だったので。

なるほど、ベルばらのときもそうでしたね。

Q.四面楚歌で橋の上から項羽を見てますが、そのときの心境は?

A.あそこは、大体みんな項羽の敵なんですが、私だけ味方なんですよね。「項羽よく頑張ったな」とか、「もっと頑張れ」とか、そのときによって違いますが、そんな感じで見てます。

ここ、だーいすき。(下手だと、微笑みがあんま見えないので、上手でチェック)

ゲームは紫峰七海検定でした。虞美人関連問題で、「項梁の出身地は?」という質問に、ご本人様、「難しいねー」などとおっしゃる。え、どこが…???(笑) 「楚の名将軍、項燕の息子、項梁!(芝居声) …だから、楚、ですね(普通声)」いちいち、台詞しゃべってるーーー。

オフ関連質問で「お酒はたしまれますか?」というのに、すごい照れてたのがツボだ。「たしなまれますー」よっぽど飲まれるんでしょうか。顔真っ赤にしてました。

そして、抽選でツーショットが当たるというコーナーがあったのですが、小道具として、おもちゃの剣が用意されてて。みなさん、とっさにいろいろ考えますねー。剣舞のポーズをしたり、首切られる真似したり、ふみかちゃんを刺してみたり。(ふみかちゃんがファンを刺すのが、一番、顔が悪そうでかっこよかったですな)まるで、余興大会でした。

って、考えてみたら、すごいアットホームなお茶会かも。。。私以外、みんなふみかちゃんの親戚なんじゃないの!? っていう。いや、もちろん、全員親戚なわけ、ないんだけどね。得難い場だなあって思います。ご人徳でしょう!

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未涼亜希 お茶会(5/15) [お茶会報告]

張良先生のお茶会に潜入!

まっつさんは、まじめな方でした。まじめすぎて変でした(笑)。

張良先生の役作りについてとか、フィナーレの階段降りの気分とか、あやねちゃんのミュージックサロンのこととか、答えが大体「必死(笑)」なの。

え〜、舞台では、あんなに余裕っぽいのにー。

「とにかく早変わりなので、脱いで、張良先生の衣装を着るんだけど、あれが面倒で、スーツみたいに衣装に肩パットが入ってるわけじゃないんで、補正するのを着て、着物も紐で結んだりするから、いちいち大変で、しかもあの、スカーフみたいなやつ? あれをこうね、入れて、よいしょっと…」

そ、そんな詳述しなくてもいいですから(笑)

自分がツボった話をえんえんする張良先生。

写真写りを良くする方法は? という質問に、

「そうですねー、あ、免許の写真は私、確実に上手くとれますよ!」

と、なぜか免許の話になる(笑)。

「あれって、座った瞬間にとられるから、変な顔になるんですよ。はい座ってくださーい、座ったー、ぱしゃ、あ… みたいな」またまた詳述しだす張良先生。「もうね、あらかじめ顔を作っておくんです。にこ。その顔で座ればいいんですよ」…今度やってみます(笑)

最近のパンダグッズの話でも、なぜか、パンダじゃなくてさあやにもらったカエルの携帯ストラップ(ストラップなのにでかいぬいぐるみ)「てぶけろ」の話で熱くなる。

「こんな大きくて。邪魔なんですよねー。でも使わないとさあやに悪いから、楽屋にいるときはつけてる。でも、休みの日に町中で電話するとき、こーんなでっかいのぶらさげてたら、「あら、あの子変よ…」(ポーズつき)って思われちゃうじゃないですか。だから、休みの日ははずす。でも、楽屋入りするときに、電話する必要があってかけようとすると、もれなくてぶけろが出てきちゃって」

…てぶけろが、よほどツボなようです。

あんなにデキる人なのに、こんなに必死(笑)なのかと思うと、なんというか、ギャップ? 舞台姿が愛おしく感じられるんですが…。わー、不遜な発言〜。

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信仰を失いかけた信者の毎日 [音楽学校裁判]

(うざいとは思いますが、記録として書いておきます。読みたくない人はとばしてください)

96期生の組配属が発表になり、今の贔屓組である花と雪にばかり主犯格が配属されたことにショックを受ける。

悪いのは音楽学校や歌劇団という<組織>で、傍観してしまった生徒などにまで罪を追究しようとまでは思わないが、そうは言っても、やはり主犯は許しがたい。

今までもいじめっ子はいただろうけれど、今回は「いじめしてました、別に悪くないです」と公の場(裁判)で開き直ったところが、全然違う。そして、<組織>がまんまと乗っかり、無実の生徒を退学させたという、人権侵害の象徴の人物でもあるわけだ。

