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エディット・ピアフ(銀河劇場 1/22 18:00) [観劇メモ(ヅカ以外)]

鼻っ柱が強くて、でも本当は弱虫で、ちょっと品がなくて、でもすごく可愛くて、かっこいい。細くて小さくて、でも声は強い。ピアフは、トウコの代表作になるんじゃないかなあ。ピッタリだった。しかも、声が似てるよね。最初のほうは地声だけではすっぱな歌い方、年をとるにつれてだんだん歌い方が変わるのも、さすがだった。

いわゆる「女の一生」ものなので、すごく目新しいってことはない。でも、私はこういうの好きです。ピアフの劇的な人生のエピソードをつないでいく、ちょっと細切れだけど、不自然じゃない。

インナーお母さんとお巡りさんという、ちょっとづつだけどどの時代にも大体出て来る人物を配したのがよかった。インナーお母さんは、一週間でピアフを捨てたからピアフとしては顔も覚えてないんだろうけど、幽霊みたいに出てくる存在。お巡りさんは最初は貧乏なピアフをバカにしてるんだけど、最後はちょっとファンみたいになる。そういえば、BOY FROM OZにはインナーチャイルドが出て来たね。作品としてもあれと同じ作りで、一人の人生を、その人の代表曲を上手にあてはめるという手法で、なかなか上手にはまってた。

あと、電話に怯えるエピソードもよかった。電話に出ると雑音だけが聞こえるという夢が、不幸の予兆として出て来るんだけど、私も電話嫌いなのでよくわかる。ラスト、最後の夫となるテオがその不安をといてくれて、しかもテオの両親が、ピアフが望んでいたような父親と母親だった、というのが救いだった。(ここで、インナーお母さんが去って行く、という演出にすればよかったのに。と思ったら、なんとテオのお母さん役とインナーお母さん役は同じ床嶋桂子なのだった…! わからなかった〜)

衣装がかわいかった。特に、最初にデビューするときの黒のニットワンピ。裾からプリーツが見えてるの。あと、ニューヨークにいるときのラメツイード?のワンピ。

妹分の役が、地味だけど上手くて、誰かな〜と思ってて、途中で気づいた。佐藤仁美じゃん。テレビで好感もってたけど、舞台でも悪くない。ピアフの最愛のマルセル役の鈴木一真、初めていいと思った。テレビだと顔が変だし、『KEAN』の皇太子役は高貴に見えなかったけど、ボクサーはいいじゃん。しかもこの人、声が甘〜いのね。これからもこういう役をやるべきだ。マネージャー役の甲本雅裕は、すごく笑いのセンスがよくて、しかもトウコ相手だからさらに笑えた。(こういう笑いが、暗い話の中で救いにもなった)。中嶋しゅうって、いかにも舞台俳優って感じの美声ね〜

おっと、肝心の浦井君について書き忘れてた。イブ・モンタンとテオの二役。二役が白々しくなるかと思ったら、ちゃんと違う人に見えた(歌声は同じだったけどw)。イブ・モンタンは白いパンツに青系のストライプのジャケットに白いコサージュで、アメリカンでキザってて生意気で、こんな浦井君は新鮮(笑)。テオは髪も服も黒で落ち着いていて包容力あふれてました。誰だって、こんなお婿さんほしいやね。

ミュージシャンが、当時のストリートミュージシャンみたいな格好(要するにかわいい感じのぼろ)で時折お話に絡むのもよかった。

難を言うなら、マネージャーがマネージャーになるエピソードがほしかった。あと、トウコの老けた演技は、ちょっと余興みたいだった(笑)。かわいすぎるというか。

帰りにピアフのCDを買って帰ったけど、贅沢を言うと、トウコが歌うシャンソンのCDがほしいなあ。

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