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スリル・ミー(アトリエ・フォンテーヌ 3/21 19:30) [観劇メモ(ヅカ以外)]

たった二人、「私」と「彼」が、100人しか入らない劇場のシンプルなセットとピアノの伴奏の中、濃密な関係を明らかにしていきます。

実際に1920年代に起きた事件がモデルだそうで、その筋では有名な殺人事件なんですね。

「彼」を崇拝してなんでも言うことを聞くけれども、愛をなかなか満たしてもらえない「私」の葛藤。契約書まで作って互いを縛りあう、二人の異常な執着。そして始める危険な遊び。それが最後に、大どんでんがえし! ぞくぞくする〜。一時間半があっという間で、なんだかぼーっとしてしまいます。再演もあるようなので、ネタバレがもったいなくて、あまり多くを書けません。

ただ…、だめんずな私としては、こういう共依存関係は「わかるわかる」という感じではあるんですが、一方で、「彼」があまりに暴力的で、そこはいまいち入り込めませんでした(自分だったらあのタイプには共依存しないな、っていう。自分が共依存すること前提で観てるほうがおかしいか^^;)。弟を憎んでいる、というくだりだけが「彼」に共感できたかも。それに、危険なスリルを味わいたいという衝動も、小心な自分の中にはあまりないし。むしろ、こういう暴力性は、男性のほうが共感できるかも?(←あくまでも自分統計による)

とはいえ、客席は女性がほとんど。だって、若くてきれいな男性が二人して、くんずほぐれつしたり、罵り合ったりしているんですよ。これは確かに、腐女子的楽しみも満たされるのかもしれないなあ。まあ、そのわりには重〜い話だけど。

田代万里生が「私」役。この人、いつの間にこんなに上手くなったんだ! オサの退団後初ミュージカルに出たときは、歌はオペラ歌いだし、芝居はできないし、だったのに。事件から34年後の「私」がナレーター的役割をしているんだけど、その場面と、事件当時の若い「私」との差がすごくよくでてた。「彼」は新納慎也。ニーチェの「超人」を気取っているのがぴったりの、あの顔と態度! 

再演は銀河劇場だそうだけど、もっと狭い劇場でやったほうがいいんじゃないかなあ。でも次は是非、別バージョンでも観てみたいです。

音楽もとても良かったのでCDを買ったけど、なんだか怖くてかけられないよ〜。


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