…それって、タカラヅカを愛してないでしょう。むしろ冒涜してるでしょう。

タカラヅカを愛してない、冒涜してる人が、タカラヅカの舞台に立つことが、ありえないと思う。潔癖すぎると言われようが、生理的に許せない。

ましてや、タカラヅカが大好きで、ジェンヌらしくあろうと心血を注いでいる(そこまでしなくても、と思うほど努力してると傍目で見ていて思う)my贔屓の横に、そんな人物が立つかもしれない。オペラでのぞいているとき、目に入っちゃう。

ありえなーい。

と、ショックを受けつつも、お茶会があったりする。一体どんな気持ちで行けばいいの。。。これからはもう、チケット代をすべて差し入れ代にしてしまおうか、いやいや、舞台観ないって本末転倒でしょう。でも、今までのようには舞台を観られないしなあ。

そうは言っても、お茶会は楽しくて。私、あの人がいる限り、まだタカラヅカを愛することができるわ、などとほわほわした気分で。お友達とおしゃべりして、楽しく帰宅する。

なのに、追い打ちをかけるように、雪で主犯格が新人公演ヒロインだと発表される。

喧嘩売ってんのか。

売ってるんでしょうね…。<組織>は、自分たちの罪に気づいているけど後にひけないので、仕方なく96期生を入団させた、と思いたかったけど、それすらも打ち砕かれたわけだ。本当に開き直ってるんだ。

6/18の敗訴後、控訴しちゃうかもね。それがどれだけ愚かなことか。

と、ショックを受けつつも、観劇予定が入っているので、うつうつとした気分で劇場に行く。

そうは言っても、みんなの熱演はすごい。楽しい。やっぱ項羽様の最期は泣ける〜。

でも、ふと、下級生を楽しくチェックできるのも、今だけかも、と気づく(次からはタカラヅカを冒涜しても平気な人が目に入り込んじゃうから)。

と、ショックを受けつつも、やっぱり出待ちには参加してしまう。劇場にいる人たち、ガードに入っている人たちを見て、不思議に思う。みんな、どうして平然としていられるんだろう。裁判傍聴記録を読んでいないのだろうか? 見たくないものを見ないでいられる、その強さが私には無い。

そうは言っても、出でふにゃふにゃしたご贔屓さんを見られるのは、楽しい。幸せだ。

帰宅すると、いままであまり興味を持っていなかった緑豆が「ヒロインやる子ってどんな子なの??」と聞いてくる。さすがに、96期生が抜擢されるとなると、気が気じゃないよなあ。劇団のこの策は、見て見ぬふりをしてきたファンに興味を持たせてしまって、完全に失策でしょう。真実が広まるのは喜ばしいことだが、内容が内容だけに、緑豆に説明していて空しくなる。

阪急トラベルサポートでも訴訟があって、裁判官が全うな判断を下したのに、控訴するという。阪急ってブラック企業だったんだ。そんな企業に金払ってたんだ。

ここ数日で、上がったり下がったりだよ。。。

もともと、タカラヅカって変、伝統を捏造してる、なのに惹かれる自分て何? という素朴な疑問から入ったんだっけ。この変な事件も(というか、タカラヅカそのもの?)最期まで、見届けたい。見届けるだけの勇気を、どうかお与えください、ユーリ先輩。

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虞美人がやや眠い理由2=オグリ!が面白かった理由? [観劇メモ]

「不快」ってわけじゃないけど、「すげー面白い!」ってわけでもない『虞美人』。場面場面は盛り上がるし、言いたいことには共感するんだけど、脳内補完もできるんだけど、全体として高まっていかない。

のは、目の前に見えてない話が多いからじゃないかなー。

「だいたくきょうの反乱が起こった」とか。
「おうりょうをたった今殺してきたんだ」とか。
「こうりょうが死んだ—♪」とか。
「そうむしょうという男が」とか。

伝聞ばっかりやん!

