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戯伝写楽(青山劇場 4/12 18:30) [観劇メモ(ヅカ以外)]

いやー、面白かった! 今年に入ってから一番ぐらいに面白かったかも。(追記:ウソ。カサブランカがあった)

テーマは、芸術に対するいろんな人の葛藤、かなあ。

見たままを写し取ることが楽しくてしょうがない天才(おせい=写楽)と、そこまでの才能がない男たち、宮仕えを優先してしまった文人、利用したい版元たち。ありのままの自分を描いてほしくない役者と、ありのままの自分を描いてほしい花魁。

どの人の気持ちもわかるなあ。しかも、蔦屋重三郎、大田南畝、北川歌麿、…有名な人ばかりなので、入り込みやすい。じつは、後の○○でしたー、ってのもあって、「へーへーへー」っていう驚きもある。上手くできてる。

セットや音楽は全然今風で、おせいは金髪だし。江戸時代なんだけどファンタジーって作り方もよかった。

花魁のソニンがすごかったなあ。背が低くて子どもみたいなんだけど、声がいい。そのギャップが花魁の色気になる。始終世話をしている使用人の存在が意味深で、ドキドキしてたら、やっぱりそういうことだった。最後にこの人が、真の自分を描け、とおせいに迫り、普通に考えたら目をそむけたくなるような状況なのに、おせいが目を見開いて、しかもすっごい笑顔でいるところが、鳥肌ものだった。

おせいの不思議ちゃんぷりもかわいくて。タニ(大和悠河)にしかできないよ、あの透明感、ふわふわっぷりは。まあ、歌は相変わらず下手だけど。そして、発声が変すぎだけど。戦前の女優さんみたいに、高い声出し過ぎてこもっちゃってて。あれ改善しないとまずいだろう。無理に高い声にしなくていいのに。

歌舞伎や花魁の場面での怪しさはさすがオギー(荻田浩一)で。そういえば、宝塚ではオギーは日本もの、やらなかったよねえ? 見たかったなあ、オギーの日本もののショー。

そうそう、脚本は中島かずきだけど、演出と作詞はオギーということで、オギーの歌詞を楽しみにしてたんだけど、音響のせいか歌詞が聴き取れなかった。打楽器が多い音楽だからかな? 音楽も素敵なんだけど、歌詞も聴き取りたいんだよー。

ラスト、天才には天才の落とし穴があって、それをどう収めるか(真実を突き詰めすぎて、淵を覗いてしまって、という下りは、ヅカファンとしては、オギーという天才の苦悩かしらと勘ぐってしまう)。意外なオチだったけど、これが粋ってものなんでしょうか。齊藤十郎兵衛(写楽だと思われていた人)役の橋本さとしの、すべてが冗談みたいなのに、じつはマジメかも、という雰囲気がすべてを包んで、ハッピーエンド(かな?)で終わった。

::::::::本家はコチラです→a posteriori takarazuka:::::::
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