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実現しなかった未来~「退団」に思ふ2 [ヅカってなんだ?的記事]

淡くお気に入りだった大真みらんの退団発表がついにあり。噂の段階でビクビクしてたから、公式HPに載ったときには、逆にほっとしちゃったんだけど、後から、いろんなサイトや友達からのメールで、「あんな役もこんな役もやってほしかったのにね」「こんな上級生になってほしかったのに」というのを見てたら、ぐわぁーっと何かこみ上げるものが。ううう。実現しないことがいまや確実になってしまった未来。絶対に叶うことのない未来。そういったものに涙腺がゆるんでしまったよ。

よく、女性は過去の恋愛をあまり振り返らないけど、男性は「もしあの人とその後もつきあってたら」を想像してしまうって言いますよね。私、たしかに、「もしあの人とその後も・・・」なんて、全然! 一切! 考えません。でも、ヅカファンとしての私はまったく逆なのです。「もし」を考えてしまうんです。ヅカファンて大概そういう傾向あるのかな? 大手掲示板には必ず「もしこの人が退団していなかったら」「もしこれがこうだったら」って仮定のスレッドがあるもの。この気持ちって、なんなんだろう。

やっぱり、タカラジェンヌの人生って、不可逆だからかなあ。「一度しぼったミルクは二度と牛の乳には戻らない」byホセおじさん。一度きりしかない人生。やり直すことは絶対にできない。だから、リカちゃんは相手役が違う人だったら、こんなお芝居もできたよね~、とか(あ、えみくらはえみくらなりに好きっすよ)、ブンまひコンビには、あれもこれもやってほしかった、とか、嶺恵斗は成長したら海峡ひろきみたいになったかもしれないのに、とか、必ず、実現しなかった未来というのが、鏡に映った像のようについてまわる。決して悪い意味ではなく。実現した軌跡と、実現しなかった未来、その二つセットが、タカラジェンヌの人生であるような気がしてます。

もちろん、仮定どおりに在団していたからといって、期待された結果にはならない可能性だって十分にある。第一、本人はそれとは別の新しい人生を歩む(歩んでいる)んだから、余計なお世話。そんなこと、百も承知っす。これは未練じゃなくて・・・うーんと、感謝、愛情、敬意。そう、敬意の表し方の一つなの。

実現しなかった未来がまざまざと思い描かれるってことはさ、人生が一度きりしかないってことの裏返しなのですよね。めぐり合わせが悪かったり、ちょっとした過ちがあったり、資質が足りなかったり、それでも、がんばって駆け抜けていった。ある軌跡となって実現した。その裏返しに、実現しなかった未来がある。だから、実現しなかった未来は、輝いていた過去の照射。在団していた時の頑張っていた姿の照射。どんな生徒も、程度の差こそあれ、輝いていたよ。素晴らしかったよ。そのことを、どうしても刻んでおきたいんです。

ん~、これ、なんかに似てる。あ! 『睡れる月』だ! 歴史の中にやむなく消えていった、たくさんの人たち。無残に死んでいった人たち。残された者は、今はもういない愛する人に会いたくて、月に向かって弓を射る。すると、その人が生まれ変わってまた自分の前に現れてくれる、という言い伝えのお話でした。転生なんてあるわけないとわかっていながら、転生を願わざるを得ない。実現するわけないとわかっていながら、実現しなかった未来を想像せざるを得ない! ををを、、、たっくんはヅカのなんたるかをわかってるなぁ。

あら、みらんに始まり、たっくんに終わった(笑)。

::::::::本家はコチラです→a posteriori takarazuka:::::::


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