「こうこうこういう理由で漢の国を与えられたが」

説明、なげーよ。

「釜を壊せ—!」

全然その動作してないし! …あとあと考えると、あー、あれが背水の陣なのね、と。

逆に、子期を接待するエピソードなんか、めっちゃテンション上がるよね。あとは、宋義のお稚児狂いと項羽との言い争いとか(しかも後ろに兵士が立ってるのがかっこいい)。目の前でその事件が起きてるから、頭で考えなくても納得できる。こういう場面がいっぱいあるといいんだけどなあ。

馬と鹿の話は、面白い。語り手がいて、伝聞ではあるんだけど、民衆が突然「役」になって演じているから、わかりやすい。

あっ、これと同じパターンが、『オグリ!』だ!

『オグリ!』の何が楽しかったかって、目の前で、荒唐無稽なお話が実際に展開されちゃうことですよ。あくまでも荒唐無稽な形でね。

小栗判官は説教節。つまり、言葉だけで語られるお話だった。言葉だけだからこそできる、荒唐無稽な鬼鹿毛や地獄や蘇り。それが次第に、人形で演じられるようになった。カラクリを使って、荒唐無稽なものをちょっとだけ形にしてみる。

まさにそれと同じことを、『オグリ!』はやってたんだ。馬のすっごい技を、ちゃっちいカラクリで見せる。馬のすごさを、ただでかいだけの馬の頭で象徴する。弓矢を素手でとるのも、カラクリだってわかるカラクリで見せる。荒唐無稽なことを承知で、目の前に見せてくれた。だから小気味よかったんだ。

でも、虞美人はね…、あんなに豪華なのにね…。

戦闘場面も美しすぎるし。エアー戦死してるし。

『王家に捧ぐ歌』の殺し合い場面とか、悪くなかったのになあ。でもあれは反戦がテーマだから必要な場面だったけど、今回は項羽の誠実さがテーマだから、そこまではしなかったんだろうなあ。戦いの場面をどこまでタカラヅカでやるかって、難しいよなあ。

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GJ [観劇メモ]

重要なことを書き忘れてました。

BOLEROのレイプシーンが無くなってました。

ほんとよかったです。よっぽどたくさんクレームが行ったんだと思います。

それぞれ一回づつしか見てないから不確かだけど、具体的には多分、あかしくんがやってた、かぶさる振りがカット。そして、ねねが倒れたままセリ下がるのもカット。

つまり、なんとな〜く襲われそうになるけど、未遂。そうです、未遂です。

合意でない襲われ場面は、未遂ならOK!(合意のうえでのHなら既遂で可)というわたくしの主張が通りました!(違)

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激情 / BOLERO (神奈川県民ホール 5/9 16:00) [観劇メモ]

やっぱ名作だわ、激情。映像でしか見たことなかったけど、面白くて、どうしても生で観たかった作品。再演してくれてありがとう! だ。

犬のような単純バカの兵隊ホセと、狼のように自由を求めるジプシー女カルメン。正反対だからこそ惹かれあい、正反対だからこそ傷つけ合う。極端な人間像だけど、どちらにも感情移入できる。

話運びがドラマチックな気がするのは、なぜ。時々幕が降りて、ジプシーの歌が入ったりして、下手すれば単調になるかもしれないのに、なぜ。音楽がいいのかな。高橋城と斎藤恒芳。いいに決まってるやーん。

柴田作品には恋に燃える男女がよく出てくるけど、その中でも破滅っぷりが、すごいよね、この話。それを、謝演出でスピーディに見せてくれるから、転落のスピードが半端じゃなく感じる。カルメンが最初にケンカするときの振り付けや、ホセを誘惑しようとするロープのダンスとか、どれも飽きさせず面白い。

初演の日比野克彦の装置はさすがに全ツでは使えないとはわかっていたけど。でも、十字架を模した台とか、色合いとか、踏襲しようとしてた。そこが、現代的で、現代にも通じる問題なんだよ、と言っているような気がした。男と女が束縛しようとしたり、拒絶しようとしたり。自由を求めれば苦労が多く、安定を求めれば退屈する。ジプシーたちの魂の叫びみたいな歌も、今でも通用する内容だし。

