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サイド・ショウ(東京芸術劇場 4/17 16:00) [観劇メモ(ヅカ以外)]

深いなあ…。ずしんと来る。これはすごい。すごい舞台だよ。

1920年代のアメリカ、シャム双生児の歌手の話。

差別ってなんなんだろう。今ではなくなったけど、昔はあった見世物小屋。そこにいる人たちだって(「だって」って言い方がすでに差別だ)、夢や誇りがある。かといって、そこ以外では生きにくい。だからと言って、ひどい待遇は良くない。でも、どうしようもない。

シャム双生児の美人姉妹はスターになろうとする。見世物小屋なんかじゃなくて、ちゃんとしたショーの舞台に立ちたい。映画に出たい。喝采をあびたい。歌が上手くて喝采をあびる。でも、じつは、単にシャム双生児だから注目されてるだけ? 名前ですら呼んでもらえない。結婚式ですら、イベントの演し物になっちゃう。見世物小屋から出て来たつもりなのに、全然変わらない?

今はそういう見世物はなくなったけど、でもたいして変わってないかもね…。オカマキャラ、デブキャラ、愛されていつつもあり、嘲笑されてもいて。演劇や芸能界と、見世物小屋と、もちろん人権意識は全っ然違うけど、だからと言って、まったくの別物とは言えないんじゃないか。役者はかわら乞食と呼ばれていたわけだし、歴史的には地続きのものだ。

だって私、姉妹の二人がくっつている様子(衣装がくっついているわけではなく、すべて演技! すげえ!)を、思わずじーっと見てしまうもの。わー、くっついてるよ、と。その演技を賞賛する意識より先に、不思議な肉体を反射的に見ようとしてしまう。この行動と、昔の人がシャム双生児を見世物にしたことと、どこが違うのかと言われると、わからない。

2幕は、姉妹の恋愛の行く末でストーリーが突き詰められて行く。「かわいいから好き、結婚しよう」と軽々しく言っちゃう男。好きは好きなんだろうけど、無意識で自分の売名行為にもつながっている。一方で、好きだけど、責任とれないから軽々しくは気持ちを口にしない男。でも、やることやっちゃう。もう一人、いつもそばにいて世話をしてくれる、信頼できる男。彼の愛を、妹は拒否する。「肌の色が違うから」。差別される側でもあり、する側でもあったのだ。

きわめて特殊な話です。だって、客席の誰もシャム双生児ではない。その気持ちを味わったことがない。

だけど、なぜか共感する。「ありのままの私を愛してほしい」「普通って何?」状況は特殊だけど、感じる感情の種類は一緒だ。過酷なだけに、その感情がより強く伝わる。だけど出口がない。無難な解決方法が全然ない。どうしたらいいかわからない。

特殊な話を、特殊ではなくした手腕がすごいと思う(最初に作った人)。ただ、話運びがちょっと唐突だったかな。全編歌なので、もう少し演技にタメが欲しかった(これは演出の問題?)。

とにかく主役の二人、かしげ(貴城けい)と樹里ぴょん(樹里咲穂)がすごいのよ。くっついているように見せるフィジカル部分もすごいけど、演技も歌もよかった。かしげは女性の歌も難なくこなせるようになってきた? 普通の結婚がしたい、おとなしい女の子にクラシカルな美貌がぴったり。樹里ぴょんは持ち味がもともとアメリカンで、スターになりたい、しっかりした女の子にぴったり。二人の声質は似てないと思ってたけど、デュエットもきれいだった。(そういえば、『Romance de Paris』で銀橋で二人、バリバリ歌ってたね〜、男としてだけど(笑))

二人を支える岡幸二郎が、今までになくマッチョなキャラでちょっとびっくりした。さすが上手くて、説得力ある。黒人ってわかるように塗ったほうがいいのでは。伊礼彼方はまたアホな熱血青年で(笑)。下村尊則さんは初めて観たけど、いい低音だね〜〜。しかし、白燕尾でのソロをヅカファンの前で見せるのは、あまりにもチャンレジャーすぎる(笑)。大澄賢也が髭はやしての、見世物小屋のボス熱演。目周りのメイクももっとしたらもっと怪しくなったのにー。

そして、衣装がと〜ってもかわいかった。双子の二人が次々お着替えするんだけど(ショーのシーンもたくさんあるし)、どれもがかわいい! でも、二人ってのがかわいさを増しているんだろうな。双子とか、二人組って、なんか惹かれるじゃないですか。ザピーナッツとか、winkとか、エッチンタッチンとかさ。姉妹がくっついたまま、いろんな踊りを見せてくれるのが、すごーくかわいくて……ああ、だからこの話、さらに切ないんだよね。

再演希望! 

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<自分メモ>結婚式が演し物になったテキサス100周年祭って? 愛のトンネルって、遊園地のアトラクション?
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