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キャンディード(帝国劇場 6/19 17:15) [観劇メモ(ヅカ以外)]

ふつうのミュージカルではない。発声はもろにオペラ。プロローグは聞いたことある、クラシック? 装置は大きな輪(そこからはみ出ること=逸脱、また、ぐるぐる歩いて行く道でもある)と、入れ子の箱だけ。ミュージカルっぽい掛け合いとかもないし、きわめて演劇的。かといって台詞劇でもない。お話も感情に訴えるタイプじゃない。こういうの、なんて言うんだろう?

あり得ないぐらいの不幸が次々と起こる。死んだはずの人がじつは生きてたー、とか。むしろコメディなのかも。いろんな国を転々とするのは比喩なんだろうけれど、原作が書かれた18世紀後半の世界観をも表しているらしい。もっとコミカルにやったほうがいいんじゃないかな。ものすごく皮肉で、嫌味たっぷりで諧謔的なお話。そこが最初伝わりにくかった。上演時間も長いし、もそっとテンポよく縮めてもいいのでは。

楽観的な市村正親の哲学者。それを信じて、次々見回れる不幸に翻弄される主人公が井上芳雄 。そこここで出会う、不幸な人々と横暴な人間の欲。桃源郷エルドラドを発見するも、それでハッピーエンドはありえない。恋人を探すため桃源郷を出て出会ったのが、市村の役と対になる村井国夫。とことんニヒリスト。はてさて、世界は善なのか、悪なのか?

どんなオチになるのかと思っていたら、うつ状態になった芳雄の前にあらわれる、かつて王であった者たちの亡霊がオチだった。このナンバーがとてもいい。涙が出そうになる。彼らが芳雄のに教えた、この物語の結論はなんと、「勤勉」なのだった!!怠惰で散財癖のある私には、きわめて耳の痛い話なのですが。

ただ単なる教訓的な物語と思うには、嫌味がきいてるし。かといってもちろん、人は不幸に耐えるべきだ、と思うのももちろん間違っている。よね。考えさせられるこの感覚が、楽しい。

1幕では阿知波悟美の不幸話がすべてをかっさらう。この人、よく観てるはずだけど、こんなにすごい人なんだー。2幕では村井国夫のロックンロールなニヒリストぶりにうっとり。出待ちしたいぐらいすてき〜。ふみか様にこの役やってほしいわ〜。坂元健児のオネエ演技や、新妻聖子のあばずれ演技など、普段のイメージとちょっと違うようなのが観れたのもおもしろい。芳雄は純真な役にぴったり(でもアフタートークはめちゃ毒舌なのよね)

::::::::本家はコチラです→a posteriori takarazuka:::::::


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hanihani

いつの頃か忘れましたが、昔、観ました。

で、
>>らが芳雄のに教えた、この物語の結論はなんと、「勤勉」なのだった!!怠惰で散財癖のある私には、きわめて耳の痛い話なのですが。

そうなのよ、そうなのよ。
ちょっと耳が痛いというか、自堕落な快楽主義な自分を突きつけられることもあり以来「キャンディード」は避けてます。

でも今回の出演者の歌は素晴らしいらしいね。
新聞評で「CDを出すべきだ!」と言い切られていて感心しました。
でも行かないけど(笑)

by hanihani (2010-06-22 11:47) 

竜眼

客席にいる人の大半=観劇ばっかりしている人々
=勤勉とはほど遠い生活……

ですよねえ^^;

歌はみなさん素晴らしかったです!
って歌うまさんのファンになったことない耳なので、自信ないですが。
CD出たら村井さんとこだけ何回も聞いちゃいそう〜
by 竜眼 (2010-06-25 22:23) 

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