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Appartement Cine´ma(日本青年館 4/4 18:00~)、というより『ランデブー』 [観劇メモ]

イナバフトチのデビュー作ということで、「期待と~不安が~(@王家に捧ぐ歌)」、「フトチじゃないよ、タイチだよ!」「えっ、タイチって読むの?」「当たり前じゃん、もー」と緑豆をバカにしてたら、オサ(春野寿美礼)の挨拶では「イナバダイヂ」って聞こえました。いつも濁点がかっているオサの発音、笑えます。我が家ではオサはお笑いの人です。俺ってかっこいい・・・俺って歌上手い・・・そんなナルシストぶりが笑えます(あ、あくまでも愛情のこもった表現デス!)。今回のウルフ役はそういう意味ではとても好みでした。・・・少数派かな?

それにしてもこの話って、98年の夏にTBSでやってた『ランデブー』ってドラマにそっくりだね。いやぁ、あれはいいドラマでした。横暴でオタクな夫(吹越満)に嫌気がさして家出した田中美佐子(アパマンにも夫と別れようかという女性が二人も登場)がたどり着いたのは、川べりの無国籍なホテル(アパマンも川べり!)。ポルノ小説家の桃井かおり(アパマンにも作家の女性がいる)、そこに出入りするブースカ似の編集者田口浩正(アパマンにも情けない編集者がいる)、ホテルのマダムは岸田今日子、一夜限りの恋人のジョージ・チャキリスを何十年も待っている(千雅てる子さんの役)。最終回にモノホンのチャキリスが登場したのには驚いたー。そして田中美佐子が恋をするのが、川で屋形船を経営する一家の次男、柏原崇!(キャー) その兄でプー太郎の高橋克典、実は不治の病(ウルフもそう)は桃井かおりとラブ。オサ=高橋克典、なんとなく私の中では合致します。特に、お笑い感が(笑)。

このドラマ、夏の川べりの季節感もいいんだけど、年下の男の子への恋心、ブースカを大切にしてる気持ち、一夜だけの恋の儚い約束ごと・・・他人からしたらどうでもいいことを、ずっと、そっと大切にしているってのが、切なくてよかったのですよ。そして、恋が終わったら潔く去っていく、そんなオトナな有り様にもいたくシビレたもんです。アパマンも、一度だけ観た映画のヒロインを忘れないで憧れているとか、幼い頃の同級生への感謝の思いとか、そういうものを大切にするっていう点では、とてもいいですねー。まーパクリかもしれないけどねー(苦笑)。タカラヅカっぽいと思います。

と、方向性は良かったんだが・・・いかんせん、観ているのがつらかった。メリハリが無さ過ぎる。盛り上がるのかなーと思うと盛り上がらず、しんみりするのかなーと思うとしんみりせず。いろんな人の人生を浮かび上がらせるという難しいことにチャレンジしちゃったせいか。何かとってもテクニカルなところが拙い気がする。大体、結末はどうなったの? 『ランデブー』でも高橋克典はその後死んだかどうか不明なまま終わって余韻があったけど、あの話は特に大事件は起きてないからそれが可能なわけですよ。でもウルフとレオナード(場合によってはオーランドも)は命狙われてんだよー。いくらなんでもそこは「ご想像におまかせします」では無理なのでは。すべてがとっちらかっている。フトチ、しっかりしてくれー。

ネットで感想を見て回っていたら、「不治の病で薬を飲んでいるのに、薬の影響を考えずに妊娠させるのはヒドイ!」という意見がけっこうあって、なんかうれしかった。オトメは、自分のことをちゃんと大切にしてくれるかどうか、敏感だよね。そんなの、オトメとして当たり前だよねっ。それに加えて私は、主人公は死ぬけど子供ができたからハッピーエンドっていうのが、イヤだったです。それってジジ ババのドリームであって、オトメのドリームではないよ。私は全然ハッピーエンドじゃない気がするの。フトチは身勝手な若い男か? それともジジか? 

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