レオン(柚希礼音)のアホっぽさおおらかさがホセにぴったりで。「神よー!」と叫ぶとこなんか、鳥肌もの。ねね(夢咲ねね)はやっぱり長沢ちゃんで、そのへんにいそうなかわいい女の子が一生懸命意地悪顔を作ってヤンキーをやっているように見えてしまうが、それでも、じゃあほかに誰がやればいいのかと聞かれると、ねねがベストだったとしか言えない。すずみん(涼紫央)の荒々しい役は初めて観たかも、笑っちゃった。でもやっぱり上手いよね。もちろん、メリメのほうが似合っているけども。映像で見たときは、この役必要なのかな〜とか思ってたけど、必要だった。ナマすぎる破滅の物語を、一歩ひいて見れた。ともみん(夢乃聖夏)は歌がへろへろなんだなあ、もったいないなあ。せあら(妃咲せあら)がぴったりの役でよかった。けど衣装がダサすぎやねん。じゅんちゃん(英真なおき)やマヨ(天霧真世)のヒゲに満足。みきちぐ(美稀千種)のエロオヤジにも満足。

しかし、役の少ない芝居だね。初演のときはその他大勢の人がもっとたくさんいたってことかいなー。

ショーはやっぱりつまらない。鳩、ボレロ、イスラム、アフリカ、ポエム、が全然融合していないんだもん。南風里名がひっくい声でソロ歌っててかっこよかった。顔もちょー好み。あと、どいちゃん(鶴美舞夕)の女装に満足。

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虞美人がやや眠い理由 [観劇メモ]

あらためて観ると、項羽と虞美人のヒーロー&ヒロイン然とした麗しいストーリーと、それ以外の部分が、あまりにも乖離した話だな、と。

根本的に、項羽の誠実さに無理があると思う。(いや、まとびさんの熱演にはいつも涙してますが)

死ぬときに「私は誰も裏切っていない、人の裏もかいていない」って言うけど、最初に殷通を殺したのは、思いっきり、裏をかいてるやろ。手を組みそうに見せて、殺してるんだから、それ、騙し討ちやろ。

かように、当時の武人ってのは騙してなんぼ、殺してなんぼでしょ。でも現代の感覚からすると悪い人ってことになっちゃうし、タカラヅカ的じゃない。だから、「戦うけど、騙さないならOK」ってことにしておく。まるでスポーツマンシップだ。スポーツマンシップで紀元前200年をやるから無理がある。

項羽をいい人にしようとすればするほど、ほかの登場人物の魅力を否定していることになっちゃうんだもん。

韓信の、裏をかきまくったすっごい技に感嘆したり、衛布のプライドの高さと寝返りっぷりにある種のかっこよさを感じたり、そういう楽しみ方があんまりできない。彼らに魅力を感じちゃうと、項羽がただのバカ正直なアホになってしまう。だから、そう思わないようにする。そしたら、項羽以外が総崩れでつまらない人になる。

騙し討ちをし合っている人たちは、みんな項羽と別の世界で生きてるみたいだ。しかも、価値観自体が否定されてる。せめて張良みたいに描きこまれていれば差が際立つけど、それ以外の人は描き込みが少なすぎる。

そもそも、2時間半でやるには、登場人物が多すぎるんだよね。「え? 今死んだの誰?」「あの人、なんのためにそんなことするの?」ついていくのに精いっぱい。本来は、誰もが王になれるかもしれない時代に、ぼこぼこと沸いて出た、面白い男たちの生きざまを堪能する話(司馬版なら文庫本3冊、横山版なら文庫本12冊かけてね^^;)それを、2時間半で項羽と虞美人のラブストーリーとセットにしようとするから、無理があるんだよなあ。

いっそ、原作や初演みたいに、虞美人と呂と桃娘に焦点を絞って、that’s 女の生きざま! にすればよかったのに。張良以下セリフほとんど無し、みたいな…。わああ、それじゃあ、組子ファンは許しませんわな。キムシンが組子それぞれにセリフを与えた、これは喜ばしいことなわけで。うー、ジレンマ。

せめて、誰と誰が敵か、を明確にすればよかったのかなあ? 2幕は劉邦VS項羽って構図が明らかだからまだ眠くないけど、1幕は、誰が誰と対立してるかよくわかんないのが、いけないのかなあ。強大な秦に対抗して、適当に手を結び合ってるってのは頭ではわかるけど、いかんせん秦が3人しか出てこないからなあ。

いろんな人に役があって、でもまとまりがあって、そのうえタカラヅカ的価値観にも合う芝居。ほんと難しいね。

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そらち! そして、おじさん好きとしては、あずりん退団がショックだ…
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