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黒革の手帖(明治座 10/7 16:00) を観てなぜかアンドレを思う [観劇メモ(ヅカ以外)]

テレビドラマではまり役だった米倉涼子の初舞台にして座長公演。何度も豪華な衣装を取り替えて、座長オーラを出す米倉は、とりあえず初舞台成功だったのではないでしょうかね。少し台詞を噛むところもあり、こなれていない感じもあったけど、舞台女優としての華はバッチリでした。

上演時間が4時間と長いのには参った。2度も休憩があって、かといって話の流れがスムーズなわけではない。盆を回して舞台装置は効果的に使っているけど、だったらもっと話の枝葉をすっきりさせて、暗転も短くできるはず。そうしないのは…、米倉の着替えのせいか〜、うーむ。その間、タンゴダンサーたちが、主人公の心情を表すべく踊っているのだが、ちょっとまどろっこしい。いまいちメリハリのない作品ではありました。

えー、我らが紫吹さんは今回は先輩ママの役。えっ、銀座のママの役って、大丈夫なの!? と思ってたけど、なかなか迫力があって、よかったですよ。ドレスや着物が似合う! 「ただものじゃない女」は出来るんだよなぁ。特に、店仕舞いを決める場面は素晴らしい演技。暗転後、拍手したかった! やっぱり芝居をするリカちゃんがいいな。ただ、銀座でのしあがるような悪い人、どぎつい色気のある人には、さすがに見えない。かもしだす人柄のせいか?(笑) 普通の奥さんの服装は全然似合あってなかった…、パンツスーツだとスタイルよすぎて男役っぽくなってしまうしなぁ。

おでんやのおかみ、波乃久里子さんて、素敵。しっとりとしていて、押し出しもある。北村総一朗はドラマでの小林稔侍の役所。ほんとうまいねー、一番笑いとってたし。遠野凪子は、テレビで見るとの違って、ちょっとおばちゃんぽい…? 発声が素晴らしくよかった。

★ネタバレ注意報発令中★

えー、今回はドラマとはだいぶお話が違ってました。どうやら原作どおりらしい? ドラマをやってたとき、私、けっこうはまって見ておりまして。女が男社会に復讐する話でしょ、もろ感情移入しちゃいます。元子、がんばれ! オヤジどもをこてんぱんにしてくれ! と思ってた。でも、そう思えば思うほど、生理痛がひどくなるのは何故。なんか、好きだけど、ツライんだよね、この話。そんな中で、唯一の救いだったのが、安島という人物。元子が男に復讐するように、この議員秘書は強者に復讐する男性。二人は同士として引かれ合い、愛し合う、けど別れる。いやぁ、切ないわぁぁ。

んが、今回は安島さんは悪い人だったの! ちょーショック! これじゃあ、元子は、強者にたてついたけど、女ゆえに負けた、恋ゆえに負けたってことで、あまりにも救いがないじゃありませんか。男は結局、みんな敵ってことじゃんよ。つらすぎるー。そう考えると、ドラマ版の安島は、元子の女ゆえの復讐心を肯定してた、女性がバリバリ無理して頑張ることを認めてたってことで、まるで、ベルばらのアンドレ!? (いや、笑うとこじゃないですからね、ここ)あー、やっぱり、頑張る女性には、アンドレがいてほしいのよねぇ〜。

★ネタバレ注意報終了

ほかにも、ドラマ版とは違って、元子が唯一の安らぎの場として通っていたおでんやの場面を入れることで、元子の寂しさが表現されているだけでなく、元子はやっぱり庶民の正義の味方なのかな、って感じもして。弱者と強者の境目が、ドラマ版よりも強調されているような気もしました。

::::::::本家はコチラです→a posteriori takarazuka:::::::

追記:なんと、タンゴダンサーの女性のほうは楓沙樹だそうだ! 


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