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NEVER SLEEP(日本青年館 4/22 11:00) [観劇メモ]

えーと、結局主人公はたいして活躍しないで、幽霊に助けられたっちゅー話ですか(笑)。でもそんな中で輝きを損なわないらんとむは、さすがです。

プログラムに「格差社会」の1920年代を描くってあるんですけど! やっぱ、たっくん最高。「格差社会」って言葉をヅカで聞くなんて。上層と下層の接点にいる探偵と、マフィアの隠し子。不正を正したくていろいろやっても(主人公サミュエルも、同僚マイルズもどちらもだ)、結局根本的な解決にはなんにもならず、組織の論理でとばされちゃう。政界と警察の癒着はずっと続いて行く。

でも暗くはないんだよね。不正を正すことができなくても、結局自分ではたいしたことできなくて幽霊に助けてもらっても、でも何かしたい。危険があるとわかっていても行動したい。うまくいかないかもしれなくても、この恋の続きを知りたい。いつだって前向きだ。せっかくヒロインを助け出したのに、自分の所属する会社の論理で、ヒロインをまた奪われてしまうなんて、ふつー、会社辞めたくなっちゃわないか? でも辞めない。誰か一人が明確な悪人てわけじゃない、それぞれ思惑があって仕方なくしたことなんだもの。だからすぐには改善できない。だから辞めないで、そこに居続けることが、行動のひとつ。行動しておかなくっちゃ、会いたい人には会っておかなくっちゃ、死んでも死にきれないものね。

これって、たっくんの自画像だよなぁ、きっと。「きれいごと」を気にかける気風がなくなってきた宝塚歌劇団という組織で生きるたっくんの想いに違いない(> <)

しかし、メリハリがないのだなー。手錠で逃げるところなんか、もっと大げさにやったほうがいいのにな。華々しくね。そのあとの手錠ラブシーンはなかなか良かったけど。ショーシーンもちょっとだれてしまうし。このあたりがたっくんの最後にして最大の課題であろうなあ。

歌詞や台詞は本当に素敵。「今はぬかるみをよけて歩いてる」と忸怩たる想いを歌ったり、ラブシーンで「確かなのは一つだけ。始まったということ」なーんて、うわー、胸キュンだ! 

ああ、それにしても、萬様ステキ。いつもと違って、血色よくして髪もびっちりなでつけて、政治家っぽいメイクなのね。ヒロさんステキ。まりえったステキ。おじさんトリオにほれぼれ。。。たまちゃん、じんじん、八雲さん、GO、と宙組も楽しみな人が増えてきた。そうそう、愛花ちさきはテレビ画面で見るとコワい顔だけどヅカメイクだとかわいいなあ。蓮水ゆうやは黒塗りに前髪くるくるが美しいなあ。

ところで、ショー場面でヒロインが歌う「マイ・ハート・ビロングス・トゥ・ダディ」、一晩あけてやっとわかった。お父さんネタってことで、わざとこの選曲なんだ。最後まで見ないとつながりがわからん。たしかにその年代のヒット曲だろうけども、いやー、この手のネタがもっといっぱい転がってるんだろうな。大野作品は二度目からがいいっつーことで、次回はネタ探しも頑張ります。

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