プロデューサーズ（東京国際フォーラム 2/11 17:30） [観劇メモ（ヅカ以外）]
映画が面白かったので観ることにした。いのっちのフルネームを知らないし、もう一人の主演者の名前も知らないし、その二人が坂本昌行と一緒のV6の年上チームだということもつい一週間前に知った、という極めて不届きな観客でスミマセン。
最初は主演者二人の掛け合いが、やや不自然な気がして、まるでシェイクスピア劇や歌舞伎を見ているような錯覚にとらわれたんだけど、なんでそんな突飛なことを思ったかというと、台詞の量が半端じゃなくて、客席となかなか一体化しなかったからなのだ。後でパンフを読んでわかったんだけど、ものすごくダンドリの多い演出らしい。立ち位置から台詞のタイミングから総てが決まっているんだって。だからそれをこなすのがまずは大変なんだろうなあ、と納得。
進むにつれてそのことは気にならなくなり、高いお金払っても全然損しなかった！ と大満足でした。
そもそも、話自体が面白い。プロデューサーなのにわざと駄作を作ろうとする。なのにヒットしちゃう。ヒットラー崇拝の作品をわざと作ろうとする。なのに風刺になっちゃう。この、ありえなさ。この転換。ばかっつらミュージカル、そのもの。ばかっつらミュージカルは、人間の素朴なパワーを出すものだ、と鈴木裕美は言ったけど、それだけじゃなく、風刺や批判にもなるんだ！ で、それって笑えるんだ！ というのが、私の中では大きな発見だった。
映画版では、劇中劇『春の日のヒットラー』が成功したところがクライマックスになってしまって、その後の裁判などがとってつけたように感じたんだけども、今回は裁判での友情場面がクライマックスだと明確にわかった。なんでだろ？ これがナマの威力なのかなあ？？ それとも、主演者二人の年齢が近く、また同じグループの人だということで、そういう雰囲気が出やすかったのだろうか。（ジャニファンなら更に深読みして涙するのだろうか）
映画版では、劇中劇『春の日のヒットラー』が、当初ヒットラー崇拝の駄作のつもりで作っていたのに、結果としてヒットラー批判になって、大ヒット作になる、というのが実感としてわからなかったんだけど、今回は、ここまでバカにすればそりゃ傑作だよなあ、と実感できた。なんでだろ？ ナマの威力なのかなあ？？ 藤木孝の演技のすごさもあるかも。
台詞が大量で、固有名詞もたくさんあり、駄洒落のようなものも満載。「ゆがんだネクタイ関係」「あいつはリオで俺は檻（＝監獄）」…もっとしっかり聞き取りたかったけれども、一度では無理だぁ〜。かといってリピートするほど安くはないのよね。音響もいまいちだったのかな？（オープニングの「またやった！ すごい！」と観客が劇場から出てきて、ヒットだったのかな？ と思わせておきながら、「すごい駄作だ！」と言い出すところ、表情はまったく変わらず台詞だけで笑わせるところなのに、聞き取れなくて笑えなかった）
岡っちのゲイ役が最高。さすがだね。藤木孝、松金よね子も、客席を自由自在に動かせる余裕がある。主演者二人はそこまでの余裕はないけど、すごく頑張ってたし、チャーミングだった。年はたいして違わないんだろうけど、うさんくさいオッサンと、まじめで小心者の若者、にちゃんと見えるし。くわまんはこの作品の初演がミュージカル初だそうだけど、キャラが立ってるからいろいろ使われそうじゃない？
そしてサエコ。現役時代は、技術的には…、男役芸も…、って評価が多かったけど、いやはや、もう、か〜わいいのなんのって。オバカでセクシーでピュア！ ブロマイド買っちゃいそうなぐらい、かわいい。歌えてるし。スタイルいいし。ある程度の身長と迫力が必要な役だけど、バリバリにくさい男役だった人には、これはできないだろうなあ。
どのキャストも適役で、初演と同じキャストで再演されるのも当然、といったところ。フジテレビさん、チケットもっと安くしてーーー。
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『プロデューサーズ』前から観てみたいな～と思ってる舞台の一つです。
大阪にも来るようですが、この舞台のためだけに遠征はちとつらいかな…。
それにしても、チケット代、結構なお値段ですね。Sでも１万円越え。
『ウエディングシンガー』も面白そうと思いましたが、こちらは１２，５００円。
遠征費をプラスすると２万円を軽ーく越えちゃうので、いくら舞台好きでもなかなか観にいけません（涙）
そういいながら、『宝塚』なら２回くらいは平気で行っちゃうんですけどね（笑）
by hotei (2008-02-13 22:37)
宝塚はどんな駄作でも生徒さんの頑張りには感動できますもんね。ウェディングシンガーは私も気になってます。オークションで安いのを探す日々。
それはそうと、メジロの写真、よく撮れましたね！ 我が家に来るメジロを撮ろうとして何度逃げられたことか…。
by 竜眼 (2008-02-17 20:14)