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ジャージーボーイズ(シアタークリエ 7/1 19:00) [観劇メモ(ヅカ以外)]

男声コーラスって、いいよね~~
子どもの頃は、ダークダックスとかデュークエイセスとか、いたなあ。
ゴスペラーズはもっと後か。

「君の瞳に恋してる」などの有名な曲を歌った
フォーシーズンズというグループ、
認識していませんでしたが、
聞けば知ってるような曲ばかり。
アメリカの国民的なグループなんですね。
その曲だけを使って、
彼らの成功と離散を物語るミュージカル。

有名なあの人たちが、
じつは、仲悪かったんです。こんないさかいがあったんです。
そういう、のぞきみ趣味は、簡単に面白いお話になるけど、
このミュージカルがいいのは、そこじゃなくって、

共同作業って、どうしてもそういうことってあるよね
と思えるところ。
国民的ヒットグループでなくって、ただの一般人でも。
上手くいってるときは気にならなくても、
じつはちょっと我慢してたり、優越感もってたり。
完全に公平で対等ってことは、ありえない。
それが「あるある」って思えるから、切ない。

4人のメンバーそれぞれが場面を分けてナレーターをつとめるので、
「やつはこう言ってたけど、じつは俺はその前からこう思ってたんだ」
みたいな語りで、奥行きが深いのもいい。

クライマックスに向けてどんどん深刻になっていって、
でも曲はどれも楽しくて、
これ、どーやってオチつけるんだ、と思ったら、

(以下、盛大にネタバレ)


ラスト、家族の不幸でどかんと落としたあと、
急に、年とってからの復活コンサートの場面になり、
それぞれが、その後どんな人生を送ったか、
あのころどんなふうに思ってたか、を総括してくれる。

その中で、主人公格のフランキーが言うことがいいんだよねええ。
「街灯の下で、はじめて4人で歌ったときの感動が忘れられないから、
今も自分は歌っている。」

そういう原点があるからこそ、なんだ。

ギャングたちも、お前たちの歌が好きだから(殺せない)って言ってた。

その素晴らしい原点である、「音楽」が、
ちゃんと4人の歌で表現できているのも、いい。

フランキー役は中川あっきーで、この人だけシングルキャスト。
いやはや、主役はれて、あれだけ高い音域が出る人は、
この人しかいないのでは。シングルにせざるをえなかったのでは。と思う。

ほかは、レッドチームということで、

田舎のチンピラっぽいトミーが藤岡正明。
俗っぽくて似合ってたけど、
カーテンコールでしきりに「ほんとはいい人ですから」って言ってた(笑)。

この二人が、いかにもアメリカ! っていう歌い方をしてくれるのも、
世界観をあっというまに作ってくれてよかった。

ちょっとボンボンで、作曲の才能があるボブが矢崎広。
いやはや、『愛と青春の宝塚』のあの兵隊さんが、
いまやこんなスターさんにねえ。
つるっとした感じで、チンピラとそりが合わないのも納得って感じだった。

ベースのニックが吉原光夫。
『サイド・ショウ』以来だよー、ジャンバルジャンも観たかったのよー。
悠然としてて、ちょこっとした動作で笑いをとれる、すごい余裕だなあ。
じつはちょっと神経質って設定も面白い。

ホワイトチームも観てみたいけど、チケットないだろうなあ。

コーラスって、究極の共同作業だよね。
同じ人の声で録音でコーラスにしても、全然面白くない。
他人と声を合わせるからこそ、素敵な音楽になる。
でも他人だから、かみ合わないことも絶対にある。

カーテンコールがショーみたいになってて、
当然のようにスタンディングして、みんなで同じふりをして手拍子して、
切ないけど、楽しく終われたのも、よかったです。




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