雪華抄 / 金色の砂漠(宝塚大劇場 11/13 11:00) [観劇メモ]
まずは日本物ショー。
芝居ではファンを激怒させてばかりの原田諒だけど、
ショーは良かったです。
芝居では「絵面はいいんだよなあ」「場面転換はきれいなんだよなあ」ということが多かったから、
ショーに向いてたんでしょう。
特に、美術が今っぽかったです。
北斎の富士山の絵とか、琳派の紅梅白梅の絵とかをうまく流用してました。
松本悠里が健在で、
雪の中、恋人を待っている孤独な女性の場面を一人で舞ったのですが、
すごく美しかったです。
(でも、銀橋にみんなと一緒に出るときなんかは、ちょっとあぶなっかしい。
それでも、お年を考えると奇跡のようだ)
鷲と鷹が戦う男役だけの場面、ストーリーがよくわからんかった。
清姫と安珍の場面は、ストーリーを知っているからわかったけど、
どういう場面がよくわからなかったと言っている人がけっこういた。
…やっぱり絵面第一なのかな、と思いました。
それはそれでいいけどね。
音楽がちょっと好みではなかった。今風過ぎた。
さて、芝居は待望の上田久美子。
いやはや、これはリピートしたい。
と久々に思う作品。
芝居ではこうしたすごい才能が出て、
小柳菜穂子も職人としていい仕事してるし、
大野たっくんもエンタメ要素を取り入れられるようになったし、
ショーでは(芝居でダメダメだった)野口、原田がそこそこ良くて。
脚本・演出面では、いいほうに一新されつつあるな、と思います。
砂漠のとある国で(シルクロードが栄えてた時代なんでしょう)、
王女様とその奴隷(男子)の、支配と被支配が入れ替わる、愛憎劇。
王女には男子の奴隷を、王子には女子の奴隷を、
っていう設定が、ちょっと無理やりで、
最初はそこが引っ掛かるんだけど、
心理描写がちゃんとしているので、そのうち全然気にならなくなる。
これ大事。
感情が描けていれば、荒唐無稽な部分もむしろ魅力になる。
王女様も奴隷も、人間として全然ダメで、
正しい判断とかできないし、わがままで、強欲で、卑怯。
宝塚らしくなくていいわあ。
でも、みりたんはじめ、みんな美しいの。
宝塚なの。
豪華絢爛で美麗な宝塚という器に盛られた、
荒唐無稽に思える設定と、
リアリティありすぎる人間の悪くて弱い部分。
なんて贅沢なんだ!
支配と被支配をしっかり描いた作品というと、
宝塚だと『春琴抄』や『ダル・レークの恋』がありますね。
あと、宝塚以外では、ストリンドベリの『令嬢ジュリー』を思い出しました。
(純名りさがやったのを観た→http://pt-omoitsuki.blog.so-net.ne.jp/2009-03-21)
花乃まりあとみりたんに、最高の宛書なんじゃないでしょうか。
子ども時代も二人がやるんだけど、ほんっとかわいかった。
ほかの出演者にも、ちゃーんと役がある。
まあ、後宮の女たちに台詞がほとんどないとか、
盗賊たちの出番が遅すぎるとか、気になることはあるけど、
他の作品に比べたら、かなりたくさん役があって、ちゃんと描かれていて、
そして破綻がない。
王女様が3人姉妹で、ちゃんとそれぞれキャラが違うっていうのも、お約束をおさえているし。
ちなつ様の王様がむちゃくちゃかっこよかったなあ。
ずっとオペラで追っちゃった。
『愛と死のアラビア』でユウヒが着てた衣装を着せたのは、わざとよね。
フィナーレのデュエットダンスが、とってもかわいくて、
悲劇的な結末しかありえなかった二人が、
天国でやっと幸せになれたね、と思えてウルっとしました。
芝居ではファンを激怒させてばかりの原田諒だけど、
ショーは良かったです。
芝居では「絵面はいいんだよなあ」「場面転換はきれいなんだよなあ」ということが多かったから、
ショーに向いてたんでしょう。
特に、美術が今っぽかったです。
北斎の富士山の絵とか、琳派の紅梅白梅の絵とかをうまく流用してました。
松本悠里が健在で、
雪の中、恋人を待っている孤独な女性の場面を一人で舞ったのですが、
すごく美しかったです。
(でも、銀橋にみんなと一緒に出るときなんかは、ちょっとあぶなっかしい。
それでも、お年を考えると奇跡のようだ)
鷲と鷹が戦う男役だけの場面、ストーリーがよくわからんかった。
清姫と安珍の場面は、ストーリーを知っているからわかったけど、
どういう場面がよくわからなかったと言っている人がけっこういた。
…やっぱり絵面第一なのかな、と思いました。
それはそれでいいけどね。
音楽がちょっと好みではなかった。今風過ぎた。
さて、芝居は待望の上田久美子。
いやはや、これはリピートしたい。
と久々に思う作品。
芝居ではこうしたすごい才能が出て、
小柳菜穂子も職人としていい仕事してるし、
大野たっくんもエンタメ要素を取り入れられるようになったし、
ショーでは(芝居でダメダメだった)野口、原田がそこそこ良くて。
脚本・演出面では、いいほうに一新されつつあるな、と思います。
砂漠のとある国で(シルクロードが栄えてた時代なんでしょう)、
王女様とその奴隷(男子)の、支配と被支配が入れ替わる、愛憎劇。
王女には男子の奴隷を、王子には女子の奴隷を、
っていう設定が、ちょっと無理やりで、
最初はそこが引っ掛かるんだけど、
心理描写がちゃんとしているので、そのうち全然気にならなくなる。
これ大事。
感情が描けていれば、荒唐無稽な部分もむしろ魅力になる。
王女様も奴隷も、人間として全然ダメで、
正しい判断とかできないし、わがままで、強欲で、卑怯。
宝塚らしくなくていいわあ。
でも、みりたんはじめ、みんな美しいの。
宝塚なの。
豪華絢爛で美麗な宝塚という器に盛られた、
荒唐無稽に思える設定と、
リアリティありすぎる人間の悪くて弱い部分。
なんて贅沢なんだ!
支配と被支配をしっかり描いた作品というと、
宝塚だと『春琴抄』や『ダル・レークの恋』がありますね。
あと、宝塚以外では、ストリンドベリの『令嬢ジュリー』を思い出しました。
(純名りさがやったのを観た→http://pt-omoitsuki.blog.so-net.ne.jp/2009-03-21)
花乃まりあとみりたんに、最高の宛書なんじゃないでしょうか。
子ども時代も二人がやるんだけど、ほんっとかわいかった。
ほかの出演者にも、ちゃーんと役がある。
まあ、後宮の女たちに台詞がほとんどないとか、
盗賊たちの出番が遅すぎるとか、気になることはあるけど、
他の作品に比べたら、かなりたくさん役があって、ちゃんと描かれていて、
そして破綻がない。
王女様が3人姉妹で、ちゃんとそれぞれキャラが違うっていうのも、お約束をおさえているし。
ちなつ様の王様がむちゃくちゃかっこよかったなあ。
ずっとオペラで追っちゃった。
『愛と死のアラビア』でユウヒが着てた衣装を着せたのは、わざとよね。
フィナーレのデュエットダンスが、とってもかわいくて、
悲劇的な結末しかありえなかった二人が、
天国でやっと幸せになれたね、と思えてウルっとしました。
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