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メアリー・スチュアート(パルコ劇場 6/19 19:00) [観劇メモ(ヅカ以外)]

従妹で、対照的な二人の女性、メアリー・スチュアートとエリザベス1世を、二人芝居で演じるという作品なんですが。

この二人、現実では一度も会ったことがないそうですね。

芝居の中では、メアリー・スチュアートを中谷美紀が演じる間、神野三鈴はその侍女を。神野三鈴がエリザベス1世を演じる間、中谷美紀はその侍女を演じています。これが結果的に、メアリー・スチュアートとエリザベス1世が対話しているように見えなくもないという! 「エリザベス様からのお返事はまだ来ないの?」とメアリー・スチュアートが聞くと、侍女が「これこれこういう理由で書いてくれないと思います」と答える、それがエリザベス 1世が答えているように見えるというわけ。すごーく面白い構造。

一つ一つの場面はとても短くて、次から次へと、メアリー主体の場面、エリザベス主体の場面、と変わります。でも、たとえばメアリーが激昂して赤い 薔薇の花束をむしって暴れた直後、エリザベスが「サンバルテルミーの虐殺は…」と全然違う場面になるのに、赤い薔薇が血の比喩になっている…。そ うした転換の連続。

かっこいい! めちゃめちゃかっこいい!! 

こういうのって、お芝居でしかできないよね! 

舞台装置は、背後に鏡。二人が合わせ鏡であることを象徴しているんですね。音楽は、効果音みたいなのがかっこよく流れている上に、生のリュートがのっかる。これもかっこいい。とにかく、すべてがかっこいい。

テーマはもちろん、女性であること、です。「結婚するぐらいなら1000回死んだほうがマシよ!」と叫ぶエリザベス1世。理知的で、恋愛はゲームだと完全に割り切っている。なんで子ども産め産めって強要すんのよ、うるさいわよ、と。母親アン・ブーリンが、ヘンリー8世に都合よく捨てられたからこそ、女性ゆえの
不利益をこうむらないように、強固な意志で身を固めている。わかるなー。でも自分には絶対無理だな(笑)。

メアリー・スチュアートは(すんません、直前に予習するまでメアリー・テューダーと混同してました。メアリー・テューダー=レディ・ベスでハマコがやった役ね)、今の言葉で言うなら「だめんず」なのですね。賢くて、きれいで、教養ある貴婦人なのに、選んだ男はダメダメで、そこからケチがついて、坂を転がるように悪い男に利用されてしまうという。25歳から、処刑される44歳まで、ずーっと幽閉されていたんだって。

どっちにもちょっとずつ共感。ただ、予備知識が足りないのもあり、あとカトリックとプロテスタントの対立というどうしてもピンと来ない話が避けて通れないため、のめりこむほどではなかったかな。

中谷美紀がだめんずメアリーで、神野三鈴が理知的なエリザベスというのは、一見「逆だろ」って感じなんですが、お互いの中に自分を見出してい る、という感じで二人の関係性が見えて効果的でした。

中谷美紀は舞台で観るのははじめて。全然良かった。映像中心の女優さんが舞台に出ると、動き方がわかってないとか、やりすぎていたいたしいとか、が多いけれども、全く問題なし。年とってから(といっても44歳だけど…)の声が驚くほど素敵。神野三鈴は言うまでもなく、ものすごい迫力。二人とも、次から次へと場面が変わっても、どんどん引きこんでくれる。

カーテンコールで二人がとっても幸せそうな顔をしていたのが印象的でした。メアリーもエリザベスも、とても幸せとは言えない人生だけど、、、生き抜いたという意味では幸せなのかなあ。
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