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フィフティ・フィフティ(宝塚バウホール 7/11 11:00) [観劇メモ]

石田昌也の余興の才能は買う。TCAスペシャルも石田が演出してる余興大会みたいなのが何より面白かった。ディナーショーとかさ。宛書きというか、ジェンヌを面白く使うことにかけては、腕を発揮する人だと思う。

かっこいい男役、なのに舞台は田舎町。牛がモーモー鳴き、人々はみなズーズー弁。プレイボーイがそこに連れてこられちゃうあり得なさ、ギャップ。随所にちりばめられたお遊び場面。たしかに何度も笑った。主役二人のみならず、どの人も上手くいじられてて、魅力的。

けどなあ。いわゆる改心ものなんです。素朴な人や世界にふれて、改心する。石田作品だと、『再会』とか、『長い春の果てに』とか。タカラヅカにはよくあるのかな。『ガイズ&ドールズ』に続いて『長い春…』、さらに『シニョール・ドンファン』…もう改心ものは勘弁! と叫んだ過去を思い出しちゃうわ。ま、それはともかく。石田の芝居はセリフがいちいち説教くさいのよ。今回、それがものすごく目について、耐えられんかった。「人生とは…」「幸せとは…」そんな直接的な言い方されると白けるよ! 「わー、逃げ出したい!」って何度も思ったよ。もっとこう、さらっとしのばせるようなセリフは書けないのか。

特に、虐待を受けた人、ひきこもりの人、には、むかっとする部分もあるのでは。根っこには善良なテーマがあるからいいけど、言葉尻だけとらえると、うるさい! って思う。子供を殺した母親が遺体を捨てずに置いておくのはなぜか? 愛? 馬鹿な。見つかるのが怖いからじゃん。もしくはいじめる対象への執着。執着を、「母親だから」と愛にすり替えるなんて、許されないよ。

私が唯一好感持てた教訓セリフは「他人のミスを許そう、自分のミスを許してもらうために」です。いつもそうしてるもん、えへ。

ところで、軽犯罪者の更生を村全体で行うって、初めて聞いたけど、日本でもやろうとしてるんだね〜(「PFI」って歌ってたような気がするけど、PFIは民営化全般のこと??)。主役二人が一応法的には罪人なので、そこをどうするのかと思いながら観ていたけど、コメディ路線を貫きつつ、ちゃんと法的にも問題なくしていたのは感心。まじめに罪を償っちゃうと、面白かったのがしらけちゃうし、かといって説教くさい話なのに罪人が逃げ続けてたら矛盾してるしね。

めおちゃん(真野すがた)はダンスとラブシーンにりかちゃん入ってて、ドキドキする。みつる(華形ひかる)は逆に素で少年みたいなのがいい。二人の使い分けはさすが石田。まりんちゃん(悠真倫)の役所は定番で、お笑い場面を何個も任されていて大変だと思った。石田、頼りすぎ。きらり(華耀きらり)、カウガールの格好で「あたい」って言うのがかわいい。おいしい役だし、感情移入する。「一度でいいから、あたいをぎゅっと抱きしめてよ」って、たまらん。白華れみも悪くないね、みつるに訴えかけるところは泣かせる。あまちゃき(天咲千華)が思ってたよりぜんぜんいい。芝居もうまいし、素顔から考えられないぐらい(笑)かわいい。だいもん(望海風斗)も芝居が上手くて好き。ずーずー弁も、芝居がうまくないとちゃんとしゃべれないんだね。らいらい(夕霧らい)のめがね! たそ(天真みちる)の髭! 銀華水の女装! 

そういえば。「被害者がセクハラって思えばセクハラなんだよ」ってセリフがあった。学習しているじゃん、石田! じゃあねえ、紫陽レネちゃんにくねくねさせて「飯とか・ら・だ」って言わせるのは、女性全体に対するセクハラだと思います。上手いんだから、ほかのことに使えっつーの。

::::::::本家はコチラです→a posteriori takarazuka:::::::

ちなみにこれ、ポメラで書いた初めての記事でしたっ
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